東日本大震災復興支援チャリティープロレス　「ALL TOGETHER」

日時: 2011年8月27日(土) 15:00開場　16:00開始
会場: 東京・日本武道館
観衆: 17,000人（超満員札止め）

第1試合 30分1本勝負
ALL TOGETHER オープニングマッチSUNRISE OF J

飯伏幸太
タイガーマスク

石森太二
カズ・ハヤシ

BUSHI
近藤修司

大和ヒロシ
リッキー・マルビン

境界線

10分05秒　450°スプラッシュ→片エビ固め

レフェリー｜佐藤健太（新日本プロレス）

MATCH REPORT

　『ALL TOGETHER』のオープニングを飾るのは、新日本、全日本、ノア、DDTプロレスリングのJr.戦士が集結した8人タッグマッチ。
　
　先発したマルビンとBUSHIの攻防のあと、飯伏と近藤が対峙。近藤が、ミドルキックをブロックして袈裟斬りチョップ連射。だが、ショートレンジラリアットをかわした飯伏が、ヘッドスプリングで立ち上がり、その場飛びカンクーントルネードでお返し。
　大和対タイガーの場面。タイガーが張り手とキック連射で大和を圧倒。さらには、反撃を受けても動じることなく、ローリングソバットを食らわせた。
　これをきっかけに、タイガー組が大和を孤立させることに成功。代わる代わるの攻撃で徹底的にいたぶり続ける。
　しかし大和は、スピアーでカズに反撃し、石森とタッチ。その石森は、串刺しダブルニー、倒立式ダブルフットスタンプ、ダイビングダブルニーアタックでカズに追撃。しかしカズは、ハンドスプリングエルボーで逆襲。
　それでも石森はハンドスプリング攻撃を仕掛けるが、近藤が乱入して背後から捕獲。さらに、カズがエルボーを打ち込み、近藤がラリアット、マルビンがランニングパワーボムで追い討ちをかける。
　ここでタイガー組は分断作戦に出て、飯伏がキックで近藤を場外に叩き出し、コーナー最上段から場外ムーンサルトアタックを食らわせる。そして、マルビンがフロッグスプラッシュを敢行するものの、石森が両膝を立ててブロック。そして、バッククラッカーの要領でマルビンのボディに両膝を突き刺す。
　続いて石森が雪崩式攻撃を狙うと、マルビンが抵抗してリング内へ叩き落とす。ところが、飯伏が乱入してロンダート式バク宙キックをお見舞い。この間に復活した石森が、雪崩式ブロックバスターでマルビンを叩きつけ、最後は450°スプラッシュで決着をつけた。
　
　試合後、飯伏と近藤が番外戦を繰り広げるハプニングがあった。

COMMENT

──石森さん、おめでとうございます。
石森「こういう試合で勝てたことがまず嬉しいです」
──それにしても凄い熱気でしたね。
石森「いつもと違いましたね。ビックリしました」
──飯伏さんは第1試合という大事な任務をどう感じられましたか？
飯伏「そうですね。第1試合もメインもみんなの力を合わせて、結果的に勝てたんで嬉しいです」
──ファンの大歓声は届きましたか？
飯伏「いやぁ、もう十分届きました。初めから凄い歓声が聞こえて、テンションが上がりました」
──BUSHI選手、この第1試合はどういう印象でしたか？
BUSHI「最高のオープニングマッチで、まるで花火大会のようで最高でした。この花火が東北の皆さんにメッセージとして届けば嬉しいですね」
──何枚もマスクを持っていましたね。
BUSHI「今日はもうボクのメッセージをみんなに受け取ってもらおうと。みんなが元気がボクの力になりました。ありがとうございました」
──そして、大和さん、苦しい場面もありましたけど、立ち上がってきました。そのメッセージは届いていると思います。
大和「ボクがここで諦めるわけにはいかないですからね。試合を通じて、皆さんにメッセージを送れればと思って闘いましたんで」
──飯伏さん、改めてメッセージはありますか？
飯伏「ボクらはプロレスしかできないですけど、少しでも力になれば嬉しいです。少しでも元気になってもらえれば嬉しいです」
──最後に石森さん、被災地の皆さんに向けて、メッセージをお願いします。　
石森「いろいろ苦しいこともあると思いますが、希望を捨てにずに前に進んでください。ボクらもできることは支援していきますので、頑張っていきましょう」
──飯伏選手、近藤選手と闘いたいとおっしゃっていましたけど、試合後もやり合っていましたが、いかがでした？
飯伏「同じジュニアだと思うんですけど、重さがあって。ボクもそうですけど、近藤さんも凄く変わっていて、パワーアップしていました。できれば、シングルでやりたいですけど、そういう機会があれば是非」

——オープニングマッチということで雰囲気は完全にできあがっていたように思うのですが、闘ってみての感想がいかがでしたか？
タイガー「まずはこういうオールスター戦というか3団体が集まってこういう大会をね。第1試合というのはやりがいもあるし、お客さんを釘付けにさせるものがありますよね。試合では敗れましたけど物凄くお客さんも入ってくれましたし。結果的には良かったですけど、試合では勝ちたかったですね。みんな看板を背負っていると言っても、リングに上がって組まれれば目的は一緒だし、いい試合になりますよね」
マルビン「今日は第1試合で凄い選手がいるので悪い試合なるわけないじゃん。お客さんの反応も凄かったので気持ち良かったですね。心をひとつにね」
カズ「プロレスに対する期待というのを感じました。これだけのお客さんが集まって、普段接点のない人たちと組めたり闘ったりできたのも、プロレスの可能性、期待、これが東北のみなさんにも伝わればうれしいなと思います」
近藤「試合前は復興支援という気持ちでやってたけど、試合後はなんなんだあのクソガキ。あいつとは続きが絶対にあるんだろ。来年の『All TOGETHER』か、全日本か、DDTか、新日本のリングだっていいぞ。あいつと組めよ。今日は復興支援というのがあるから程ほどにね。来年もまたこういう大会をぜひ開いていただきたい」
——近藤選手は震災当日に現地にいたということで強い気持ちもあったと思いますが？
近藤「実際に被災した日にたまたま現地に居合わせて、誰よりも強かったと思います」
——そういったなかでこの3選手と組めてひとつになれたという気持ちは？
近藤「そうですね。選手自体も一緒になれますけど、特にお客さんと一緒になれたのがね」
——タイガー選手はいかがですか？
タイガー「各団体のファンの方々も一緒に応援してくれて、凄くいい大会になったと思います」