1月18日(木)都内ホテルにて、「2017年度 プロレス大賞授賞式」(東京スポーツ新聞社制定)の授賞式が行われ、新日本プロレスからは2年連続2度目のMVP(最優秀選手賞)を受賞した内藤哲也選手、年間最高試合賞(1月4日東京ドーム、オカダ・カズチカvsケニー・オメガ)を受賞したオカダ・カズチカ選手、ケニー・オメガ選手、敢闘賞を受賞した柴田勝頼選手、特別賞を受賞した松井珠理奈さん(SKE48)が出席した。
まず、東京スポーツ新聞社・代表取締役会長の太刀川恒夫氏からご挨拶が行われると、表彰式へ。
東京スポーツ新聞社・代表取締役社長の酒井修氏が、2年連続最優秀選手賞“MVP”を受賞した内藤選手を、「貴殿は制御不能な言動でマット界に、確固たる地位を築きました。ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン旋風が、ファンから絶大な支持を得たことを称して、ここに最優秀選手賞を贈ります」と表彰。
続いて、ベストバウト賞を受賞したオカダ選手とケニー選手を、「貴殿は類まれなる才能、センスをいかんなく発揮し、IWGPヘビー級選手権はタイトル戦の枠を越え、多くのファンに感動を生みました。1月4日東京ドームの試合が選出されるのは、24年ぶりの快挙です。世界最高峰の試合と称賛し、年間最高試合賞を贈ります」と表彰した。
また、技能賞を受賞した柴田選手を「貴殿は昭和のプロレスを体現し、最後の瞬間まで心が折れない勝敗を超越した感動と、復活の日を信じ、ここに敢闘賞を贈ります」と表彰。
さらに、特別賞を受賞した松井珠理奈さんを「貴殿は業界の発展、ファンの拡大に多大な貢献をいたしました」と表彰。
そして、表彰後の乾杯の挨拶を33年連続で坂口征二氏が務めてきたが、今回は坂口氏より「若い世代にバトンタッチしたい」という意向で、小橋健太氏が指名され、乾杯の挨拶をおこなった。
※各選手の壇上でのコメント&囲み取材の模様は以下の通り
■内藤哲也選手の檀上コメント
「2017年度プロレス大賞MVP、新日本プロレス、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン、内藤哲也です。この度は、東京スポーツ社制定プロレス大賞MVPに選んでいただき、誠にありがとうございます。内藤哲也、そしてロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの人気は、『単なるブームであり、勢いもすぐになくなるだろう』そんな言葉をよく耳にしました……が、史上5人目となる2年連続MVP。特に今回は、年間を通じてIWGPヘビー級王座を保持し続けたチャンピオンをおさえてのMVP。内藤哲也はIWGPヘビー級王座の価値を越えた存在である。この言葉が大袈裟じゃないということを、皆様に証明できたのではないでしょうか。最近、よく使う言葉があります。思っていることは口に出さなきゃ、誰にも何も伝わらない。成功するか失敗するかはわからない。でも、何かを変えたいのであれば、リスクを怖れずに一歩踏み出すことが大事だと思います。俺はプロレスを通じて、一歩踏み出す勇気を皆様に与えていきたいなと思います。というわけで、そろそろよろしいでしょうか? 俺はこの授賞式に出るために、わざわざ始発の新幹線に乗って富山から来たわけですよ。つまり、カンサード、スエニョ。疲れた、そして眠たいわけですよ。このへんの愚痴を、あとで東京スポーツ・岡本記者にファミレスでイヤと言うほど聞いていただこうと思います。岡本記者、よろしいですよね? 今年も内藤哲也、そしてロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンが提供する最高級のプロレスを皆様、存分に堪能してください。ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン、内藤哲也でした。アスタ・ルエゴ、アディオス」
■オカダ・カズチカ選手の檀上コメント
「4年連続ベストバウト、MVPも3回獲って、これが8個目のトロフィーになるので、もうそろそろベストバウトから外してもらってもいいのかなと思うんですけども、しっかり2018年も皆さんの心に残るような、忘れられないような試合をたくさんしたいと思います。ありがとうございました」
■ケニー・オメガ選手の檀上コメント
「2017年もビッグマッチが多かった。相手の全選手がトップクラスだったので、自分のパフォーマンスを発揮できた。また、来年もこのステージに立ちたい。だから、今年も新日本プロレスでベストな闘いをしたい。一緒にベストを獲りたい選手にも頑張ってもらいたい。サンキュー」
■柴田勝頼選手の檀上コメント
「ありがとうございます。以上!」
■松井珠理奈さん(SKE48)の檀上コメント
