東日本大震災復興支援チャリティープロレス 「ALL TOGETHER 〜もう一回、ひとつになろうぜ〜」」
- 日時
- 2012年2月19日(日) 15:00開場 16:00開始
- 会場
- 宮城・仙台サンプラザホール
- 観衆
- 3,500人(札止め)
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第8試合 60分1本勝負
ダブルメインイベントII FIGHTING TOGETHER NOWレフェリー|レッドシューズ海野
MATCH REPORT
大きなコールを受けて棚橋が先発。その相手を潮崎が買って出て、試合開始のゴングが鳴る。すると、2人へ向けた大コールで場内が騒然となり、そこから息詰まる腕の取り合いが繰り広げられた。
諏訪魔対潮崎の場面。両者が激しくやり合い、額を突きつけて睨み合う。そこから森嶋対内藤となり、森嶋がショルダータックルを受け止め、ラリアットを放つ。これを内藤がかわしてドロップキックを放つと、森嶋はカウンターショルダータックルですぐに逆襲。内藤を場外へ追いやった。
森嶋対真田の場面。腕を取られた真田が、素早い動きで切り返す。そして、森嶋の突進をかわしてコーナーへ激突させると、ボディスラムで追撃。しかし森嶋は、前方回転エビ固めを踏ん張り、ヒップドロップで逆襲。さらに、串刺しヒップアタック3連射に繋いだ。
その直後、棚橋が潮崎組の標的にされ、代わる代わるの波状攻撃を浴び続ける。棚橋も必死に反撃を試みるものの、そのたびに逆襲されて大ピンチに陥ってしまう。
しかし棚橋は、内藤の串刺し攻撃をカウンターバックエルボーで迎撃し、コーナー2段目からのフライングボディアタックで反撃。これで諏訪魔対内藤となり、諏訪魔、棚橋、森嶋がトリプルドロップキックを食らわせる。
さらに諏訪魔は、フロントスープレックスからアンクルホールド。しかし、内藤は2度目のアンクルホールドを切り抜け、延髄斬りで逆襲。そして、ジャンピングエルボーアタックに繋ぎ、真田とスイッチ。
棚橋対真田の場面。棚橋が、エルボー&太陽ブロー連射、フライングフォーアーム、ダイビングサンセットフリップと畳み掛ける。そして、スリングブレイドを狙うものの、回避した真田がコブラツイストで反撃。
その後、両者は激しいロープワークで何度も交錯。そこから真田がコブラツイストで棚橋を捕らえ、ローリングクレイドルに繋ぐ。すると棚橋は、張り手、スリングブレイドでやり返し、コーナー最上段からハイフライフローを敢行。しかし、かわされて自爆してしまう。
棚橋対潮崎になり、潮崎が、串刺し逆水平チョップ2連発、袈裟斬りチョップ。しかし、棚橋はカウンター張り手で逆襲し、ドラゴンスクリューでダウンさせた。
森嶋対潮崎の場面。森嶋がミサイルキックで先制すると、潮崎がラリアットで反撃。さらに、真田がスワンダイブミサイルキックで棚橋、内藤がミサイルキックで諏訪魔を場外に追い出し、2人同時のプランチャで分断。
すると、森嶋がチョークスラムで潮崎に追い討ちをかけ、コーナー最上段にのぼる。だが、潮崎が雪崩式ブレーンバスターで逆襲し、ジャーマンスープレックスホイップ、袈裟斬りチョップ、ローリング袈裟斬りチョップと畳み掛ける。
苦しくなった森嶋は、ハンマーブロー連射で反撃するが、潮崎がカウンターラリアットをお見舞い。そして、ゴーフラッシャーからフォールへ行くものの、棚橋と諏訪魔がカットする。
