今年の1月4日東京ドーム大会でメインイベントを飾った棚橋vs鈴木が、『G1』横浜大会のメインイベントで実現。鈴木のセコンドには、鈴木軍のタイチがついた。
　
　棚橋がレッグロックを極めると、鈴木が上体を起こす。すると、棚橋は下から脚を取ってアキレス腱固めを極めるが、鈴木がトップロープ越しの腕ひしぎ逆十字固めでお返し。
　場外戦となり、鈴木がレッドシューズ海野レフェリーの注意をそらし、タイチが棚橋にストンピング連射。さらに、IWGPヘビー級ベルトを勝手に持ち出し、棚橋を殴打する。
　それを見た海野レフェリーがタイチを場外に出そうとすると、その隙を突いて鈴木が棚橋をラフで痛めつける。それでもリングに戻った棚橋は、ドラゴンスクリューを仕掛けるが、鈴木が回転を阻止して返り討ちにする。
　その後も攻め込まれた棚橋だったが、串刺しフロントハイキックをかわし、フライングフォーアームで逆転に成功。ダイビングサンセットフリップ、張り手に繋ぎ、なんとゴッチ式パイルドライバーを仕掛ける。
　しかし、鈴木が踏ん張って不発に終わり、棚橋はエルボースマッシュ連打で追撃。しかし、鈴木がハンマースルーを切り返して串刺しフロントハイキックで逆襲し、ランニングローキックを連発。
　だが、棚橋が3発目のキックを受け止め、ドラゴンスクリューを敢行。さらに、ダルマ式ジャーマンを狙う。これに対して鈴木は、ヘッドバット、一本足頭突きで逆襲。しかし、棚橋が頭突きをかわして鈴木へ組みつき、ドラゴンスープレックスホールド。
　ここで棚橋はコーナー最上段にのぼるが、タイチがパイプイスで殴打。そして、海野レフェリーを引きつけている隙に、鈴木がスリーパーホールドで棚橋を絞め上げる。ようやく解放された棚橋は、グッタリとしてリング内へ転落してしまう。
　さらに鈴木が左右の張り手連射で追撃すると、棚橋はジャパニーズレッグロールクラッチホールドを繰り出す。しかし、鈴木が跳ね返し、下からスリーパーホールドで絞り上げる。
　棚橋が辛うじてロープへ逃れると、鈴木はゴッチ式パイルドライバーを狙う。しかし、棚橋がリバーススープレックスで回避。それでも鈴木は、素早く背後に回ってスリーパーホールドを極め、再びゴッチ式パイルドライバーに行く。しかし、棚橋がいち早く脱出し、テキサスクローバーホールドで反撃。
　そこから両者は長時間のチョップ合戦を展開。すると、タイチがエプロンにのぼって何やらわめくが、棚橋が左右の張り手連打で鈴木をダウンさせ、タイチを場外へ蹴散らした。
　続いて棚橋はスリングブレイドを繰り出すが、鈴木がかわしてスリーパーホールドに行く。だが、棚橋が切り返してスリングブレイドをその場飛びでお見舞い。そして、うつ伏せになった鈴木を、ハイフライフローで押し潰す。
　ここで棚橋は鈴木を仰向けにし、もう1度ハイフライフローを敢行。ところが、鈴木が両膝でブロックし、スリーパーホールドから逆落とし。そして、今度こそゴッチ式パイルドライバーをさく裂させ、棚橋を轟沈した。
　
　試合後、勝利者賞の贈呈となり、プレゼンターのビートきよしさんと、女性2人がリングへあがる。ところが、鈴木が尾崎リングアナウンサーからマイクを強奪し、マイクアピールを敢行。
　
鈴木「もういいよ、下ろせよ！ 早く下ろせよ！ 下がれよ、オラー!!（※と脅してきよしさんたちをリングから下ろす）オイ、棚橋！ キサマより俺のほうが強い。そうだろ？ オイ!! オマエが100年に1人の逸材だとしたら、俺は100年に1度の最強者だ!!（※ブーイング） オイ、文句があるんだったらかかって来いよ！ オマエでも、オマエでも、オマエでもかかって来いよ！ ここまで上がってきてみろ、コノヤロー!!（※大ブーイング） オイ！ 俺の名前をテメーらみてぇな『ブーブー、ブーブー』言ってるブタ野郎に教えてやるよ！（※大ブーイング） オイ、ギャーギャー、ギャーギャー、うるせぇんだよ！ 俺の名前は鈴木みのるっつんだ、覚えとけ、コノヤロー!!」
 
　棚橋、ファン、そして新日本プロレスを愚弄した鈴木は、特設ステージ上で悠々と勝ち誇る。そして、勝利者賞ボードをヘシ折り、バックステージへ消えた。

勝利者賞：株式会社エイコー（賞金50万円/プレゼンター：ビートきよしさん）

鈴木「フッ。おまえの中は、筒抜けだ!! おめーと同じブロックにいて幸せだよ。おめーのことブン殴れるからな？テメーより、俺のほうが強い。俺こそ正しいんだ、ぶーぶー言ってるブタみてーな客どももよ、少数の一派。勝ったモンが偉い、勝ったモンがすべてだ。チャンピオンシップじゃなかったから、連戦だったから、本調子じゃなかったから、脚を腕をケガしました、いろんな言い訳用意してみろ。今朝深爪しました、クツひもいつも右から結ぶのに左から結んだ……なんでもいいぞ？おまえの負けだ、棚橋!! 棚橋の負けイコール、新日本プロレスの負けだ。違うか？違う？違うよな、アイツ1人が新日本じゃねーもんな？じゃあ、新日本が勝ったなんで、口が裂けても言うな!
　テメーら団体はよ、都合のいいときに、逃げ回る!! 俺なんか勝とうが負けようが一緒だ。いいよな、おまえらはよ？じゃあ、棚橋の仇を新日本の誰かが討てばいい。……だから、昨日も言ったろ？腕の一本や、脚の一本じゃ賭けたんねーよって。チャンピオンベルトだって賭けたんねーよ？命賭けてこいって言ったろ？この結果がすべてだ！誰にも文句言わせねーぞ！おまえでもいいぞ、殺すぞコノヤロー!!」
　
棚橋「………。（あたりを見回して）。まぁ、一喜一憂させているけど、大丈夫。俺は大丈夫だから。最後に、全部巻き返してやるから。最後に、鈴木にひとこと……ゴチャゴチャめんどくせーな？」