「本日は、このような素晴らしい賞をいただき、本当にありがとうございます。SKE48の松井珠理奈です。私はドラマでプロレスをやらせていただいたことをキッカケに、去年2017年の1.4で初めてプロレスを生で観戦したんですけども、その時に選手の皆様が本当に命を懸けて闘う姿に、感動とパワーをいただきました。そして、この1年間、ドラマだけではなく、ドラマを飛び出し、プロレスの聖地でもある後楽園ホールで試合をさせていただきました。その時、自分も実際にトレーニングをしたり、リングに上がらせていただき、改めて選手の皆様の凄さを実感しました。そんな本当に尊敬する皆様と一緒にこのステージに上がらせていただくというのは、『凄く恐縮だな』という気持ちと、嬉しい気持ちでいっぱいです。その大好きなプロレスを私はこの1年間、『もっともっとたくさんの方に知っていただきたいな』という気持ちを込めていろいろ発信をしてきたのですが、それを少しでも認めていただけたのかなという気持ちに今日はなれたので、凄く嬉しいなと思います。そして、たくさん試合を見る中でチャンピオンを目指して、チャンピオンベルトを懸けて闘う選手の皆様を見ていると、自分も『もっともっと上を目指したいな』というパワーをいただきました。本当にアイドルとして活動する中でも、そのプロレスが自分に希望を与えてくれるので、その希望を与えてくれるプロレスに2018年も感謝して、そして2018年もこのプロレスを愛していけたらいいなと思っておりますので、これからもよろしくお願いいたします。本日は本当にこのような素敵な賞をいただき、ありがとうございました」
■内藤哲也選手の囲みコメント
――改めて2年連続のMVP受賞に関してコメントをお願いします。
内藤 まぁ、誰がどう考えても内藤しかいなかったでしょう。当然のことが当然のように起こっただけですよ。
――2018年1月4日東京ドームではベルト奪取となりませんでしたが。
内藤 ベルトに関しては、たしかにボクは東京ドームで負けましたよ。勝ちたかったですよ。勝ちたかったですけど、負けました。非常に悔しいですよ。ただ、今回のMVP見てくださいよ。ボクは2017年一度もIWGPに絡んでないですからね。かたや1年間ベルトを保持し続けたにもかかわらず、MVPを獲れなかったチャンピオンがいるわけですよ。いつも言ってるように、ボクはIWGPの価値を越えた存在ですよ。まさにそれを証明する形となった受賞じゃないですかね、今回のMVPは。
――3年連続はオカダ選手も成し遂げていない快挙ですが、来年内藤選手がMVPをとればその部分でオカダ選手を上回ることになると思いますが。
内藤 ボク自身は「もう越えてる」と思ってますけどね。数字的に見たら、オカダとやっと同列に並んだか、その程度なわけですよね。でも、このままいったらボクが来年もまたこの授賞式にMVPとして出席していることは間違いないでしょう。オカダが強いのは認めますよ。プロレスに一番大事なことは“強さ”ですよ。それは間違いないと思います。でも、それ以外の部分でやはりオカダには足りない部分がいっぱいあるんじゃないですか? その部分を一番持っているのは、内藤ですよ。このまま彼がチャンピオンで居続けたとしても、MVPは遠いんじゃないですか。早く俺を脅かす存在が出てきてほしいですよ。じゃないと、俺、MVP3年連続になっちゃいますよ。
――IWGPヘビーのベルトを奪取したいという思いは?
内藤 やはり東京ドーム大会のメインイベントは、IWGPヘビー級王座戦であるべきだと、ボクは思っているので。ということは、来年の東京ドーム大会のメインイベントを狙うためには、チャンピオンになるか、もしくは挑戦権を持ってなきゃいけないと。それはもちろんわかってますけども、ボクから追いかけなくても、IWGPヘビー級王座がボクを追いかけてきますよ。来年の東京ドームメインイベントに立ってる自分の姿が目に浮かびますね。
――次の野望について伺えますか?
内藤 いま、新日本プロレスは会社としてもそうですし、選手もみんながみんな海外に目を向けているような気がして。別にそれは悪いことだと思わないですよ。俺も少なからず海外は視野に入れてますよ。みんながこれだけ「海外、海外」と言うのであれば、俺は国内を独占しようかなと。で、一つ国内の目標として、ドームツアーをやりたいっすね。いま現在、日本には6個のドームがあるので、なんなら2か月に1回やれば一年間で全部回れるわけですから。「これを10年かけて全部のドームを回りましょう」じゃ意味がないですから。一年間で日本中のドームをすべて回りたいですね。もしかしたら、数が増えるかもしれない。1個増えるかもしれない。2個増えるかもしれない。でも、1年間で日本中のドームを回りたいですね。あと、これは何年かかってもいいですけど、すべてのドームで大合唱したいっすね。それを日本中の皆様が望んでると思いますよ。
――過去には4大ドームツアーもありましたが、それからドームが2個増えてるので、これを達成できれば新しい領域にいけると思いますが。
内藤 そうですね。やはり、いままでの目標っていうのは、あくまでもボクが中学3年の時に立てた目標であって、これからの目標はプロレスラー内藤哲也が立てた目標ですから。「6大ドームツアー? いやぁ、厳しいだろ」って思うかもしれないけど、俺、そしてロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンがそこまで新日本プロレスを引き上げていきますよ。
写真提供/週刊プロレス
▼東京スポーツ・プロレス大賞ページ
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