しかし、森嶋が裏投げで流れを引き戻し、ラリアットで追撃。対する潮崎はトラースキックからロープへ走るが、森嶋がカウンターラリアットで迎撃。そして、ロープに走ってラリアットを叩き込むが、フォールは内藤と真田がカット。
すると、棚橋が真田をボディアタック式ハイフライフロー、諏訪魔が内藤をラストライドで分断。そして最後は、森嶋が串刺しラリアットからのバックドロップで、潮崎に引導を渡した。
COMMENT
諏訪魔「3月11日ですね、仙台にいたんでね。その土地でプロレスをやること。それは幸せなこと。プロレスで力をね、与えられたかな、と。もっともっと与えたいと思います」
——日本武道館大会と同様に、最後は「プロレス最高!」コールも出ました。
諏訪魔「ああ、うれしいですよね。僕らがやってることが伝わった証なんじゃないかなと。ファンの声援ですか? ハイ、もう胸に凄い届きました」
——棚橋さん、仙台で涙を流してから1年ぶりにこの地で戻ってきました。
棚橋「入場ゲートを出たときに……みんなの歓声を聞いて、ホント、去年の2月20日(新日本プロレスの仙台大会)に……戻ったかのように(涙をこらえて)。ホントは、(あの日には)戻れないけど! 苦しみも悲しみも、全部持って! それでも、笑っていきましょう。感動しました」
——1年間、ずっとファンは待ち望んでいた大会だと思いますが。
棚橋「次は絶対、またベルトを持って戻ってくるんで。それまで、俺のファンとの約束は終わらないです」
——森嶋選手、最後をシッカリと締めくくりました。
森嶋「入場ゲート、出て、俺の勢いあまって、カメラさんがコケちゃって申し訳なかったけど。元気でね! 日常を見せてもしょうがないし、俺らはレスラーだから。夢を与える立場だけど、今日の声援も凄かったし。この大会は、やっぱりそういう人たちへの気持ちを絶対持ってやらないといけないし。これからもまだまだ、いつまたやれるかわかんないけど。こういうあったら、プロレスの力をね、見せ付けたいなと思ってます。今日は楽しかったです」
——プロレスの力で一つになれた?
森嶋「ホントに、自然発生的なコールもそうだし。プロレスもまだまだ可能性がいっぱいあると思うし。この大会を見て、明日またがんばっていこうと。立ち上がってがんばってもらいたいし。こういう大会で勝ててスゲーうれしいっすね」
——最後に、お三方はエースとして、プロレスラーとして、それぞれの団体に戻って、どうしていきますか?
諏訪魔「もう闘い続けることですね。ハイ。その上で、ベルトも狙っていく。そしてチャンピオンとして。そこに向けてがんばっていきたいと思います」
棚橋「ホントに精一杯やって生きていきます。精一杯生きて……。今日という大会を忘れずに、ふとした瞬間でもいいから、思い出してもらって。ALL TOGETHERを思い出したときに、みんなで応援していこうという気持ちも一緒に思い出して。ずーっとよくなるまで応援していきましょう」
森嶋「レスラー、関係者、ファンの皆様! みんな一つになれたと思うんで、ALL TOGETHERという掛け声で、みんなでまとまってプロレスの力を出せると思うんで。こういう大会がまたあれば。いつまで俺らもできるかわからないけど。そのときに、また同じコーナーだったり、相手コーナーに立てるといいと思うんで。そのとき、また見に来てほしいし。プロレスありがとうだし、みなさんにもありがとうと言いたいです」
——棚橋選手、諏訪魔選手、この大会の続編みたいな希望は?
