プロレス界随一の論客・“GK”金沢克彦氏の独特の視点から、現在進行形の新日本プロレスに関するコラムを続々レポート(不定期連載)!!
今回は「レインメーカーの本領発揮。オカダの器の大きさ、懐の深さを見せつけられた」『G1 CLIMAX 31』優勝決定戦を大総括!!
テキスト/金沢克彦
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■ようやく「時は来た!」と言いたいし、ここでオカダが結果を出さなければ彼自身の存在感、価値観まで問われることになるだろう
昨年につづき‟秋の本場所“として開催された『G1 CLIMAX 31』は最終戦の10.21日本武道館で、想定外にして大波乱の結末を迎えた。
Aブロックを1位通過し優勝戦に駒を進めたのは飯伏幸太。4年連続のファイナル進出にして、勝てば3連覇という前人未踏の大記録に王手を懸けた格好である。
一方のBブロックではオカダ・カズチカが勝ち残った。こと、『G1』に関していうなら、ここ数年まったく結果を残せなかったオカダ。
2012年(第22回大会)、2014年(第24回大会)で優勝していながら、以降は優勝戦にも絡んでいない。じつに、7年ぶりのⅤ戦進出となるのだ。
そればかりではなく、オカダはタイトル戦線でも一歩後退してきた。かつては、「レインメーカーの所有物」と自他ともに認めていたIWGPヘビー級王座から転落して以降、1年9カ月もの月日が流れている。
その間、新日本マットはまさにケイオス(混沌)状態。ロス・インゴからBULLET CLUBに寝返ったEVILによる無法ファイトがビッグマッチでのバッドエンドを恒例化させたかと思えば、IWGPヘビー&インターコンチの2冠を制覇した飯伏の発案によって、新たにIWGP世界ヘビー王座が新設されている。
IWGPヘビー級ベルトしか眼中になかったオカダは当然反発したし、ファンの間でも「オカダ、待望論」が渦巻いた。あらゆる混乱を力で制圧してくれるのはオカダしかいない、という至極当たり前の発想に行きついたわけだ。
それを考えると、まさにようやく「時は来た!」と言いたいし、ここでオカダが結果を出さなければ彼自身の存在感、価値観まで問われることになるだろう。
ちなみに両者の過去のシングル戦績は、2013年8月、DDT両国大会での初対戦からスタートして、オカダの3勝2敗。最初の2戦がヘビーvsジュニアの闘いだったことを考慮すると、ほぼ互角とみていい。なにより、出会ったときからお互いを認め合っていたことだけは間違いないわけだから、今年の優勝戦カードはベストな顔合わせともいえる。
■あのテーマ曲が聞こえてきた。観客は声を出せないのだが、「嘘だろ!?」という空気が館内に充満した
この優勝決定戦は第5試合のメインイベントに組まれていた。その前に、超サプライズがあったのだからそこにも触れないわけにはいかないだろう。前半戦の3試合が終わってからリング調整と消毒作業のため休憩時間が設けられた。
後半戦はセミの第4試合、8人タッグマッチから。ところが、なぜか鳴り響いたのはザック・セイバーJr.の入場テーマ曲。全身白のコスチュームでリングインしたザック。なにが起ころうとしているのか皆目わからない。
すると、今度はあのテーマ曲が聞こえてきた。観客は声を出せないのだが、「嘘だろ!?」という空気が館内に充満した。私だって驚いた。あとで聞いたところによると、選手でも知っている人間はほとんどいなかったし、イベントを進行するための一部スタッフにしか明かされていなかったサプライズ劇だという。
柴田勝頼が堂々と入ってきたのだ。なんと5分間のグラップリングルールによるスペシャルエキジビションマッチがアナウンスされた…。
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