バディファイトPresents WRESTLE KINGDOM 8 in 東京ドーム
- 日時
- 2014年1月4日(土) 15:30開場 17:00開始
- 会場
- 東京・東京ドーム
- 観衆
- 35,000人(満員)
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第7試合 30分1本勝負
スペシャルシングルマッチ〜後藤洋央紀復帰戦〜レフェリー|マーティー浅見
MATCH REPORT
開始のゴング、まずはロックアップで組み合う両者。柴田はロープまで後藤を追い詰めると、その胸板に張り手。続いて後藤がロープに押し込み、お返しの張り手を狙うが、逆に柴田が顔面にカウンターの張り手。そして、柴田は後藤に四の字固め。後藤は張り手を繰り出しながら、必死の形相でロープエスケープ。そして、お返しとばかりに村正を叩き込むが、柴田も負けじとヒザ立ち状態の後藤の胸板を蹴りあげていく。
エルボー合戦を繰り広げる両者、競り勝った柴田はコーナーに倒れこむ後藤のアゴに追撃のエルボー。さらに串刺しの低空ドロップキックを叩き込む。場外にエスケープする後藤をリングに戻した柴田は、その胸板を蹴りあげていく。
しかし、後藤はロープに飛んだ柴田を追いかける形でラリアット。さらに串刺しラリアット、そしてコーナートップからのダイビングエルボードロップで反撃。続いて、またもエルボー合戦を繰り広げる両者。そして互いにロープを利用して、柴田はフロントキック、後藤はラリアットを叩き込む。
後藤は柴田の足をつかむと、ショートレンジのラリアット。さらにバックドロップ。なおも柴田のバックを取るが、柴田は取り返すとコブラツイスト。これをロープに逃げられると、バックドロップで後藤を叩きつける。すると、後藤も同じ技でお返し。もう一度、後藤がバックを取ると、柴田はオーバーヘッドキックを後藤の後頭部にヒット。
柴田がロープに走り込むと後藤はラリアット。すると今度は柴田がラリアット、そして後藤はP.K.と、お互いの得意技を繰り出していく。雄叫びを上げた後藤は柴田を担ぎあげるが、柴田はバックに回るとスリーパー。そして柴田は力の抜けた後藤を抱え上げて牛殺しを敢行。さらにとどめとばかりにP.K.を炸裂させるが、これは後藤がカント2でキックアウト。
柴田は後藤の髪を掴んで立ち上がらせると、抱え上げようとするが、これは逆に後藤が担ぎあげてリバースの牛殺し。さらに正調の牛殺しを二連発。そして裏昇天を決めるが、これはカウント2。
続いて後藤は昇天・改を狙うが、これは逆に柴田が昇天・改で切り返す。柴田は後藤を抱え上げるも、これは後藤が足をバタつかせてエスケープ。そして頭突きを見舞うが、負けじと柴田も頭突きをお返し。ここでダブルカウントが数えられ始める。しかし、両者はヒザで立ちあがると、その状態でエルボー合戦。柴田の蹴り足を掴んだ後藤は、強烈なショートレンジのラリアット。さらに後藤はラリアット、延髄ラリアットの乱れ打ち。そして今度こそ昇天・改に成功し、柴田からシングル初勝利を収めた。試合後、柴田は後藤の右手をあげ、その勝利をたたえる。そして両者は方を組んでともに退場した。
COMMENT
後藤「このリングにやっと帰って来ることができました。ありがとうございます」
──柴田選手の肩を借りながら退場してきた、どんな思いが胸にありますか?
後藤「俺たちは今日、全力で潰し合いました。それでも、殺し合っているわけじゃないんで、今日の試合は俺とアイツしかできない試合だと思う」
──柴田選手の技からも後藤選手へのいろいろなメッセージがあったと思うんですけど。
後藤「もう技一つ一つに『待ってたぞ』という声が聞こえました。今日勝ったことで、やっと面と向かって言えます。『お帰り、プロレスに。お帰り』」
──柴田選手はG1でケガをされたあと、「俺は新日本のリングで待っている」と。そして「復帰戦は俺だ」と言って迎えた今日の東京ドームでした。ここまでの5カ月、後藤選手はどんな思いで迎えました?
後藤「やっぱり、復帰戦のことだけを考えて、毎日生活してましたし、焦りももちろんあったし、想像できない不安の中でやってきて、ホントに今日、その結果が出たと思います。この苦しみに耐えてよかったと思いました」
──今日の試合、柴田選手から譲り受けたレガースをつけて登場されました。それにはどんな思いがあったのですか?
後藤「彼が新日本を出て行ってから、俺はずっとこのレガースと供に成長してきたっていうのがあるんで。俺の成長を見てもらう。そういう意味でこのレガースをつけてきたんですけど、やっぱりこのレガースは彼に戻すべき物かもしれませんね」
──そのあたりは「お帰り」という意味も込めて?
後藤「そうですね」
──後藤選手にとって、柴田選手からの初勝利でいいんですよね、高校時代も含めて?
後藤「そうです。初勝利、そう言ってもらって構わないと思います」
──この1勝、今後にどうつながるでしょう、2014年。
後藤「この1勝を機に、俺はトップに上り詰めます」
──欠場期間中、柴田選手以外の新日本の選手のことは気にかけたりしました?
後藤「結果は見てました。もちろんベルト戦線、気にならないって言ったらウソになりますよね。やっぱり気になるし、見てました。やっぱり最後はベルトというのが俺の中にあるんで」
──この闘いを経て、今後、柴田選手と組んでみたいという考えは生まれました?
後藤「そうですね。この新日本プロレスで競い合っていきたい。俺はそう思っているんですけど、それは組んだとしても同じだと思うんで、大いにいいと思いますね」
──最後、柴田選手のほうから後藤選手に声をかけていったシーンがあったと思うんですけど、どんな言葉をリングでかわされました?
後藤「これがプロレスだよなって。そういうこと」
——今、後藤選手の復帰戦を闘い終えて、どのような気持ちがあるんでしょうか?
柴田「まずは、後藤が新日本プロレスにいてくれてありがとう。そして今日、試合して思ったことは、俺は今、青春をしている。ここまでプロレスをやって、 あいつの一発一発がほんとに効いて、何度も立ち上がれないぐらい。だけど立ち上がって、今日は最後、アイツが勝ったっていうだけです」
——最後、柴田選手の方から後藤選手に肩を貸して、2人で肩を組んで退場していかれましたが、そのあたりはどんな思いがあったんでしょうか?
柴田「負けたけど、負けた気がしなかった。立ってるのがやっとなんですけど、意地です。ほんとに何か、俺、幸せです。いい同級生を持った。今後のことはよくわからないけど、今日は何か、いいプロレスができた。それだけです。以上です。ありがとうございました」