諏訪魔「ま、機会とかタイミングがあえばね? いつも一緒にいたってしょうがないわけだし。おたがい切磋琢磨するのはいいけど、また流れにまかしますよ」
棚橋「第1回、第2回と、プロレスのパワーっていうのは充分感じたんで。このパワーを忘れないように、それぞれの団体に持って帰って、それぞれを強くして、盛り上げて。俺たちが元気じゃないと。各団体、全部元気にしてもらって。また、その元気なパワーを持ちよって、やりたいっす」
※最後にリング上で、大会テーマソングを選手たちと一緒に歌ったFUNKIST ボーカル・染谷西郷氏がコメント。
染谷氏「(涙声で)今日は、ホントに感動しました。ありがとうございました。昨年、メンバーの一人(昨年、10月13日にフルート担当の春日井陽子さんが死去)を亡くしまして。前回と同じように、みなさんと最後に一緒にリングに立ちたかったな、という思いがあったんですが。最後に棚橋選手から『陽子ちゃんのぶんのTシャツ、持ってきたよ』とリングで言ってもらって(涙をこらえて)。また7人でリングに立てたな、と。一生忘れられない大会になりました。ありがとうございます。あの……大切な人を亡くした一人の人間として、今日、凄くプロレスに元気をもらったし、この大会に参加したことで、辛いこと悲しいことあっても、乗り越えていこうというメッセージを、僕らからも少し届けれたなと。僕らも勇気と元気と感動をもらいました。みなさんと一緒に乗り越えていけたらな、と思います。ありがとうございました」
潮崎「いや〜、申し訳ないね! ああ……あの2人に悪いことしたね?」
——この試合が最後の試合でしたが、どんな気持ちで?
潮崎「どんな気持ちもなくね? 獲られちゃったからね。しまったね……くやしい!!」
——この3人で組んだ意味は?
潮崎「でも、3人が3人もなんか、あの〜遠慮しているような気持ちもしたしね。あそこで俺が行けなかったというのがね。一番……くやしい!」
——今後、どんなプロレスを続けていく?
潮崎「やられてもやられても、またイチから立ち上がっていきますよ! そういうプロレスを見せたいです」
※ 先に控室へ。
内藤「俺の……新日本の話だけど、次、3月4日、後楽園、IWGP! 挑戦するんで、オカダに。それに向けて、スゲー普段じゃあ感じられない刺激。森嶋選手だったり、諏訪魔選手だったり、そういう刺激を凄い受けて。今日、仙台来てよかったなって。なんか逆に元気をいっぱいもらっちゃったなって。もしかして、このALL TOGETHERは、仙台に来て、東北に来て、これで終わりかもしれないけど。また、次、あるんだったら、また俺はこのリングに立ちたい。メインのリングに立ちたい。そして、勝ち名乗りを受けたい、そう思いました。……あと一つ、一つだけ、要望を出せるんなら、もう真田とは同じコーナーに立ちたくない。それはALL TOGETHERでも、新日本のリングでも、全日本のリングでもどこでもいいから。もう、俺を真田の横にくっつけないでくれ、と。それだけお願いしたいな、と」
※ 先に控室へ。
真田「まず、そうすね。今日は、仙台で試合できたというのが一番で。今日、プロレスを観て、日々のイヤなことを忘れて、『ヨシ! 明日からもがんばろう』と思ってくれたら、それが一番うれしいです」
——最後のリングに立てた感想は?
真田「いや。勝てなかったんで。あんま言えないっすね」
——内藤選手から厳しい言葉もありましたが?
真田「いや〜。もう次は、ホント、組むのはないっすね、ハイ。次は相手のコーナーにいることを(望んでます)」
——今後、この試合をどう生かしていく?
真田「やっぱり、ボクも3月、諏訪魔選手とシングルがあるんで、それに勝って、おたがいに勝って、内藤選手もベルト獲ってもらったら、いつかは闘いたいですね。……あと、個人的にですけど、すっごい棚橋選手が気になったんで。棚橋選手ともシングルやりたいっすね、ハイ。森嶋選手は最初しか絡めなかったんで、それ以上に棚橋選手、気になったんで、絶対シングルしたいですね」
——潮崎選手はどんな印象?
真田「やっぱり僕らのコーナー、一人だけベルト巻いたことあるんで、ちょっと助けてもらったかなと。逆に、僕と内藤選手が助けてあげれなかったなと。今日は、最後にまた『プロレス最高』コールが起こって、逆に僕らも元気をもらえたんで、もう次にやるときは、これ以上のものを見せます!」