試合開始前、全日本プロレスの武藤敬司がビジョンに登場。「てっきり25周年ぐらい行ってるのかと思ったら、まだ20周年!? 青いねぇー。まだまだ30年、40年に向けて頑張って下さい！」と、天山へお祝いメッセージを送った。
　
　そして始まった第6試合は、10月10日両国国技館大会で行なわれるIWGPヘビー級選手権試合・棚橋vs内藤の前哨戦。
　その両者の先発で試合開始となり、グラウンドの攻防で互角の勝負を展開。そんな中、後楽園ホールのファンの声援は、棚橋に集中した。
　田口対タイガーの場面。田口がドロップキックでタイガーを場外に落とし、トペフェイントからセクシーに腰をグラインドさせる。しかし、タイガーはカウンターキチンシンクで巻き返し、田口を後退させた。
　ここから田口の動きが止まり、棚橋組が集中攻撃を開始。KUSHIDAのロメロスペシャル、タイガーのキック攻撃、タイガードライバー、キャメルクラッチなどで畳み掛ける。
　しかし、田口が棚橋に反撃し、内藤が登場。その内藤は、リープフロッグ＆ドロップダウンで棚橋を翻弄し、ランニングサンセットフリップ、スイングネックブリーカードロップをお見舞い。
　そこから激しいエルボー合戦になり、さらに両者は張り手を打ち合う。その後、内藤が延髄斬りをヒットさせると、棚橋はフライングフォーアームでお返しした。
　KUSHIDA対内藤の場面。KUSHIDAがスワンダイブチョップを叩き込み、ハンドスプリング式のヒールキックで控えのデヴィットと田口を吹き飛ばした。
　KUSHIDA対デヴィットの場面。デヴィットがドロップキックでKUSHIDAを場外に落とし、ロープへダッシュ。それをタイガーが妨害すると、デヴィットが田口とのダブル低空ドロップキックで場外に叩き落とす。そして、田口が三角飛びプランチャでタイガーを分断。
　するとKUSHIDAは、スワンダイブ式前方回転エビ固めでデヴィットを丸め込み、延髄斬りで追撃。さらに、ハンドスプリングエルボーを繰り出したものの、後ろから田口がキャッチし、デヴィットとの合体技ブラックホールバケーションを炸裂させる。
　その直後、デヴィットがダイビングフットスタンプで追撃し、ブラディサンデーを狙うものの、KUSHIDAが首固めで切り返す。そして、棚橋がデヴィットをスリングブレイドでなぎ倒し、タイガーがタイガースープレックスホイップで追撃。さらに、KUSHIDAがバズソーキックを食らわせると、タイガーがトペスイシーダで田口を分断。
　最後は、KUSHIDAがミッドナイトエクスプレスを炸裂させ、デヴィットから3カウントを奪った。
　
　試合後、タイガーとKUSHIDAが、デヴィットと田口が持つIWGP Jr.タッグ王座へ挑戦することをアピール。4人が互いに握手をかわし、タイトルマッチの実現が濃厚となった。
　その後、棚橋がIWGPヘビー級ベルトを抱えて、気持ちよさそうにエアギターを奏でる。すると、内藤がリングに飛び込み、棚橋の胸を突き飛ばして詰め寄る。そして、激しい睨み合いのあと、内藤が「棚橋！ テメェを引きずりおろしてやるからな！」と絶叫する。
　これで「棚橋」コールが起きると、棚橋がマイクを掴み「内藤、よく聞いとけよ。俺はな、お前がいくらあがいても届かない所にいるからな。このベルトは、一生、俺のものだ」とキッパリ。
　すると内藤は、「皆さん！ 10月10日、俺が時代を変える！ その瞬間を、みんな一緒に見届けて下さい。俺が必ず、時代を変える！」と、力強く言い切った。

KUSHIDA「俺は、デヴィットと内藤、そして飯伏……負けた数、全部覚えているから。キッチリ、返させてもらう！タイガーさん、IWGPのＪr.タッグボクといってくれませんか？」
タイガー「ぜひ、やろう！今日のクッシーの試合観たらもうね。前回のジュニアの挑戦でいかれてることもあって、今日はすべてをかけていた、今日は頼もしかったよ？ぜひいこう」
KUSHIDA「よろしくお願いします！」
タイガー「ボクはライガーさんという話もあったけど、ライガーさんがいま、メキシコ行ってるし。ボクも望むところだし、僕も何かしなきゃいけない中で、いいかたちで誘ってくれたんで。楽しみですね！両国でぜひApollo55に防衛してもらって、挑戦したいね。あとは、天山さん。20周年おめでとうございます。こういう記念の試合で勝てたのはうれしいし、また天山さんと一緒に、盛り上げていきたいと思います」
棚橋「あ〜、あんなスゲー目をした、あんなスゲー目をした挑戦者は……初めて。いままで何回も防衛してきたけど、ホントに、ザ・挑戦者って感じ。こんなこと（目を見開くポーズ）しなくても、あいつの目はスゲーな。人間ってあんな目できるんだなって。技術うんぬん、技うんぬんよりも、俺はその目にグッときた。とにかく俺の予感はいつも当たるから。10月10日、スゲーことになる気がする……。『DESTRUCTION』思い出の大会……『DESTRUCTION』に来ないと、損するぜ！」
　　
デヴィット「今日は、みんなの見ての通りの結果だ。KUSHIDAとタイガーマスク、この2人に今日はレッスンを教わったような気持ちだ。KUSHIDAがとても成長したというのが実感できた。2週間前、神戸で彼とシングルマッチを闘って、それ以降KUSHIDAがずいぶん成長したと思う。KUSHIDAとタイガーがIWGPジュニアタッグに挑戦したいということだけど、十分資格はあると思う」
田口「挑戦したいって言うことなんでね。次、ロッキー・ロメロ、デイビー・リチャーズ倒して、その次の挑戦者、KUSHIDA・タイガー、行きましょう。ま、即席感は否めないですけど、僕らApollo55も、最初は何もないところからここまで来ましたから。彼らの歴史が始まらないように。まずは防衛して、その次、彼らの歴史をスタートはさせない。Apollo55はフォーエバー。フォーエバー・トゥエンティワン」
内藤「久々の棚橋戦。あ、そうでもないか。G1やったか。ちょっとね、思ってた以上に、やりにくい選手になってるというか。俺の中で棚橋戦は自信満々なんでね。両国、今日もリングで言った通り、時代を変える。俺が変えなきゃ誰が変えるんだよ?! このまま棚橋がトップで、あと10年、20年、棚橋が60才になってもトップでいればいいの？アホか！アホかって。もう棚橋の時代じゃねぇんだよ。新しい時代、俺が創る。俺がこれからの新日本プロレス引っ張って、1ランク、10ランク上の新日本プロレスを皆さんにお見せしますよ」