いよいよ近づいてきた、1月4日(土)『バディファイトpresents WRESTLE KINGDOM 8 in東京ドーム』。新日本プロレス最大のクライマックスであるこの大会を前に、カウントダウンインタビューを敢行!!
第5回は、復活の“荒武者”こと、後藤洋央紀選手が登場!!
■一番大変だったこと? やっぱりアゴですから、まともに食べられないことですね。
──さて、後藤さん。いよいよ1.4東京ドーム大会での復帰戦が決まりましたが、改めて現在のお気持ちを聞かせてください。
後藤 ウン。「待ちに待った」と言いますか、やっとあのリングに戻ることができるのかという気持ちですね。うれしいですよ、単純に(ニッコリ)。
──アゴ骨折による欠場だったんですけど、負傷したのは『G1』仙台大会での棚橋(弘至)さんとの公式戦でした。最終的に負傷原因はなんだったんですかね?
後藤 「折れた」ってわかったのは、昇天で持ち上げて、それを切り返されそうになった時ですよね。なんか突然にアゴが「バキバキバキ!」っていったんですよ(笑)。
——うわあ……。
後藤 で、そのあと、棚橋さんのドラゴンスープレックスを食らって、それを返したんですけど、その時に口が開かなくなったんですよ。「アレ、なにかひっかかるな?」みたいな。
──恐ろしいですね。
後藤 最初は「アゴが外れたのかな?」と思ったんですよ。で、口の中に手を入れて、関節を触ってみたら、なんともなかったんで、「アレおかしいな?」って思ったんですけど、とにかく口が開かないんで。
──当時、棚橋さんは「自分の技で負傷したたんじゃないか」って心配してましたけど……。
後藤 ああ。ただ、その直前に食らったのが、棚橋さんからの張り手なんですよ。そこでちょっとヤバくなっていたのか? 昇天のとき、ガッと自分でアゴに力を入れた瞬間にバキバキってなったのか? たしかに張り手もガツーンときたんですよ。あの衝撃は強かった。でも、「折れた」っていう感覚はその時点ではなかったですからね。まあ、原因はよくわかんないですね。
──なるほど。この欠場期間中、なにが一番大変だったんですか?
後藤 一度落ちた体重を戻すっていうのも大変なんですけど、やっぱりアゴですから、まともに食べられないことですね。
──ああ…、どのぐらいの期間、固形物が食べられなかったんですか?
後藤 え〜と、約1カ月ですね。
──1カ月も!
後藤 ハイ。金具でアゴが完全に止められてて、まったく口が開かなかったんで。で、飲むって言っても、歯の隙間から、吸い込むしかないんですよ。
——あ、そういう感じなんですね。
後藤 ところが自分、けっこう歯の噛み合わせがいいんで、そもそも歯に隙間がないんですよね(苦笑)。だから、ほんのちょっとの隙間にストローを当てて、強引に飲むというのをひたすらやってました。で、そういう状態だからね、歯に詰まるんですよ!
──ああ、流動食がですか?
後藤 はい。歯に流動食が詰まって、通らなくなるんですよ。だから、箸はいらないんですけど、その代わりに傍らに常に歯ブラシを置いてましたから(笑)。詰まったのを取りながら飲むみたいな。
──食べてるんだか歯磨きしてるんだか、と。レスラー的にも、アゴのケガはかなり特殊ケースですよね。
後藤 そうなんですよ。技をやるにしても、奥歯を噛み締めなきゃいけないし。どうしても自然と使うところですからね。
──でも、かなり復調されたんですか?
後藤 おかげさまで。もう違和感もほぼなくなりましたね。
──ということは、「あとは試合で」っていうことですよね?
後藤 そうですね。でも、結局、衝撃にどれぐらい耐えられるのかなんて、練習できないところもあるんで、ぶっつけ本番的なことになると思うんですよ。だから、楽しみでもあり、恐怖もあります。ただ、今回の欠場は「いい機会だな」って思ってます。
──と、言いますと?
