Road to THE NEW BEGINNING
- 日時
- 2013年2月3日(日) 17:30開場 18:30開始
- 会場
- 東京・後楽園ホール
- 観衆
- 2,015人(超満員札止め)
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第7試合 60分1本勝負
NEVER無差別級選手権試合- (初代王者)
- (挑戦者)
※田中選手が2度目の防衛に成功。レフェリー|レッドシューズ海野
MATCH REPORT
試合開始直後からショルダータックル合戦となり、激しいエルボー合戦へ発展。そこから石井が、ショルダータックルで田中を場外へ追いやった。
田中がリングに戻ると、今度は激しいヘッドバット合戦が勃発。そこから張り手合戦となり、田中が左右の連打で石井をダウンさせた。
石井が場外で間を取ったあと、両者はチョップを打ち合う。すると石井が、得意のエルボー&逆水平チョップを繰り出すが、田中も同じ技で対抗。これで石井の動きを止める。
続いて田中はブレーンバスターを狙うが、石井が踏ん張って反対に投げようとする。それでも田中は石井を投げるが、すぐに石井がバックドロップで逆襲。
次に石井が串刺しラリアットを浴びせると、田中も同じ技をお返し。だが、石井がパワースラムで叩きつけ、雪崩式ブレーンバスターで追撃。そして、ハイアングルパワーボムからフォールするも、カウントは2。
ここから場外戦となり、石井がテーブルを設置し、パワーボムの体勢に入る。しかし、田中が脱出し、鉄柵攻撃で逆襲。そして、石井をテーブルに寝かせると、コーナー最上段にのぼる。ところが、石井が起き上がってコーナーにのぼり、テーブルへの雪崩式ブレーンバスターを狙う。場内が騒然とする中、田中がヘッドバット連射で石井を叩き落とす。そして、改めて石井をテーブル上へ寝かせ、コーナー最上段からダイビングボディプレスを食らわせた。
さらに田中は、テーブルの破片で石井を殴り、リング上では雪崩式ブレーンバスターで追撃。そして、ジャンピングエルボーで追い討ちをかけるも、石井がジャーマンスープレックスで逆襲。これを田中が着地してラリアットをヒットさせるが、石井がすぐに立ち上がってラリアットをお返し。
その後、両者のラリアットが3回相打ちとなり、4発目のラリアットで石井が打ち勝つ。そして、ブレーンバスターの体勢に入るも、田中が垂直落下式ブレーンバスターに切り返す。
これで石井は肩を痛め、コーナーにうずくまる。すると、田中が後頭部に串刺しジャンピングエルボーを食らわせ、スイングDDTで追い討ち。しかし石井は、スーパーフライからのフォール、スライディングラリアットからのフォールを立て続けにクリア。
さらに石井は、スライディングDをかわしてバックに回り、ラリアットからのハイアングルパワーボムで逆転。場内が大「石井」コールに包まれる。そこから石井がラリアットを放つも、田中がかわして反対にラリアット。そして、もう1発ラリアットを発射するが、石井がカウンターでラリアットをお見舞い。さらにもう1発ラリアットをヒットさせるも、即座に田中がラリアットを打ち返す。
ダブルダウン状態から起き上がった両者は、四つんばいでヘッドバット合戦を繰り広げ、座ったままエルボーを打ち合う。そこから田中が左右のエルボーを連打すると、石井も左右のエルボー連打で対抗。そして、顔面にヘッドバットを叩き込むが、田中がバックハンドブローからラリアット。
場内に大「石井」コールが巻き起こる中、田中が石井の後頭部にスライディングD。さらに正面からもスライディングDを繰り出すが、石井が回避して反対にスライディングDを敢行。そして、垂直落下式ブレーンバスターからフォールに行くが、カウントは2。
その後、またもや両者のラリアットが相打ちになり、エルボー合戦が勃発。すると、石井が右肘のサポーターを取り外し、田中も同じようにサポーターを外す。そこからノーガードのエルボー合戦が繰り広げられ、田中がローリングエルボー。すると、石井が延髄斬りで反撃するが、直後に田中がスライディングDをお見舞い。そして、もう1発スライディングDを叩き込み、激闘に終止符を打った。
試合後、田中が石井を抱き起こし、抱き合って互いの健闘を称える。さらに、田中が石井の手を挙げると、石井が田中の腰にチャンピオンベルトを巻き、2人は固い握手をかわした。
