3.6大田区大会で石森太二のIWGPジュニアヘビー級選手権に敗戦した翌日、電撃的に引退発表を行った“世界の獣神”獣神サンダー・ライガー選手。
日本のプロレスファン&関係者のみならず、全世界に大きな反響を呼んだ“ライガー引退”発表に関して、記者会見終了後、本人に緊急インタビュー!
聞き手/鈴木佑
撮影/山本正二
■石森選手との王座戦でも、凄く大きな声援をいただいて。「ライガー、こんなに応援してもらっていいの?」って
――さて、ライガー選手。いま先ほど引退発表会見を終えたばかりですが、非常に和やかな雰囲気だったのがライガー選手らしかったというか。
ライガー ハハハ。だって、まだ引退まで8カ月もあるし、いまからそんなおセンチになっても……、ねえ?(笑)。
――そこはあえて感傷的にならないようにした部分も?
ライガー いやいや、何も考えてないですって!(笑)。ただまあ、こういう会見を開かせてもらって、「さあ、本当の意味で“ライガー最終章”だな」っていう気持ちはあるかな。
――引き締まる部分はある、と。今頃、全世界のプロレスファンやレスラーたちもザワついていると思います。
ライガー そんな大げさなことじゃないですよ。でも、ファンっていうのは本当にありがたいよね。昨日(3.6大田区)の石森選手との王座戦でも、凄く大きな声援をいただいて。「ライガー、こんなに応援してもらっていいの?」って、自分が怖くなるくらいだったもん(笑)。
――退場するときも大きな拍手と「ライガー」コールが巻き起こっていましたね。そこはこれまで築き上げた信頼と実績というか。
ライガー プロレスは長くやるもんだね(笑)。まあ、キャリアを振り返ったときに、単純にやることやったし、やりたいこともやらせてもらったっていう実感があるんで、悔いは何もないですよ(ニッコリ)。
――ライガー選手はマスク越しでも感情が伝わってきますが、いまも晴れやかな気持ちなのがわかるというか。
ライガー でしょ? 湿っぽい気持ちなんかまったくないもん! 今日の会見はとりあえずの一区切りというか、ある種の“生前葬”みたいなもんですよ。
――生前葬(笑)。
ライガー ホント、そうよ!(笑)。「これから引退まで、お世話になったみなさんに感謝を伝えに行きますよ、行かせてくださいよ」っていうことですよ。
――獣神の恩返しですね(笑)。
ライガー フフフ。でも、ハタを織ってるときにフスマは開けないでね、いまの素顔見たらガッカリさせちゃうから(笑)。
■残りの8カ月は食後のお楽しみのデザートじゃないけど、大好きなプロレスを楽しんで満足したいなっていう感じかな
――今回の引退発表のきっかけになったのは、3.6大田区の石森戦ということでしたが、結果を抜きにして、自分の気持ちに踏ん切りをつけるような戦いができた、と?
ライガー そうですね! 終わってみれば石森選手の王者としての意地にやられたなと思いますけど、コッチがパワーで押し切ってた部分もあったし、テクニックでも応戦できたというか。
――前哨戦ではライガー選手が圧倒してました。
ライガー だから、ファンの中には「ライガー、まだやれるよ!」っていう声もあるかも知れないけど、そういうふうに見られているうちに辞めるほうがカッコいいよ。「ライガー、動けないし、コスチュームで身体ごまかしてるじゃん。まだやってるの?」って思われるよりも、僕はソッチのほうがいいし、レスラーたるもの強いという印象があるままで辞めたいなって。
――そこはライガー選手の美学ですよね。現在、ライガー選手は『プロレスリング・マスターズ』にも参戦していますが、藤波辰爾選手をはじめ、自分の上の世代の選手たちが現役を続けているのをそばで見て、何か感じるところはありましたか?
ライガー まあ、『マスターズ』に上がると、僕も若手の部類に入るからね(笑)。でも、ほかの方々のことは関係ないですよ。みなさん偉大なレジェンドであり、それぞれ信念を持たれて、いまもリングに上がられているわけで。それについてとやかく言うつもりは何もないし、ただ僕は僕の考えで引退を決断した、と。
――会見でもおっしゃってましたけど、引退については天龍源一郎さんの影響が大きいようですね。
ライガー そうですね、「のちのち復帰するのはみっともないと思わないか? だったら腹いっぱいプロレスをやって、潔く辞めたほうがいいよ」って対談した時に言われてね。ただ、いまは「腹八分くらいがいいのかな」と思って、今回の発表になったんですけどね。腹八分でもやり残したことはないって感じだし、欲張ったら「オエッ」って戻しちゃいそうだから(苦笑)。
――食べ過ぎ注意だと(笑)。
ライガー まあ、残りの8カ月は食後のお楽しみのデザートじゃないけど、大好きなプロレスを楽しんで満足したいなっていう感じかな。満腹もいいけど、それよりもオジサンは“満足”できればいいかなと(笑)。
■今回の会見で、僕の引退を正式に知った選手もいるだろうし。まあ、今日の(高橋)ヒロムの反応はうれしかったですよ
――まだ引退が早いと思う一方で、ライガー選手が見事なコンディションを保ち、ここまで現役で活躍されたのは、道場の寮で過ごされる時間が長かったのも大きいと思うのですが?
ライガー まさにそのとおりですよ。
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