後藤 まったく食べられないから、けっこう痩せたんですよ。だから、その筋肉をシェイプさせた状態から、また身体を大きくすれば、以前よりも余計な物が落ちた状態で身体も大きくなるんじゃないかと。
──なるほど。ある意味、身体をリビルドするきっかけになったと。
後藤 そうです。でも、当然まだ完全ではないんでね。当日まで時間はありますから、もっともっとキレのある身体にもっていければなと思っていますよ。
■復帰戦、東京ドーム、柴田勝頼…これだけのシチュエーションが揃うことは滅多にない
──で、その復帰戦ですが、12月8日、名古屋大会に挨拶に来られて、宿命のライバルであり、盟友の柴田(勝頼)さんの名前を出されました。
後藤 ウン。やっぱり自分が復帰するにあたって、そこは絶対に避けては通れないですよね。やっぱり、ケガしたのが『G1』中だったし、そもそも今年の『G1』の最大のテーマとして掲げていたのが柴田勝頼との闘いだったんで。
——たしかにそうでした。
後藤 彼と『G1』で試合する前に欠場することになってしまった。それがもの凄く悔いが残っていて。復帰するにしても、彼と試合をやらないと次に進めないですよ。
──本来なら『G1』両国の初日に公式戦で当たるはずだったんですよね。で、名古屋で呼ばれて出てきた柴田さんも、「大丈夫なのか?」という感じで後藤さんの口をポンポンとしていましたけど。
後藤 フフフ。こっちも「大丈夫だぜ!」っていう。そこは一切遠慮なしにきてもらいたいですよね。
──やっぱり、柴田さんは抗争相手ではあるんですけど、高校の同級生ということで、ある種の信頼感もある?
後藤 それはもちろんありますね! あとはですね、柴田とだけは、ガンガン試合やってても抗争っていうのとなんか違うんですよね。そこだけは独特の感覚がありますね。
──なるほど。でも、もともとお二人が高校時代に部室や練習場でやってた“プロレスごっこ”が、時を経て、この東京ドームという大舞台の試合までつながったというのも凄いですよね。
後藤 いや〜、これも何かの運命の巡り合せという気がしてならないんです(しみじみと)。というのは、今回、このアゴのケガが、俺と柴田との試合をドームという舞台に持っていったわけですから。
——本来、『G1』公式戦が後藤vs柴田の決着戦のような意味合いも持っていましたけど、ケガがあったことで、ドームまで持越しになったイメージはありますよね。
後藤 ええ。あのケガがなかったら、東京ドームでやってなかった可能性もありますからね。俺は何かに導かれるようにプロレスラーになっていますけど、今回の試合も「導かれた」ような気がしてるんです。
──なるほど。期間が空いた分、“溜め”になって、後藤vs柴田のフレッシュさもまた戻ってきましたし。
後藤 しかもお互い、前やってた時とは周りの状況も違うわけじゃないですか。こっちも身体を作り直しましたし。ただケガを治して戻ってくるだけじゃダメだと思うんでね。前よりもプラスアルファして戻らないと。
──ご自身の中では、今回の柴田戦が2人の集大成的な部分もありますか?
後藤 ええ。やっぱり集大成を見せたいですね。自分の復帰戦、東京ドーム、そして柴田勝頼。……これだけのシチュエーションが揃うことは滅多にないわけですから。今回の試合は大事にしたいし、柴田と俺で「これぞプロレス」っていう試合を見せたいですね。
──なるほど。では、最後に改めて柴田選手に一言メッセージをお願いします。
後藤 柴田にですか? まずは「待たせたな!」と。そして「東京ドームで、俺たちにしかできない試合を見せてやろうぜ!」と。もちろん勝つのは、俺ですけどね!!
──ありがとうございます! 復帰戦を楽しみにしています!
『バディファイト presents WRESTLE KINGDOM 8 in東京ドーム』
2014年1月4日(土)17:00 東京・東京ドーム
●チケット情報 / ●全カード情報
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2014年1月5日(日)18:30〜
東京・後楽園ホール
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