続いて田中が、「オイ! これがな、俺と石井ちゃんしかできへん、俺と石井の闘いや! ベルトの価値? そんなもんな、俺、知ったことじゃないねん! 石井との闘いを、今日、十分に楽しんだ。それだけで十分やろ! オイ! これ以上の試合ができる自信があるヤツだったら、どこの団体でも、誰でもかまへん! 俺の前に来いや!」とマイクアピール。大拍手を浴びて退場した。
COMMENT
俺は初代のNEVERのチャンピオンや。NEVERのトーナメントに出たヤツ、また順番待っとったら、チャンスが回ってくるとそう思っとったヤツ、今日の試合観てよう考え直せ。オイ、今日の試合以上のモノを出せるんやったら、誰でもベルトに挑戦して来いよ。俺がその価値があると思ったら、いつでもどこでもかまへんよ。それが、俺が目指す、いまのベルトのチャンピオン像やね。ま、IWGPとかインターコンチのベルトと比べたら、いま価値は離れているかもしれへん。
でも、内容うんぬんは関係ないやろ。今日だって、オマエ。俺と石井なんて、インディーの底辺から上がってきた人間が、メインのリングで、メジャーの新日本プロレスのリングで、最後を締めとんねん、この超満員の中。そうやろ? たしかにインディーの中でよ、底辺のままのヤツは底辺のままや。でも、トップどころは、メジャーにも負けへん実力持っとんのや。それを石井や俺が上りつめてきたとこや。そやろ? その中でインディーと呼ばれる中、メジャーと呼ばれる中、このベルトに挑戦するって、簡単には言えへんようになったんちゃう? この前のトーナメントで、ポッと出たこのベルト、“誰でも挑戦できる”って思ったヤツ、いるかもしれへん。でも、今日の試合で、敷居が高うなってもうたな? 次に、俺の前でこのベルトに挑戦するヤツ、凄いプレッシャーやと思うよ。勇気あるんやったら、誰でも来なさい!」
——もうしばらく石井さんとは闘いたくない?
田中「いや〜、ぶっちゃけね。後楽園でやった、でも大阪とか場所を変えて、その地方の人の前で見せたら、また度肝を抜く試合ができるかもしれへんし、度肝を抜くやろ。そういうものをドンドンやっても、俺はおもしろいと思うし。でも、身体はキツイ。ぶっちゃけ、明日、試合がなくてよかった。それが正直な感想。……去年の試合の時点から、いろんな人に期待してますやら、会う人会う人に言われてな、自信はあったけど、プレッシャーはあったよ。でも、これが終わりやないけど、思った以上の内容は残ったんやないかな? でも、まだまだ2回目やろ? 何回も何回もやって、極上の試合にまで持っていくのは、あたりまえやと思うし、3回目、4回目、今日以上の内容を残さなあかんというプレッシャーはあるけど、それを跳ね返す自信は俺にも石井にもたぶんあるやろ」
——先ほど、石井選手が、「この試合は、俺と田中さんの新日本への挑戦状だ」と言っていましたが、そういう気持ちは?
田中「それはあるよ。いまホンマに、スゲー運動神経のヤツがやるプロレスも凄いと思うし。でも、俺にはそういうプロレスはできへん。でも、俺と石井にしかできへんプロレスが今日はできたと思うし。でも、俺も石井もレスラーとしては、最高の位置。格とかうんぬんやなくてね。最高のレベルのプロレスができるという気持ちは、石井もあると思う。そういうもの同士がやったら、凡戦になる可能性もあるけど、俺と石井の場合は小細工なしの真っ向勝負やからね。ガマンくらべみたいな部分もあるよ。おたがい身体に自信もあるし。ホンマに今日はどっちが先に壊れるか、そういう闘いやったと思うよ」
石井「デビューしてよ、試合後に『この言葉は絶対に使わねぇ!』と思ってたけどよ、今日はよ、その言葉しか出てこない。田中さんとの試合『キツイ!シンドい!』。シンドい! だけどよ、これがプロレスの本来あるべき姿じゃないの? 俺はそう思うよ。11月にそう思ったからよ、早めに参戦申し込んで、今日は確信したよ。やっぱりよ、闘いがなきゃプロレスじゃねぇんだ。俺の一番嫌いな言葉“あれもプロレス、これもプロレス”。クソ喰らえだよ! ふざけんなよ! 俺は絶対認めない。そこに“闘い”がなきゃ、プロレスじゃねぇんだよ。ま、今日はリベンジ失敗したけど、どうってことねぇよ。俺のプロレス人生は、最初から上手くいってねぇから、こんなの慣れっこなんだよ。去年『プロレス界にリベンジする』ってよ、まだ1年も経ってねぇ。これからよ、1歩1歩、必ず階段昇ってやるからよ! それと今日の試合、『NEVER』のタイトル戦だけどよ、これは俺と田中さんのよ、新日本への挑戦状だよ。覚えとけコラ!」