3団体でお馴染みの強者たちが、越境タッグで対戦。
　
　試合開始前、いきなり真壁とケア、齋藤と後藤が激しく睨み合う。すると、齋藤組が奇襲を仕掛けて試合スタートとなる。
　だが、後藤が追走式ラリアットで真壁を蹴散らし、齋藤にはミドルキック連射、串刺しラリアットをお見舞い。そして、ダイビングエルボードロップを投下するものの、齋藤がかわしてラリアットで逆襲。さらに、滞空式ブレーンバスターで追撃すると、真壁とタッチ。
　これで後藤は失速し、齋藤の花道ラリアット、真壁の逆片エビ固めなどでピンチに陥る。しかし後藤は、齋藤が仕掛けたブレーンバスターを脱出し、カウンターニールキックで逆襲。
　ようやく出番となったケアは、ラリアット、キック、ニールキック、河津落とし、TKOで齋藤に追撃。一方、後藤は真壁へプランチャを敢行するが、かわされて自爆してしまう。すると齋藤は、チョークスラムでケアに反撃し、ようやく真壁とスイッチする。
　真壁は、串刺しラリアット、頭部へのパンチ連射、ノーザンライトスープレックスホールドでケアに追撃。さらに、串刺し攻撃を狙うものの、後藤が飛び込んでラリアットで妨害。さらに、齋藤を顔面へのヘッドバットで排除する。
　するとケアは、真壁のアームホイップを押し潰し、ラリアットを回避。だが、真壁が間髪入れずに左のラリアットでなぎ倒す。
　それでもケアは1人で真壁と齋藤に立ち向かうが、齋藤の延髄斬り、真壁のラリアットを浴びてダウン。ここからのフォールは後藤がカットしたものの、真壁がキングコングニードロップを炸裂させて3カウントを奪取した。

真壁「よ〜し、オイ、どうだ！ 文句ねえだろう。これがなんだかわかるかい？ これが俺の最大の嫌味だなよ。だから、見してやったよ。第3試合だ？ この俺と斎藤彰俊で第3試合だ？ コノヤロー！ いい度胸してんじゃねえかよ、このやろう！ 勇気と復興？ 希望？ それを謳ってんのに、これかよ。他のヤツらじゃ届かねえんだよ！ それを俺は謳ってんだよ！ 太陽ケアよ、これだけの大舞台でやられて悔しいかよ？ 悔しいだろうな、オイ、テメェらよ、ちゃんとケアしてやれよ。なんでだかわかるか？ これが本当のアフターケアだよ！ おあとがよろしいようで。以上だよ」
──斎藤さんは真壁選手とのタッグはいかがでしたか？ 
斎藤「まあ、新日本の頃から同じ部屋にいたこともあるんで、息はバッチリでしたよ。俺らこそ、心をさんざん壊されてプロレスやってんだから、俺たちこそ復興の象徴だよ。それが出ただけ」
──今日の試合にはどんな想いを込めましたか？
斎藤「もちろん俺は生まれも仙台だし、親父たちもまだいるし、同級生のお父さんも津波であれになったから。そして、昨日、記者会見の時にも会ったけど、心に眠っているもの一緒なんで、面白いタッグだと思いました」
 ──真壁選手はいかがでしたか？
真壁「言っての通りだよ。斎藤彰俊だぞ、コノヤロー！ ここに真壁刀義がいるんだよ！ オイ、さんざんな扱いしてくれるじゃねえかよって！ みんなわかったろ？ 前半戦、まだ何十人しか出てねえよな？ オイ、この歓声聞いたか?
 当たり前なんだよ。そんなこともわからないなら、日本のプロレス界どうなんだよ？ ところがどっこい、俺たちがいるからそうはいかねえんだよ。もっともっとスゲェ物を。東北の野郎共もよく聞けよ！ 俺たちが本物のプロレス！ 倒れても倒れても挫けずよ、こうやって天下獲ってんだよ！ テメェらも獲れるはずなんだよ！ テメェらも、踏ん張れ！おい、負けんじゃねえぞ！ ただ、それだけだ！ 以上だ！」
 
 
——初めて組んだ後藤選手とのタッグはいかがでしたか？
ケア「『ALL TOGHTHER』の一員としてリングに立てたことを誇りに思いますし、後藤選手とのタッグも凄く楽しかったです。真壁、斎藤とは初めて対戦したのでちょっと戸惑った部分もあります」
——ケア選手にとって日本武道館は特別な意味合いを持つ会場だと思いますが？
ケア「そうだね。凄い懐かしい。日本武道館は自分にとって特別な会場。凄い幸せです」
——後藤選手、『自分の中の太陽は棚橋選手しかいない』とおっしゃってましたけど、ケア選手と組んでいかがでしたか？
後藤「全日本の太陽を感じ取ることができました。ただ今日初めて組んだということでちょっと息が合わなかったところもあったんですけど。その辺がちょっと悔しかったなと。これを機に何か新しいものが生まれると思っていますので」
——「自分なりのストロングスタイルを出したい」とおっしゃってましたけどいかがでしたか？
後藤「いや、まだまだ全然出せなかったですね。こんな滅多にない機会にあのリングに立てて、あれだけのお客さんの中で試合ができたのは光栄です」
——被災地ではまだまだ長期的な闘いを強いられていますけど、まだまだ自分たちの力、伝えることはたくさんあると思います。
後藤「そうですね。まだまだあるし、俺もまだまだやらなければいけないことはたくさんあるし。被災者の方々も大変だと思うけれど、被災者の方々に負けないぐらい頑張って、その頑張りを見て、被災者の方々も頑張ってもらいたいし、俺らも被災者の頑張りを見てさらに頑張りたいです」