BEST OF THE SUPER Jr.XXI
- 日時
- 2014年5月30日(金) 17:30開場 18:30開始
- 会場
- 東京・後楽園ホール
- 観衆
- 1,680人(満員)
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第9試合 30分1本勝負
「BEST OF THE SUPER Jr. XXI」Bブロック公式戦レフェリー|レッドシューズ海野
MATCH REPORT
序盤、目まぐるしいロープワークで両者が交錯し、オメガがリープフロッグ&後転。しかし、田口がアームドラッグでオメガを場外へ落とし、スライディングキックを発射。ところが、オメガが受け止めて場外に引きずり込んだ。
その後、両者はロープを挟んでブレーンバスターを仕掛けあう。そこから田口がスワンダイブ攻撃へ行くが、オメガが膝を合わせて動きを止め、バックブリーカーで追撃。
続いてオメガは、カミカゼからその場飛びムーンサルトプレスを繰り出すも、田口が両膝でブロック。しかしオメガは、高速で田口の背後へ回り込み、低空ドロップキック、コタローフェースクラッシャー。さらに、フロントキック、逆水平チョップ、串刺しバックエルボー、2段階式ブレーンバスターへ繋ぐ。
苦しくなった田口は、カウンタードロップキックで逆襲。そして、ショルダースルーでオメガを場外へ追いやり、ノータッチトペコンヒーロを見舞う。
リングへ戻り、田口がスワンダイブミサイルキックからスリーアミーゴに行く。すると、オメガが3回目のブレーンバスターから逃げ出すが、田口がカウンタードロップキック、前落としで追い打ち。
それでもオメガは逆水平チョップ連射で反撃するが、田口はカウンター延髄斬りで報復。だが、次のラリアットをオメガがフロントハイキックで迎撃し、クロイツ・ラスを狙う。これを田口が回避してジャーマンスープレックスを繰り出すも、オメガがバック宙返りで着地。さらに、フランケンシュタイナーで田口を場外に落とし、ノータッチトペコンヒーロをお返しする。
次にオメガは、コーナー最上段からフライングボディアタックで田口を押し潰す。しかし、田口が切り返して反対にオメガを押さえ込む。すると、オメガはパワーボムホイップの大勢に入るが、田口がウラカン・ラナで切り返し、オメガをコーナーに激突させる。
続いて田口は、変型パワーボムで追撃し、波動拳を両脚キックで阻止。ところが、オメガが高速ドラゴンスープレックスホイップで叩きつけ、今度こそ波動拳をお見舞い。
それでも田口はクロイツ・ラスをリバースフランケンシュタイナーで切り返し、張り手合戦へ持ち込む。そして、左右の連打からロープへ走るが、オメガがカウンターフロントハイキック。そして、今度こそクロイツ・ラスをさく裂させ、接戦を制した。
試合後、オメガがマイクを掴み、場内が「ケニー」コールに包まれる。そして、オメガが日本語でマイクアピールを開始。
オメガ「違う団体から来てちょっと不安でしたが、みんながすごい応援してくれて、うれしかった。ホントに気持ちよかった(※大拍手)。ずっと、ずっとずっと新日本にいなくて、すいませんでしたけど、ただいま、ただいま(※『お帰り』の声)。みんな、応援してくれたら、絶対、必ず! 優勝します(※大拍手)。正直、ヘビー級選手になりたかったけど、このシリーズの選手は凄すぎで、もっとJr.でやりたい。でも、1番強いチャンピオン(飯伏幸太)からベルトを獲りたい(※大歓声)。1人しかいない。みんな知ってるだろ? フフ。じゃあ、楽しみにしてます。ありがとう(※大拍手)」
そしてオメガは、リング上で波動拳のアクションを披露し、大会を締めくくった。
COMMENT
ケニー「(全て日本語で)そうだよね。勢いですね。『SUPER Jr.』でいい勢い大事だと思います。でも、最近はね、飯伏さんが田口さんに勝ったんですよね? 少なくとも私も勝ったほうがいいと思ってた。間違いない。この『BEST OF THE SUPER Jr.』を優勝したい。『SUPER Jr.』だけじゃなくて、IWGPジュニアもやりたい。他に私ほど強い選手がいない。みんなめ〜ちゃくちゃ上手い。私よりも上手いところもあるっスけど、コンプリートパッケージ的に私が一番強いと思います。ホントにもう優勝しかない」
──久々の新日本マットでアウェイというのを感じなかったんじゃないですか?
