NJPW 40th anniversary Tour. レッスルキングダムⅥ in 東京ドーム
- 日時
- 2012年1月4日(水) 15:30開場 17:00開始
- 会場
- 東京・東京ドーム
- 観衆
- 43,000人
-
第11試合 60分1本勝負
IWGPヘビー級選手権試合- (第56代王者)
- (挑戦者)
※王者が史上最多記録となる11度目の防衛に成功レフェリー|レッドシューズ海野
MATCH REPORT
序盤、両者は腕の取り合い、バックの取り合いを展開。そこから鈴木が、フライングメイヤー、チンロック、ヘッドロック。だが、棚橋はすぐに技を振り解く。
その後、エルボーの打ち合いから棚橋が太陽ブロー。しかし、鈴木もすぐにボディブロー連打でお返し。さらに、コーナーにのぼった棚橋の動きをボディブローでストップさせ、コーナー最上段で卍固め。
続いて鈴木は、フロントハイキックで棚橋を場外へ落とし、膝蹴り、鉄柵攻撃、逆水平チョップ。さらにリング上では、膝蹴り、張り手、エルボーを繰り出す。
すると棚橋は、ドロップキックで鈴木を場外に落とし、プランチャ。だが、鈴木がかわしてスリーパーホールド。そのまま棚橋を特設花道に連れ出し、ゴッチ式パイルドライバーを仕掛ける。しかし、棚橋がバックスープレックスで阻止。
ところが、鈴木はすぐにフロントハイキックで棚橋を倒し、頭部にパンチ連射。グロッキー状態の棚橋を置き去りにして、リングへ戻った。
鈴木優位の展開は続き、一本足頭突きを連発。しかし棚橋は、張り手をかわして反対に張り手をヒットさせ、コーナー2段目からフライングボディアタック。そこからフライングフォーアーム、ダイビングサンセットフリップに繋げる。
対する鈴木は、カウンタードロップキックで逆襲し、串刺しフロントハイキック、ローキック連射。しかし棚橋は、ランニングローキックをキャッチすると、軸足に低空ドロップキックを浴びせて逆転に成功。場外の鈴木へコーナー最上段からボディアタック式ハイフライフローを食らわせる。
大ダメージを負った鈴木だったが、エプロンからロープ越しの腕ひしぎ逆十字固めで逆襲。そして、棚橋の胸板へローキックを何発も叩き込み、高笑いする。苦しくなった棚橋はドラゴンスクリューを繰り出すものの、鈴木は踏ん張って倒れず、そこから腕ひしぎ逆十字固めを極める。さらに、棚橋をコーナーへ追い込み、ロープを使って腕を攻めると、狂気の表情でセカンドロープを舐めた。
なおも劣勢の棚橋は、フライングボディアタックで反撃し、ハイフライフローを敢行。だが、鈴木が両膝を立ててブロック。さらに、左右の張り手連打で圧倒するが、棚橋がダルマ式ジャーマンで逆襲。
しかし鈴木は、スリーパーホールドですぐに挽回。前方に投げられても腕を離さず、さらに絞り上げる。グッタリした棚橋の表情が大型ビジョンに映し出され、場内は騒然。すると、鈴木が自ら技を解いてフォールへ行くものの、カウントは2。
鈴木の攻撃は続き、スリーパーホールドからゴッチ式パイルドライバーを炸裂させる。だが、棚橋はカウント3寸前でクリア。さらに、ドラゴンスープレックスホイップで反撃し、TWELVE SIX(変型ファルコンアロー)、ドラゴンスープレックスホールドで追撃。そして、ハイフライフローからフォールを迫るが、カウントは2。
ここから両者はエルボーと張り手をノーガードで打ち合う。そして、強打で押し込んだ棚橋がスリングブレイドを繰り出すが、鈴木が回避してスリーパーホールドを狙う。しかし、今度は棚橋が脱出してショートレンジでスリングブレイドを決める。
このチャンスに棚橋は、鈴木の背中へハイフライフローを投下。そして、正面からも“正調”ハイフライフローを見舞い、難敵を下した。
COMMENT
──ベルト防衛おめでとうございました。
棚橋 「ありがとうございます」
──ベルトを守って、新日本プロレスを守って、花道でエアギターを奏でた感想はいかがですか?
棚橋 「うん、鈴木選手に勝ちましたけど、これですんなり引き下がる相手ではないんでね。その、相手に対する気持ちっていうのはいつも引き締めて、これからもこの姿勢を貫いて、守ってばかりじゃ面白くないんで、攻めにも転じて今年は盛り上げていきます」
──ベルトの連続防衛記録、歴史を作りました。それに関してはいかがでしょうか?
棚橋 「すげえことしたッスね。本当に強くなりたくて、プロレスラー目指して、プロレスラーになって、いろいろあって、いろいろあったすけど、本当に諦めないことが大事だな、と。体が小さいから、いろんな自分に弱気になる条件がありますけども、諦めることが一番俺は嫌だったから。最後まで諦めない、諦めずに諦めずに闘っていく人間でありたいなと改めて思いました」
──新記録を築いた今日の闘いはベルトだけではなく、新日本プロレスを守る闘いだったと思うんですけど、いかがですか?
