NEW JAPAN ALIVE 2011

日時
2011年12月4日(日)   15:00開場 16:00開始
会場
愛知・愛知県体育館
観衆
8,000人(満員)

第10試合 60分1本勝負
IWGPヘビー級選手権試合

  • (第56代王者)
  • (挑戦者)
※棚橋が10度目の防衛に成功。
レフェリー|レッドシューズ海野

MATCH REPORT

 現在、IWGPヘビー級王座V9の棚橋が、V10の記録を持つ永田を迎え撃つ。
 
 ゴングが鳴ると、両者へのコールが激しく交錯する。そこから息詰まる一進一退の攻防が繰り広げられると、再び両者への大コールが沸き起こった。
 そんな中、棚橋がエルボー連打で永田を赤コーナーへ追い込み、ストンピング連射。さらに、エルボー、エルボースマッシュ、太陽ブローを浴びせて行くが、永田がカウンターキチンシンクで反撃。そして、ストンピング、ローキック、ミドルキックを連射し、棚橋を追い詰める。
 だが、棚橋はキックをキャッチし、左の軸足に低空ドロップキックを浴びせる。さらに、ドラゴンスクリューで永田を倒すと、その脚をエプロンから場外へ出し、高低差のあるドラゴンスクリューで追撃。
 リングに戻った棚橋は、右足をセカンドロープに固定したドラゴンスクリューや足4の字固めなどで、膝への集中攻撃を開始。しかし、なんとか逃れた永田が、トップロープ越しのショルダーアームブリーカーで逆襲。今度は永田が、チキンウィングアームロック、腕ひしぎ逆十字固め、ミドルキックなどで、棚橋の腕へ集中攻撃を仕掛ける展開となる。
 永田の攻撃は続き、ランニングアームブリーカー2連発、腕固め、腕へのキック連射。しかし、棚橋が蹴り脚を掴み、フライングフォーアームで逆襲。左腕が上がらず、右腕だけでファンにアピールした棚橋は、ダイビングサンセットフリップで追撃。その直後、カウンターフロントスープレックスを食らったものの、張り手、ドラゴンスクリューでやり返す。
 だが、永田は倒れ込み式アームブリーカーで逆襲。そして、変型ファルコンアローを阻止すると、マジックスクリュー、垂直落下式ブレーンバスター、延髄斬りと畳み掛ける。
 しかし、棚橋は続いてのバックドロップを押し潰し、カウンター低空ドロップキック。さらに、ダルマ式ジャーマンスープレックスホールド、変型ファルコンアローに繋ぎ、永田の背中へハイフライフローを投下。そして、すぐさま2発目を敢行するものの、永田が両膝を立ててブロック。
 両者へのコールが交錯する中、棚橋はグラウンドドラゴンスクリューで追撃。しかし、永田がナガタロックIIで逆襲。棚橋がロープへ手を伸ばすと、自ら後ろに回転して腕固めに移行する。
 永田の攻勢は続き、ミドルキック連射。そこから張り手合戦になり、両者がノーガードで打ち合う。そして、棚橋が低空ドロップキックをヒットさせるが、永田は棚橋をロープへ打ちつけ、そのままジャーマンスープレックスホイップ(大☆中西ジャーマンの第1段階)。
 続いて永田は、両手を広げて構えると、タイナーで追撃。さらに、雪崩式エクスプロイダーからフォールに行くものの、カウントは2。すると永田は、ハイキックからバックドロップホールドに繋ぐが、これも3カウントには至らず。
 さらに永田は、バックドロップの体勢に入るが、棚橋が河津掛けで阻止。それでも永田はなおもバックドロップを狙うが、棚橋が頭部へのエルボースタンプ連打で脱出。
 そして棚橋は、裏投げで逆転し、スリングブレイド、ドラゴンスープレックスホールド。そこからコーナー最上段にのぼるが、起き上がった永田もコーナーにのぼり、アームブリーカーの体勢に入る。しかし、ヘッドバット連射で逃れた棚橋が、ボディアタック式ハイフライフロー。これで永田をなぎ倒すと、すぐさま90°回転式のハイフライフローを炸裂させ、熱戦に終止符を打った。

