THE NEW BEGINNING in HIROSHIMA
- 日時
- 2014年2月9日(日) 13:30開場 15:00開始
- 会場
- 広島・広島サンプラザホール
- 観衆
- 5,040人(超満員札止め)
-
第10試合 60分1本勝負
IWGPインターコンチネンタル選手権試合- (第7代王者)
- (挑戦者)
※初防衛に成功レフェリー|レッドシューズ海野
MATCH REPORT
序盤、棚橋が強烈なヘッドロックで絞り上げ、ショルダータックル。すると、中邑もショルダータックルをお返しするが、棚橋がニードロップ連射で追撃を断ち、アームホイップ、ジャンピングネックブリーカーに繋げる。
ところが、中邑が下からグラウンドに引き込み、棚橋の左腕に集中攻撃を開始。これで動きを止めると、場外で鉄柵を悪用した腕攻めを敢行。だが、リングに戻った棚橋が中邑の蹴り脚を取り、ドラゴンスクリューで逆襲。
さらに棚橋はフライングフォーアームで中邑をなぎ倒し、ダイビングサンセットフリップで追い討ち。そして、大陽ブローを連射して行くが、中邑がカウンターキチンシンクで反撃。そこからフェイント式ニールキック、バイブレーション式踏みつけ攻撃に繋げる。
中邑の攻勢は続き、棚橋をコーナー最上段へ固定し、ランニングニーアタック3連発。その後、リバースパワースラムを抵抗されると、脇固めを狙う。しかし、棚橋が技が極まる前に脱出し、低空ドロップキック、ドラゴンスクリュー、グラウンドドラゴンスクリューと猛攻。そこからテキサスクローバーホールドで絞り上げる。
だが、中邑が脱出し、棚橋の突進をかわしてエプロンへ追いやる。それでも棚橋は逆上がりで復活し、場外でドラゴンスクリュー。さらに、コーナー最上段からボディアタック式ハイフライフローを浴びせる。
棚橋の優勢は続き、ダルマ式ジャーマンスープレックスホールド、スタイルズクラッシュ。そして、コーナー最上段からハイフライフローを放つも、中邑が回避し、棚橋の後頭部へボマイェをお見舞い。さらに、ジャンピングカラテキック、バッククラッカー、リバースパワースラムと畳み掛ける。
次に中邑はボマイェを放つが、棚橋が受け止め、後方回転エビ固め。これを中邑が跳ね返し、その体勢から腕ひしぎ逆十字固めを繰り出す。棚橋は腕が伸びきる前に上体を起こして押さえ込むが、中邑がキックアウトと同時に腕を完全に伸ばす。しかし、棚橋は足でロープエスケープ。
両者へのコールが交錯する中、中邑が膝蹴りで棚橋をひざまずかせ、スライディングボマイェをお見舞い。さらに、コーナー2段目からのジャンピングボマイェから、とどめの(正調)ボマイェを発射。しかし、棚橋が自分から懐へ飛び込み、スクールボーイ。それでも中邑がすぐに立ち上がると、その場飛びスリングブレイドで追い討ちする。
場内が騒然とする中、中邑が棚橋の後頭部へハイキックを見舞う。しかし、直後に棚橋がカウンタースリングブレイドで逆襲。そして、ボディアタック式ハイフライフロー&ハイフライフローのフルコースからフォールに行くものの、なんと中邑がキックアウト。
さらに場内が騒然とする中、中邑の顔面パンチに対し、棚橋が張り手で対抗。そこから中邑が飛びつき腕ひしぎ逆十字固めを繰り出すが、体勢が崩れてしまい、棚橋がドラゴンスープレックスホールドで3カウントを奪取した。
COMMENT
棚橋 「ありがとうございます」
——改めて中邑選手との試合、今日はどんなものになりましたか?
棚橋 「棚橋vs中邑っていうものが広島という土地に響いてくれて、今日の試合の何日か前に全席完売になるって聞いて、こういうことはほんとに初めてで、その気持ちを胸に今日はリングに上がりました」
——このようにベルトを巻いて、最後のセレモニー(エアギター)をするっていうのは、去年の広島以来じゃないかと思うんですけど…。
棚橋 「そうですね。ちょうど1年前ですね…。長かったね。ようやく戻ってきました」
——最後、ドラゴンスープレックスホールドでした。ハイフライフローを返されて、その上をドラゴンでいった。この闘いにはどんな意味がありましたか?
棚橋 「ほんとに自分の必殺技が返されても、最後まであきらめない…それが俺だし、今の新日本プロレスだから。ダメでもダメでも最後までしがみついて。決してきれいな勝ち方じゃないかもしれまいけども、そこに意味があるんじゃないですかね」
——また腰に戻ってきたインターコンチネンタルのベルトですけど、ここまでは中邑選手の色合いが濃かった真っ白なベルト。徐々に棚橋選手のものになっていくじゃないですか?
棚橋 「中邑との勝負だし、プロレスファンみんなとの勝負。というのは、記憶はどんどん新しいものに塗り替えられるから。今日でちょうど1カ月、そして初防衛、(次は)まだ決まってないけど、所持してる時間が長くなれば、みんなの記憶が更新されていくから。それに新しい闘いが乗せていく。ベルトの使い方は誰よりも知ってますから」
——今、白いベルトを巻いて、棚橋選手はこれで中邑選手に(短期間に)2度勝ちました。これからどこを目指していくのでしょうか?
棚橋 「中邑が言った、新しい価値の創造。広島超満員、大阪超満員…同じ団体内で狙うべきブランドが2つある。団体内2ブランド、これで今年、新日本プロレスは攻めます」
——棚橋選手個人としては、これからどんな闘いを見せていきたいですか?
棚橋 「どんなことがあっても、今の俺の進む道はこれ(腰に巻いたベルトを押さえる)しかないから。リング上で白か黒かどうのこうの言いましたけど、全部、本音だから。俺はプロレスに嘘つかないから。全部、本音で勝負していくから。これからもこのベルトにすべてを懸けて行きます」
——中邑選手とのシングル初対決を始めて9年、やっと勝ち越しました。
棚橋「1年前の広島が、最後の棚橋のギター劇場っていうか、俺の型があって…。広島にすごいパワーをもらったね。アンダー30も取ったし。10年かかりました。これからは本当の意味で俺が追いかけられる番だと」
——新しいベルトを懸けた闘いの中で、最後、中邑選手はシャイニング・トライアングルを狙っていたと思うんですけど、棚橋選手はドラゴンスープレックスで決めた。古きを思い起こさせる闘いで、運命的な部分も感じましたが…。
棚橋 「まぁ、選択肢はいろいろあった方が面白いから、いいんじゃないですか」
——地祇の中邑選手との闘いは、どういう舞台を望みますか?
棚橋 「それはまだ決まってないけど、今日で4連勝、そして勝ち越し、そしてチャンピオンは俺。どう出るかは向こう次第でしょう。俺だったら心折れるね(笑み)」
——4連勝でようやく勝ち越しということは3つ勝ち越されているところから巻き返したわけです。その時は棚橋選手の方が心折れてたんじゃないですか?
棚橋 「俺、生まれたときから心折れたことないから」