第1試合は獣神サンダー・ライガーとタイガーマスクが、それぞれヤングライオンの川人拓来と岡倫之、北村克哉と海野翔太を引き連れて6人タッグで激突。
先発はライガーとタイガー。ライガーはショルダータックルでダウンを奪うが、タイガーもモンキーフリップからドロップキック。ここでライガーが場外にエスケープすると、タイガーは場外に飛ぶと見せかけて、ロープを軸に回転してフェイント。そして、ライガーがリングに戻ると、ソバットからロープに飛ぶも、ライガーは風車式バックブリーカーを決め、さらにロメロスペシャル。
続いて川人が登場し、タイガーにエルボーを連発。そこからすばやいタッチで岡がリングインするも、タイガーはキックを連発して応戦。そして、海野とスイッチ。海野は岡にストンピングとエルボー、そしてスリーパー。ここから両者はエルボー合戦に突入し、競り勝った岡は豪快なフロントスープレックス。
今度は北村が登場し、岡に強烈な逆水平チョップからヒップトス。そして串刺しエルボーからショルダータックルで岡をなぎ倒す。さらにはブレーンバスターで岡をブン投げる。しかし、負けじと岡もエルボー。ここで北村はタイガーとタッチ。タイガーは海野と共に岡をロープに飛ばし、ダブル攻撃を狙う。逆に岡は二人に対してラリアットを放ち、海野はダウンするも、タイガーは倒れず。
ここで両チームがリングに入り、混戦模様に。海野は岡に鋭いドロップキックを放つと、逆エビ固めに固めるが、これはロープに逃げられてしまう。ならばと海野はロープに飛ぶが、丘はエルボーで迎撃。そして海野を抱え上げると、前方への水車落としから逆エビ固めへ。これはロープに逃げられたものの、すかさず岡は海野にアバランシュホールドから、もう一度逆エビ固め。海野は必死にロープに逃げようとするが、岡は力でリング中央まで戻し、ギブアップを奪った。
川人「今日はチームの勝ち。俺は後輩に勝つんじゃなくて、先輩と闘って、先輩に勝ちたい。だから『(BEST OF THE)SUPER Jr.』出てやる。出させろ。必ず出て、先輩に勝って、勝ち名乗りを挙げてやる」
岡「今日は苦しい試合内容だった。でも勝った。上から目線で申し訳ない。でも、言わせてくれ。このヤングライオン同士の切磋琢磨。これこそが今、新日本で一番求められてる試合じゃないのか。まだまだ、まだまだ、やってやる。俺ら全員で、先輩を食ってやる。そん中で俺が一番抜きん出てやる、それだけだ」
ライガー「若いヤツら、いろいろ目標も持っているみたいで、いいよね。ほんとにうらやましいよ。ただ、そういう若いヤツの中に入って、俺とかタイガーとかベテランがね、“なにクソッ”ていう、“まだまだ”っていう気持ちがあるし。ういう中でベテランと若手が競い合う、そういう構造が俺は新日らしくていいと思うし。俺が俺がって這い上がっていく気持ち、それが一番大事と思う。今、川人が『BEST OF THE SUPER Jr.』に出場したいっていう発言してたけど、いいんじゃねえか。別にキャリアどうのこうのじゃない。要はやる気だよ。あれだけ自分の気持ちを表に出して、やりたいってなったら、やらしてやりゃあいんだよ。俺はそう思う。いままで大谷(晋二郎)もそうだったし、そういった選手をどんどんどんど上げていったし、それが新日本のジュニアのリングなんです。それは他団体でも新日本でも変わりない。そういう意味で『BEST OF THE SUPER Jr.』は動き出すかなと。すごく俺は楽しみだね。ま、ベテラン勢も負けないように、頑張りますよ。そう思わないかい?」
--広島で『SUPER Jr.』卒業宣言されましたけど、改めてそれを決意した理由というのは?
ライガー「ま、いつまでもダラダラやってても仕方ないだろ、ベテランが。今、これだけ若い力が伸びてきてる。川人も参加させろと言ってきてる。そりゃあ、やろうと思えばダラダラできるよ。だけど新日のリングはそうじゃないだろ? 俺の中でレスラーとは何ぞや、強さの象徴なんだよ。それがいつまでたってもズルズル出てて、“はい、出ました”“はい、何勝しました”“優勝戦線の来れなかったけど、とりあえず何勝したんでまだできますね”じゃあダメなんだ。常に優勝戦線に絡まないと意味ない。俺はもう何年、そこから外れてる? そんな俺がいつまで(『BEST OF THE SUPER Jr.』に)出ててもしゃあないし、もう、本部席で、放送席で『すっげえ~!』って言っときたいよ。それでいいんじゃないか? 新日本ジュニアの流れもあるし。水は流れるのを忘れたら腐っちまう。新日本を腐らせたら困るし、さっきも言ったように川人みたいな、デビュー2年目(の若手)が『俺も出させろ』って。岡はジュニアじゃないけども、『俺は必ず先輩を食ってやる』、そこだよ、それが新日本なんだよ。ほんと新日本らしくなってると俺は思うんで、ま、俺の出番でもないなと。そう感じた。そう思わないか?」
--広島での発言は海外でも話題になってましたが……。
ライガー「ほんとに? フン……。まあ、でも、これは俺の中では決まってることだから。俺のやり方、俺のポリシーだ。じゃあねえ~」
タイガー「ま、この前、広島で同じ組み合わせで試合して、酷評しました。そりゃ、するよ。誰でもする。でも今日、見たでしょ、こいつらの試合。やりゃ、できるんだよ。今日なんか勝つっていうのが見えてたし、俺は素晴らしい試合だったんじゃないかと思いますよ。今日はね。ほんとにヤングライオンとして活き活きとした、俺とライガーさんがいなくてもね、十分じゃないかっていう活き活きとした試合だったし。これはやってて気持ちいいと思うし、これが新日本プロレスのヤングライオンの試合じゃないかと思いますよ。気迫、勝つんだっていうそれを出して。ま、一番僕が言いたいのは、カッコつけるなと。それを言いたいですね、カッコつけるなと。カッコつけるなんてのは、もっとキャリア積めばできるんだから。今、彼らにカッコいいなんていらない。泥臭くていいじゃない。いいじゃない、それで。多摩川の土手で育ってるんだ。いいじゃない、泥臭くて。カッコ悪くていいんだよ、それがいずれ、5ねん、10年たった時に、『こいつ、カッコいい』って思われれば、それでいいんだ。それが新日本プロレスのヤングライオンだと思うし、レスラーだと思う。今日は彼らに、素晴らしかったっていうコメントを贈りたいです。ただ、まだまだ試合はあるから。同じような試合ができなければ、俺は手を出すよ。今日は素晴らしかった」
北村「タイガーさんが言われたように、今の僕たちには、技術も何もないから、気迫と、負けん気、気持ちの強さ、あとは気迫と迫力、同じことを2回言ってしましましたけど、そこしかないんで。先輩たちの背中を見て、勉強して、次に生かして、闘っていきたいと思います。ありがとうございました」
海野「クソッ! 自分は今、一番弱いかもしれない。けれど、どんだけ時間がかかろうと、絶対、勝ちます。気持ちだけは絶対負けません! ありがとうございました」