棚橋 「人間、力出る時っていうのは誰かのために何かをしたい、そういう時だと思うんで。俺は新日本プロレスを愛しているから。愛しているからこそ、守りたいっていう力が出ました」
──去年の1・4でベルトを奪回し、今日1年経って新記録。この1年間はどうでした?
棚橋 「本当に充実していましたね。自分でも進化を感じました。でも、ここで俺の進化は止まらないですから。もっとなんかいろいろやりたいですね。もっといろんな相手、リーゼントとか奇抜なヘアーにもしたいし(笑)。関係ねえか」
──相手ということで言うと、試合後に岡田選手がリングに上がって来ましたが。
棚橋 「ファンの皆さんの反応が全てかなと思います。気持ちもよくわかります。海外遠征があって、自分が帰ってきて、評価を勝ち取るんだ。金の雨を降らしてやる。よくわかるけど、それはみんなが通る道だから。そこでさっきも言ったけど諦めるのか? それとも力づくでファンの方に認めてもらうのかっていうね。あいつの正念場は続くと思いますよ」
──2012年の展望というのを聞かせてください。
棚橋 「どういう年にしましょうか?」
※ここで後藤洋央紀、田口隆祐、KUSHIDA、カール・アンダーソンなど、レスラーたちが入ってきて乾杯。
──祝杯の味は?
棚橋 「チャンピオンになって、防衛してきて、初めてみんなに乾杯してもらいました(笑)。11回目でこんなにたくさん来てくれて、すげえ嬉しいです」
──ファンの歓声というのも棚橋さんが1年間で築きあげてきたモノじゃないですか?
棚橋 「でも、俺はもっともっと期待してほしいですね。プロレスで伝えたい気持ち、まだいっぱいあります」
──改めて2012年の展望をお願いします。
棚橋 「東京ドームの動員も年々増えてきました。来年も良くしていきますし、もっと先頭に立って、世の中に打って出て、プロレスを一人でも多くの人に観てもらいたい。その姿勢で走っていきます」
──通算防衛記録が橋本真也さん、岐阜の大先輩と並びましたけど、いかがですか?
棚橋 「僕も岐阜出身なんでね。岐阜の大先輩・橋本さんに並べたのは本当に光栄です。報告しに行きたいですね」
──ビールって体に染みる?
棚橋 「染みますね。でも、イタ気持ちいいです」
——いまどんなことを感じているのでしょうか?
鈴木「腹減った。俺は今日負けて非常にうれしいんだ。それと同時に棚橋と新日本は後悔するんだ。今日の結果を。なぜなら、明日からまた血ヘドを吐いて練習してやるからな。俺はもっと強くなる。ざまあみやがれ」
外道「CHAOSがいただいたよ。コイツはカネを降らす男だよ。カネを降らすところにCHAOSは欠かせねえんだよ」
——オカダ選手はCHAOSで闘っていくことになる?
オカダ「そういうことだよ」
——東京ドームで挑戦表明、どういった決意があったんでしょうか?
オカダ「決意とかそうじゃなくて当たり前。棚橋じゃダメなんだって。どっかで『時代を変える』と言って変え損ねた男がいるらしいけど、そんな奴と俺を一緒にしないでほしい。俺は時代を変えるとかじゃない、新日本プロレスにカネの雨を降らせるために帰ってきたんだから。そこをしっかり」
——チャンピオンは最多防衛記録を塗り替えたわけですが、それでも時代を変えると?
オカダ「時代を変えるっていうなら、もう俺の出番でしょ。棚橋にはお疲れさん、ありがとうございました。俺がしっかりと新日本プロレスを引っ張ってお金の雨を降らす。レインメーカーとしてやっていく」
——CHAOSで闘っていくと決断した理由は?
オカダ「理由というよりも、俺も俺で利用させてもらって。別にどこだろうが勝手に俺が利用させてもらうだけ」
——オカダ選手がドームに乗り込んで挑戦表明をしたとき、ファンの声援は聞こえましたか?
オカダ「うん、ガッツリ聞こえた」
——大ブーイングだったと思いますが。
オカダ「それは別にいいんじゃないかな」
外道「アイツらなんにもわかってねえんだよ。この男がどれだけの人間か、アイツらはわかってねえだろ。(マスコミに向かって)お前もわかってねえだろ! カネ降らすぞ、コイツは。カネを産むぞ。見ろよ、この顔、この体、わかるだろ、お前。見ててわかるだろ、おい。棚橋? 終わりだよ、お前。コイツが帰ってきたらアイツは終わりなんだよ。アイツ、逃げてたな。リング上で逃げ腰だったろ。遠いとかぬかしやがってよ。逃げてんのか、この野郎! てめえが逃げるんだったらよ、それはそれでいいだろ。時代を変えられるのが嫌ならよ、逃げまくれ、この野郎。じゃなかったら、この男の挑戦を受けろ。キッパリと今決めろ!」