『NEW JAPAN CUP 2015』最終戦の広島大会。大勢のファンで賑わう会場ロビーには、新調された『NJC』優勝トロフィーが展示された。
　
　試合開始前には、テレビ朝日「ワールドプロレスリング」のスペシャルゲストとして、元広島東洋カープの前田智徳氏が登場。場内が大歓声に包まれた。
　
　そこから始まった第1試合は、3月22日尼崎で行われるNWA Jr.戦ライガーvsタイガーの前哨戦。
　
　両者が先発すると、大「ライガー」コールが巻き起こる。その後、ロープ際でクリーンブレイクしたタイガーがドロップキックを放つも、ライガーが回避してエルボードロップを発射。だが、今度はタイガーがかわした。
　ホワイト対ドラダの場面。ドラダがハンドスプリング＆バク宙でフェイントをかけ、ヘッドシザースホイップで投げ飛ばす。だが、ホワイトも負けずにドロップキックで反撃した。
　KUSHIDA対田口の場面。田口がカウンタージャンピングヒップアタックを見舞うも、KUSHIDAがロープを利用したアームブリーカーで逆転。そこからパントキック、腕ひしぎ逆十字固めに繋ぐ。
　そのままKUSHIDAが田口を赤コーナーへ連れ込み、ライガーがロメロスペシャル、変型カベルナリア。さらに、ホワイトとKUSHIDAも田口へ追い討ちをかける。しかし田口は、カウンタージャンピングヒップアタック2連発でライガーに逆襲。
　田口からタッチを受けたタイガーは、コーナー最上段からライガーへフライングボディアタック。そして、ドロップキックでホワイトとKUSHIDAを蹴散らす。
　続いてタイガーはハイキックからタイガードライバーを狙うが、ライガーが脱出して風車式バックブリーカー。そして、パワーボムの体勢に入るも、タイガーが脱出してローリングソバット。しかしライガーは、フライングネックブリーカーで相打ちへ持ち込んだ。
　KUSHIDA対ドラダの場面。KUSHIDAがトップロープを支点にしたバク転キック、エプロンからの延髄斬り。そこからスワンダイブ攻撃を繰り出すも、ドラダが下からドロップキックで迎撃。
　これでタイガー組のトレイン攻撃となり、田口が串刺しバックエルボー、タイガーがハイキック。さらに、田口がダイビングヒップアタックで追撃し、ドラダがコーナー最上段からセントーンアトミコを放つ。ところが、KUSHIDAにかわされて自爆してしまう。
　それでもドラダは、開脚式ドロップキックでKUSHIDAとホワイトを吹き飛ばし、プランチャでホワイトに追撃。すると、ライガーがエプロンからドラダへトペコンヒーロ、タイガーがライガーにトペスイシーダ。
　続いてKUSHIDAがロープへ走るも、田口がカウンタージャンピングヒップアタックで妨害。続いて田口はエプロンからジャンピングヒップアタックを放つが、タイガーに誤爆してしまう。すると、KUSHIDAがコーナー最上段へのぼり、場外へトペコンヒーロを敢行。
　ホワイト対ドラダの場面。ホワイトがミサイルキックで先制するも、ドラダがミサイルキックでライガーとKUSHIDAを場外へ落とす。するとホワイトは、リープフロッグからカウンターバックエルボーを浴びせる。
　次にホワイトはブレーンバスターを繰り出すが、ドラダが着地し、カウンタートラースキックで逆転。さらに、ロープ渡りからムーンサルトプレスを放ってホワイトを押し潰すと、最後は変型ファルコンアローで勝負を決めた。
　
　試合後、ライガーがマイクアピールを開始。「広島ー!! 帰って来たぞ!! このベルトを懸けてタイガーマスク選手と尼崎でタイトルマッチをやります。必ず防衛しますんで、応援よろしくお願いします!!」と、ファンに呼びかけた。

タイガー「残すところ、タイトルマッチまであと名古屋1試合だけになったけど、ライガーさん、やはりコンディションいいなと思いますよね。さすがにこの新日本プロレスのジュニアを引っ張ってきただけあるし、今日は地元だし、これだけの後押しがあるっていうのはうらやましいですよ。ただ、僕とライガーさんとの間では、ベルトがあろうとなかろうと、今、ここでシングル（対決）をやりたいというのが一番だし、ただその上で、今、ライガーさんがチャンピオンである以上は、やはりベルトを獲りたい。その気持ちが今、僕の中には凄くあるんでね。ここまでキャリアを積んできて、体も万全じゃない。そういうのはわかってる。ただその上で、僕とライガーさん、お互いが納得できる試合をしたいなと思います。その上でファンも認めてくれるような試合をしていきたいと思います」
——久々にハッキリした目標が決まって、それに向けて充実したシリーズを送れてんじゃないですか?
タイガー「やはり今、どうしても若い選手を若い選手をっていう部分で、時代が変わってきてる。それは僕やライガーさんの時代じゃないっていうのとはちょっと違うのかもしれないんであって。それはこのプロレス界だけじゃなく、どの世界でも全部、一緒だと思います。その中で自分がやるべきことっていうのは絶対あるはずだし、それがたまたまライガーさんがベルトを持ってて、俺を挑戦者に指名してくれた。俺もライガーさんとずっとタッグを組んでたけど、今、やっても面白いんじゃないかっていうのがあるんであって、そういう部分では充実したシリーズを……ただ、尼崎でどっちに転ぶかわかんないけど、ライガーさんとは続けていきたいと思う。タッグは組むけども、素晴らしいと思えるような先輩ですから、ここで収まるような僕じゃない」
田口「例えベルトがなくても、ベルトを懸けてなくても、懸けてない試合であろうと、何も変わらない。いつもギンギン。シルバー・シルバーです」
ドラダ「マスカラ・ドラダはCMLLのカンペオン（チャンピオン）なんだ。カモン、ケニー・オメガ。待ってるぞ」
 
ライガー「タイガーマスク、笑うぐらい強い。ほんとに強さだけを求めたら、今のジュニアのチャンピオンに引けをとらないでしょ。タッグに対してもそうだ、トップクラス。今、いろんなスタイルがあるけど、俺は俺のスタイルで、虎は虎のスタイルで、ぶつかり合えば、泥臭くったって、勝負に対する貪欲さは出せると思う。その上で俺は勝ちたいし。それが勝負だと思ってる。いろんなスタイルがあって凄く良いと思うし、お客様も喜んでくれてるし。俺は俺のスタイルで、虎を叩き潰してベルトを防衛したいと考えてます。ただそれだけです。ありがとございます」
KUSHIDA「今年も『SUPER Jr.』の日程発表されて、今日の第1試合でジュニアだけの6人で、あのライガーコール、悔しいって言わなきゃ嘘でしょ。去年ね、『両国に連れて行く』って言って、まだ結果残してないから、今年こそ『SUPER Jr.』の時だけ、ジュニアの季節だと言われないように、次のシリーズも全力で行きます」
ジェイ「メキシカンはなんてクレイジーなんだ。俺にはまだまだ経験が足りない。だけど、もうちょっとで勝てるところだった。まだ俺はこのニュージャパンで勝ててないけど、必ずこの借りは返す。俺はこのニュージャパンでトップになるためにここに来てるんだから」