4・29別府で行われるIWGP IC戦・内藤vsジュース、IWGP Jr.戦ヒロムvsリコシェ、シングルマッチ棚橋vsEVIL、5・3福岡で行われるNEVER 6人タッグ戦・棚橋&田口&リコシェvsSANADA&EVIL&BUSHIの4重前哨戦。なお、この対戦は前日の大阪大会から2夜連続で、今シリーズ3度目の同一カードとなる。
試合開始前、タグチジャパンが円陣を組み、「絶対勝つぞー!!」「オーーッ!!」の掛け声で気合を入れる。ところが、直後にLOS INGOBERNABLES de JAPONが急襲し、大乱闘で試合の幕が開く。
これでBUSHIが田口を捕まえ、Tシャツで首を絞める。しかし田口は、ジャンピングヒップアタックで逆襲。ここで田口がチームメイトに集合をかけ、ジュースたちが連続トレイン攻撃を敢行。田口は勢いに乗って腕をグルグル回し、そのまま観客席のほうへ向く。ところが、その間にBUSHIがジュースたちに逆襲して脱出し、内藤たちと共に田口を取り囲んでストンピングの集中砲火を浴びせる。
これで田口が沈黙し、ヒロムが串刺しラリアット、低空ドロップキック、アキレス腱固め。するとヨシタツがカットへ入るが、BUSHIがミサイルキックで蹴散らす。
その後も田口はEVILのセントーンなどで苦しむが、フィッシャーマンバスターを切り返し、ようやく脱出に成功。リコシェ対ヒロムとなり、リコシェがカウンターダブルキックから前転し、その勢いを利用してドロップキック。さらに、ロープを利用したリバースダイヤモンドカッターでBUSHIを叩きつける。さらにリコシェは、素早い動きで内藤とヒロムを圧倒し、SANADAにはコーナーを利用した619、フライングボディアタックを見舞った。
棚橋対EVILの場面。棚橋がドラゴンスクリューで先制すると、控えのヒロムが乱入。そこへリコシェが入るも、EVILが棚橋の脚を持たせて隙を作り、ヒロムと一緒に2人へダブルトラースキックを浴びせた。
ジュース対内藤の場面。ジュースがスピニングスパインバスターで叩きつけると、内藤がマンハッタンドロップで反撃。そして、トップロープ越えの串刺し低空ドロップキックに行くが、ジュースが回避してプリンスズスロウン。さらに、ラストライドからフォールに行くも、内藤がキックアウト。
次にジュースはパルプフリクションを狙うが、内藤が脱出してフェイント式延髄斬り。すると、BUSHIが前方回転エビ固めの要領でジュースを捕まえ、間髪入れずに内藤が低空ドロップキックを食らわせた。
ヨシタツ対SANADAとなり、ヨシタツがミドルキック3連射、変型アームホイップ。そして、BUSHI&ヒロムのトレイン攻撃から逃れ、ヒロムにキチンシンク、BUSHIにニールキックで報復する。
それでもSANADAがSkull Endを極めると、棚橋が背後からドラゴンスリーパーで妨害。ところが、さらにその背後からEVILが棚橋に組みつき、ジャーマンスープレックスホイップで投げ捨てる。
その後、リコシェがEVILに延髄斬り、ヒロムがリコシェにトラースキック、田口がSANADAにジャンピングヒップアタック。そして、ヨシタツがSANADAを変型ジャンピングパワーボムで叩きつける。
続いてヨシタツはコーナー最上段へのぼるが、SANADAが立ち上がり、EVILがヨシタツへ串刺しラリアット。さらに、BUSHIの串刺しダブルニーアタックからSANADAがバックドロップへ繋ぎ、最後はSkull Endでギブアップを奪った。
試合後、後、リコシェとヒロム、棚橋とEVILが激しく睨み合う。
その後、田口とヨシタツが向き合い、握手をかわした。
内藤「別府大会が人生最大のビッグマッチだって? ジュース・ロビンソンはわかってるねぇ~。ジュースにとって最初で最後のビッグマッチ。ナーバスなんだろ? 眠れないぐらいナーバスなんだろ? でもさぁ、この時間って、レスラーにとって一番贅沢な時間なんだよ。今までこんな時間、味わったことないだろ? 誰のおかげで、お前がこの時間を味わえてるかわかるだろ? 俺に感謝しろよ。そういえばさぁ、別府大会の調印式はないの? 前回の防衛戦(2・11大阪)も調印式なかったけど、今回もなし? おかしいなぁ……。IWGPヘビー級選手権試合は必ず調印式やるのにねぇ……。もしかして、会場が別府だからやらないの? ねぇ、どうなの? この質問、新日本プロレスには早急にお答えいただきたいね」