COMMENT

——防衛、おめでとうございます! いま、どんなお気持ちですか?
棚橋「……自分でも、プロレスラーになって、ここまで来るとは……思ってました!! じつは思ってました、ハイ(笑)。いまですか?じつは、ホッとしてます。やっぱ、こう記録を前にしてのプレッシャーってのは、やっぱりありましたね」
——偉大なる先人たち、あの橋本真也選手の記録も超えて、10度の最多防衛をはたしました。最多タイ記録です。
棚橋「ま、最初から、10回っていうね。記録を目標にしてるわけじゃなくて、積み重ね。一つ一つの積み重ねでここまで来れた。そして、俺、またいいこと言いますけど、ここまで来れたのは、ファンのみなさんのおかげです!! ありがとうございます!!」
※会場から歓声
——そして、相手は記録を持っている永田選手がかつて築いてきた防衛ロード、試合で感じることはできましたか?
棚橋「そうすね。どうしても、永田選手にかなわない部分もありましたけども、いま、チャンピオンは俺なんで。いまの時代は俺がシッカリ背負っていきます!プロレスラーになった時点で、チャンピオンになった時点で、『新日本プロレスは俺が盛り上げていくんだ』っていう気持ちは最初からありましたんで、いま、そのとおりにやってます!」
——丸一年、ベルトを保持することが決定したわけですが、今後はどんなチャンピオンを目指す?
棚橋「最後、リング上に、鈴木みのるが来ましたけど、あらためて言いたいのは、『新日本プロレス、ナメんじゃねぇぞ』ということ。バカにしたって、俺はいいけど、このIWGPのベルトだけは、バカにさせないっす」
——ということは、1.4東京ドーム、鈴木選手の挑戦を受ける?
棚橋「俺の気持ちは、そのつもりです!!」
——では、会場に残っているファンに向けてのメッセージを
棚橋「あらためて!! 最後まで残ってくれて、ありがとうございます!」
※会場から歓声
棚橋「俺は、これからも、プロレスをもっと盛り上げて、もっとクソ有名になって、プロレスを! みんなが誇れるようにするんで、これからもよろしくお願いします!! ……じゃあ、最後に!! 愛知のみなさ〜ん、愛してま〜す!!」 
   
野上アナ「惜しくも防衛なりませんでしたが、もの凄い闘いになりました」
永田「負ければ一緒さ。クソ!」
野上アナ「いろんな思いを込めて上られたとリングだと思いますが、どんな気持ちでしょうか?」
永田「全身全霊をかけて、正面からぶつけて破れたよ。破れた! ずっと、苦しい時もあったけど、そんな時このV10っていう記録が俺を支えてくれてたよ。どんな苦しい時でも。本当の意味で、その記録が真価を問われるのがこれからかもしれない」
野上アナ「この闘いを前に、一番苦しかった、新日本を支えてきた、あの時代の事は頭によぎりましたか?」
永田「あれがあるから、俺は闘っていけるんだよ。何度でも立ち上がる。あそこで、あのとき、正面切って闘ったのがあるから、どんな状況でも立ち上がれる。俺は必ず立ち上がるぞ。野上!野上、俺は必ず立ち上がるぞ! 俺は必ず立ち上がって、もう1度IWGP挑戦する。そしてベルトを獲る。それまでしっかり力つけて」
野上アナ「ハイ!」
永田「次も、実況頼むぞ!」(と言って、永田は野上アナの肩を抱く)
野上アナ「永田さん!本当に“生き様”見せて頂きました!」
永田「これからだ!俺の生き様は!」(と言って控室へ)
野上アナ「ありがとうございます!」
   
鈴木「なんでオマエ(野上アナ)泣いてんだ? バカじゃねぇの?! 泣くヤツが、リングの傍、チラチラしてんじゃねぇ。オイ、リングの上は力が全てだ。力こそ正義だ。なにが新日本だ、なにがライオンだ。ライオンつうのはよ、じゃれ合ってんのは、ライオンって言わねぇんだ。それは猫って言うんだ。棚橋、逃げんじゃねぇぞ。逃げるなよ、新日本!新日本、逃げんなよ! これで王手だ」
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