NJPW 40th anniversary KING OF PRO-WRESTLING
- 日時
- 2012年10月8日(月) 16:00開場 17:00開始
- 会場
- 東京・両国国技館
- 観衆
- 9,000人(満員)
MATCH REPORT
大会開始前には、10月20日から発売されるトレーディングカードゲーム「キングオブ プロレスリング」の特別先行発売が行なわれ、田口隆祐も登場。
1パック購入者に商品を直接手渡したほか、1ボックス購入者にはツーショット写真撮影のサービスを行ない、特設売店が大盛況となった。
オープニングマッチは、2011年6月4日の京都大会で頚椎を負傷し、長期欠場を余儀なくされていた中西の復帰戦。1年4ヶ月ぶりのリングで、同期の永田、マッスルオーケストラのパートナー・ストロングマンと組み、矢野率いるCHAOS軍と対決。
その中西が先発するものの、矢野通組が3人がかりで襲い掛かる。しかし中西は、合体ブレーンバスターを仕掛けた矢野と飯塚を反対に投げ捨て、大歓声を浴びた。
タッチを受けたストロングマンは、石井をジャンピングショルダータックルで吹き飛ばし、強烈な逆水平チョップを連射。さらにパワースラム、ハイアングルボディスラムで追い討ちをかけた。
中西対石井の場面。チョップ合戦から中西がアルゼンチンバックブリーカーを狙う。しかし、矢野が背後からイス攻撃で妨害し、すかさず飯塚が場外で鉄柵攻撃。さらに、飯塚が中西の首にパイプイスを掛け、それを矢野が力任せに引っ張った。
これで矢野組が中西を捕まえ、飯塚がチンロック、ストンピング連射、石井が左右のエルボー連打で攻め立てる。しかし、中西は野人ハンマーで石井に逆襲し、スイッチした永田がミドルキック連射、串刺しフロントハイキック、エクスプロイダーで続く。
その後、石井が左右の張り手を連打し、永田もやり返す。すると、石井がヘッドバットを繰り出すが、永田がすぐにカウンター浴びせ蹴りで報復。それでも石井はラリアットで巻き返すが、永田はカウンターエクスプロイダーで投げ捨てた。
中西対矢野の場面。中西がハンマースルーを切り返し、のど輪からショートレンジラリアット。そして、中西組のトレイン攻撃となり、永田の串刺しフロントハイキック、中西の串刺しラリアットが連続でさく裂。その直後、石井がストロングマンの攻撃を妨害するが、ストロングマンが矢野もろとも串刺しボディアタックで押し潰した。
続いて、中西が矢野、ストロングマンが石井へ2人同時に野人ダンスラリアット。そして、それぞれアルゼンチンバックブリーカーで担ぎ上げると、永田は腕固めで飯塚を分断。
その後、矢野が中西を金具がむき出しになったコーナーへ激突させ、スクールボーイ。すると、中西が大☆中西ジャーマンを仕掛けるが、2回目のジャーマンを矢野が急所バックキックで阻止。
さらに、矢野が中西を突き飛ばして隙を作り、アイアン・フィンガー・フロム・ヘルを装備した飯塚が地獄突き。すかさず矢野が裏霞で丸め込み、3カウントを強奪した。
試合後、矢野、飯塚、石井が、なおも中西に集中攻撃。それを永田が救出し、ストロングマンと一緒に中西の手をあげると、場内が大きな拍手に包まれた。
COMMENT
※飯塚・石井はノーコメント
※3人がガッチリと握手して
ストロングマン「みなさんに言いたい。今日、ナカニシの復帰戦に出ることができて、本当に光栄だと思っている。最高の名誉だよ。ナカニシの闘いぶりは何も変わっていなかった。彼は、最高のレスラーだ。これでマッスルオーケストラナも待望の復活となる。今日は、ナガタも加わって凄くいいチームだった。今後もぜひナカニシとのタッグを続けていきたいね」
——盟友、中西選手の復帰戦、どんな気持ちでリングに立ちましたか?
永田「(目頭を押さえて)………………。歯をくいしばり、涙をこらえて)。言葉にはならない……。ただ、隣にいて、勇気と強さをもらった。おめでとうございました!(涙を浮かべながら、中西と握手)」
※永田は先に控室へ
——あらためて、中西選手、おかえりなさい!
中西「プロとして、失格だと言われても仕方ないようなね。ケガをしてから、バカなことしてしまっただけに、ファンの皆さんにもご心配とご迷惑をかけてしまって、申し訳なかったです。なのに、今日一緒にいてくれたみんなもそう、仲間もそうやし。永田もストロングマンも、脇に控えていてくれて、何かあれば飛び出してくれるってやってくれたし。坂口(征二)さんは、自分を支えてくれて……。支えてくれ人が親身になってくれて、ここまで来れました。ホントにやっと帰ってこれた。現実の世界に帰らせてもらった。ケガしたときは、『寝たっきりになるかも』と言われたけど、なんとかここまで来れたのも、半分、現実から逃れてて、『絶対、復帰できるんや』と思ってたけど。周りはそんなこと思うてなかったと思うけど、ほんまにたくさんの人が命を削って、親身になってやってくれたおかげと思うし。今日、リングに帰ってきて、新日本プロレスの闘いは、過去に何があったなんて、浸っていられないし、自分は生き残っていかないとあかんし。こんなこと言えるのも今日までなんですよ。これからは、こんな試合したら、落第点とって、ほされて、クビになってもおかしくないんですよ。だから、俺は今日の矢野、飯塚、必ずぶっ倒してやりますよ。アイツらがやったことは卑劣なことです。でも、これがプロの世界なんです。だから、必ず返しますよ。坂口さん、呼んできて?」
坂口「……おめでとう!」
※ 二人で握手して
坂口「前と変わらないんじゃないの? なぁ? 1年何ヶ月ぶりとは思えないし。元気だったな? もう大丈夫だと思います。がんばれよ!」
中西「必ず、矢野と飯塚を倒しますんで。借りを返します。今日は、ありがとうございました」
※ 坂口相談役は、控室へ
中西「ファンのみなさんには、ホントにプロとして失格なことをやってしまったのにね。無視せずに、暖かく迎えてくれて。ハッキリ言って、選手の中でも一番厳しい永田がね、ああいうやさしい言葉をかけてくれて。絶対ヘタなことしたら、逆に永田に殴られると思っていたからね」
野上アナ「永田選手の涙に関しては?」
中西「ホントに、負けてしまった試合やけど、これからつながる試合だと確信してくれたから、あの涙を流してくれたと思う。それに恥じないようなファイトをしていきたいと思います。ファンの方にもそうです。俺から、プロレスをとったら、何も残らないですから。とにかくいまは矢野、飯塚を必ずぶっ倒しますよ。今日の借りは絶対に倒します!」
野上アナ「個人的な話で恐縮ですけど、私の借りも返してもらえますか?」
中西「……ま、これは俺の個人的なあれやからね。君のことを言われてもしゃあないけど(笑)。俺のできることでアイツらを倒します!」