EVIL「新日本プロレスの象徴、棚橋弘至。だけど、もう過去の新日本プロレスの象徴だ。過去の象徴であったとしても、2度も倒せば、どうなるかわかるだろ? そんな棚橋弘至も、今はもう、操り人形でしかない。すでに“キング・オブ・ダークネス”の支配はもう始まってるんだ。“過去の象徴”棚橋弘至よ、お前の操り人形の糸が1本ずつ切られてるのをわかっているか? もう、お前の手足を操ってる糸は切れている。あと、残っているのはどこだ? 首か? その首の糸ももう、切れる寸前だ。別府までもつか? 最後の糸が切れる音を、その耳でしっかり聞かせてやる。よーく覚えとけ。This is EVIL。E~verything is EVIL。すべては…………EVILだ」
ヒロム「(※オリジナルのヒロムダンスを30秒ほど踊ってから)っとまぁ、このように、彼はまるでリング上でダンスを踊ってるかのように、自分のリズムで楽しんでるよね。そのリズムの中であれだけの強烈なキックを入れてくるとはね……。29日は、あのリズムをどう崩すかがポイントになるね。彼はパーフェクトだよ! リコシェの闘い、スゲェ大好きだよぉ! もっと触れたい。もっと闘いたい。もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっと、もっとぉ~~~~! あ~そ~ぼ~~~~~~!」
※SANADA&BUSHIはノーコメント
田口「一晩考えて、どうだった?」
ヨシタツ「正直な話、昨日の田口のコメント、心に刺さる部分があったんで、ちょっと変わってみたっていうか、変えてみようと思った。首を折った時点で俺、1回死んでんだから。それより以前のプライドって必要なくて。実際、首折った後、思ったような動きもできなければ、結果も残せてないんだし、だったらそんなプライド、持ち合わせてちゃいけないっていうのはね、田口の昨日のコメントで身に染みたっていうかね、もっともだって。それがちょっと(心に)突き刺さったんで。それに田口が俺をメインイベンターに育ててやるって言ってくれてるから。最初ね、同期なのに何っていう気持ちがあったんだけど、昨日、その気持ちも変わって、どうせだったらこの流れに身を任せてみようかなって思うようになりました」
田口「流れに身を任せるんじゃないんだよ。流れに乗るんだよ。乗りこなすんだよ。ま、『過去は忘れろ』って言ったけど、一つだけ忘れちゃいけないものがあるんだよ」
ヨシタツ「何だよ?」
田口「山本尚史だ。山本尚史時代の、1個だけ忘れちゃいけないものがあるんだよ。山本尚史のあの技を忘れちゃだめだよ。あの技を。あの技って言えばわかるだろ? 山本尚史が一番大事にしてた技。あの頃の山本尚史に、これからの、未来が詰まってる。ヨシタツの変なプライドはいらない。それは忘れていいと思う。だけど山本尚史時代のあの技は大事にしてもらいたい」
棚橋「監督、対EVIL戦の対策もよろしくね」
田口「わかりました」
ヨシタツ「田口、明日、俺とお前、タッグだよな? その今の言葉、肝に銘じて、明日の試合で見せてやる。明日、よろしく頼むな」
田口「明日……。ちょっと顔のペイントも、明日、工夫しろよ」
ロビンソン「ずっとタグチジャパンと一緒にやって来て、昨日は勝ったけど、今日は負けてしまった。今日もチャンスはあったんだけど、それをうまくつかみきれなかった。その瞬間をうまくつかめれば4月29日も勝てる。その勝利は俺にとってとてつもなく大きいものになる。そのためにも、明日のヒロシマでも勝たないと。もう1試合、チーム・タグチジャパンの力を借りるよ。いや、チーム・タグチジャパンの力が必要だ。俺は今、流れの速い川で、さらにスピードを出すために舟を漕いでる状態だ。俺の人生で最大の試合に向けてな。必ずナイトーを倒して、チャンピオンになる。今日も負けたけど、いい感じだった。ナイトーに勝てば、今日とはまた違った気分に浸れるだろう。そうなるように全力を尽くすよ」
※リコシェはノーコメント