ケニー「そうだよね。DDTのリングと他のインディーのリングはなれすぎて、私のコンディションが凄いと思ってたけど、思ったより凄かった。体重増えすぎて、あんまりスピードが壊れました、ちょっと今日は。やっぱりギリギリ満足に入りました。まあ、このままで続きをやると思います」
──開幕戦のメインを任されたことで、新日本プロレスのケニー選手への期待は大きいと思うんですけど。
ケニー「そうですね。あのう、そうだよね。コズロフ選手も大きいですよね。でも、ケガしちゃって、問題にならないと思います。凄いパワーアップのトレーニングしましたから。スピードアップ、パワーアップ。あのう、たぶん田口さんのキャリアのほうが長いけど、結局、力が全て。お金じゃなくて、へへへへ」
──IWGPジュニアのタイトル戦線だと、飯伏選手がライバルがいないぐらい強い状態なんですけど、やっぱり自分がそこにっていう気持ちは強いですか?
ケニー「違う団体に詳しくないお客さんはいると思いますけど、たぶん半分ぐらい、もしかしたらほとんどかもしれないけど、私が飯伏さんのライバルだということをわかってる。だから、たぶんその理由でみんなが応援していたかもしれない。凄い気持ち良かった。一番疲れている時に声が聞こえて、ちょっと力が入りました。本当にありがとうございました。新日本のファン凄い優しかった」
──飯伏vsケニーっていうIWGPジュニア戦が、この新日本のリングで行われる可能性もありますけど、非常に大きな歴史的なことだと思うんですけど。
ケニー「そうだよね。飯伏さんは世界のジュニアのエース。それはタイトルだけじゃなくて、この世界のジュニアのエース。だから、飯伏さんがこのツアーを休んでよかった。もし、私が勝ったら、このシリーズのせいで疲れました。私の100%で飯伏さんと闘うことができない。悔しい、残念だけれども、それはDDTじゃないから、新日本ではこのチャンスしかないかもしれない。だから、100%でがんばるしかない」
──少し試合前には不安があったとおっしゃってましたけど。
ケニー「そうだね。不安がありましたね。みんな身体が去年より凄くて、そしてコズロフさんがケガしちゃって、もちろん私もケガしたくない。全然したくない。ケガしなかったら、誰も勝てないと思いますよ、私に。だから、一番大事なのは私のコンディション。2番は作戦とか考えないほうがいい。その不安な気持ちがあったら、私が弱くなるみたい。だから、今のところまで私はビッグマッチ負けました。今年、そうならないように試合やります。自分の力、自分のスキル、自分の全てを信じてます。そして、もしお客さんも私を応援してくれたら、なんでもできそう。ありがとう」
田口「予定通りじゃねぇけど、『SUPER Jr.』初日名物の田口黒星スタート。毎年恒例だよ。一生懸命やったよ。一生懸命やったけど。どうも初日に……縁がないね。もうこういうもんなんだ俺。まぁケニー・オメガ強かった。強かった。『SUPER Jr.』初日恒例だよこれは。黒星スタート、黒星スタートから勝ち上がってるから俺は毎年。去年、残念ながら決勝トーナメントいけなかったから。まぁいったけど欠場で出れなかったから。5年連続トーナメント勝ち抜いて、去年の分も合わせてね。去年と今年2年分のハッピーエンドで、『SUPER Jr.』2014年を締め括る。その締め括る役は……ボクしかいないでしょ」