ブシロード PRESENTS G1 CLIMAX XXI 〜THE INVINCIBLE FIGHTER〜
- 日時
- 2011年8月1日(月) 18:00開場 19:00開始
- 会場
- 福岡・福岡国際センター
- 観衆
- 4,500人
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第10試合 30分1本勝負
「G1 CLIMAX XXI」 Aブロック公式戦レフェリー|レッドシューズ海野
MATCH REPORT
序盤、息詰まるグラウンドレスリングが展開され、一歩も譲らない両者へのコールが交錯する。
そこから棚橋が腕を取ると、永田が不意打ちの張り手をお見舞い。怒った棚橋がやり返してエルボー合戦となり、そこから永田が膝蹴り連射、フロントハイキック。しかし、棚橋もショートレンジドロップキックでやり返し、サンセットフリップを投下。これを永田がかわしてローキックを発射するが、寸前で棚橋が回避する。
だが、永田はローキックで棚橋の動きを止め、ローキックとミドルキックを連射して追撃。すると棚橋は、串刺しフロントハイキックを受け止めてコーナーへ飛び乗り、フライングボディアタックで逆襲。ここから棚橋は、永田の膝に狙いを定め、ドラゴンスクリューから足4の字固め。長時間に渡って絞り上げ、永田の動きを完全にストップさせる。
まともに立つこともできない永田だったが、ロープに走った棚橋に組み付き、ジャーマンスープレックスホイップで逆転。続いて、カウンターキチンシンクで吹き飛ばし、串刺しフロントハイキック、エクスプロイダー、ミドルキック3連射で追い討ちをかける。
さらに永田はキックを放つが、棚橋がキャッチして膝にエルボーを投下。そして、フライングフォーアーム、ダイビングサンセットフリップに繋げるものの、永田はカウンターフロントスープレックスでお返し。続いて、ブレーンバスターの体勢に入るが、膝の踏ん張りが利かずに崩れてしまう。
それでも、永田は立ち上がって延髄斬りを放つが、棚橋がかわしてグラウンドドラゴンスクリュー2連発。そして、テキサスクローバーホールドで絞り上げるものの、永田はロープへ手を伸ばす。
劣勢となった棚橋は、膝裏へのタックルで流れを引き戻し、スリングブレイド。そこからコーナー最上段にのぼるものの、永田も起き上がってコーナーへのぼる。そして、エルボーで抵抗されて転落しそうになってもギリギリで持ちこたえ、雪崩式エクスプロイダーで逆転に成功。
その後、棚橋が張り手を放ち、これをきっかけに激しい張り手合戦が勃発。そこから永田が低空ドロップキックをヒットさせ、スリングブレイドをかわして腕固めに切り返し、白目をむいて絞り上げる。だが、棚橋は足を伸ばしてロープエスケープ。
すると永田は、延髄斬りで追い討ちをかけ、バックドロップへ。しかし、棚橋が切り返して押し潰し、スリングブレイド、変型ファルコンアローで追撃。そして、ハイフライフローでダイブするものの、永田が両膝でガード。そして、そのまま棚橋を丸め込むものの、カウントは2。
ここから永田は、フロントハイキック、タイナー、マジックスクリュー、バックドロップと畳み掛け、ブレーンバスターの体勢に入る。だが、後ろに着地した棚橋が、ドラゴンスープレックスを狙う。ところが、永田が腕を取って切り返し、ショルダーアームブリーカー。さらに、棚橋の延髄にキックを浴びせると、バックドロップホールドで勝負を決めた。
試合後、大「永田」コールが起きると、場内に「スコアー」が鳴り響く。それと同時に永田は、コンドルズとの特訓で体得したダンスを華麗なステップで披露。大歓声を浴びつつ、最後はビシッと敬礼で決める。しかし、膝の痛みに耐え切れずに崩れ落ちてしまう。
そんな永田は、やや足を引きずりつつも、大歓声に応えながら退場。そして、特設花道上に到達すると、「2011年、『G1 CLIMAX』! 必ず優勝して! 俺のテーマはアンチエイジング!!」とマイクで高らかに優勝宣言。さらに、「よし、行くぞー!」と絶叫し、「1、2、3、ゼア!」の掛け声でファンと一緒に敬礼を決めた。
COMMENT
野上アナ「見事、開幕戦を勝利で飾った永田裕志選手です!」
永田「ありがとうございます! 手ごたえ? そうすね。ラクな相手じゃなかったぶん、突破した喜びは、このうえないすね」
野上アナ「相手は、棚橋弘至選手、4.3後楽園で敗れた相手でした。どんな気持ちでリングに上がった?」
永田「いや、そろそろ勝っておかないとね? デカイ口叩けなくなってくるんで。ま、素晴らしい相手ではありますが、俺も要所要所、負けないところは、まだまだあるんでね!そこを見せれてよかったです。素晴らしいチャンピオンですよ」
野上アナ「チャンピオンは、再三再四、脚を狙ってきましたが?」
永田「そうすね。前回の選手権でも脚を攻められてね、けっこうダメージを負ったんで、そういうくやしさもありました。また、今日もそういうペースにハマりそうだったけど。そこは気持ちの強さで振り切ってやろうと。やっぱ、蹴られれば蹴られるほど、左脚で蹴りたくなるし」
野上アナ「時代が移り変わっているという声もありますが、永田裕志ここにアリ、を見せられたんじゃないか、と」
永田「そうですね。時代からの後押しがなく……正面から向かい風が吹くほど、永田裕志は燃えますので。だからこそ、いまの時代、43歳、アンチエイジングを掲げていきたいっすよね」
野上アナ「日本全国の40代に青春はまだまだだと伝えたい?」
永田「そうすね。青春はこれからですから、ハイ。まだまだ人生楽しまなきゃ! そういうのを実践して、世の中に若さを広めていきたいなと。……今日、最高のスタートが切れたので、この勢いを止めずにずっと両国まで突っ走っていきたいっすね。いまの俺なら、優勝も不可能じゃないっすから。春男から夏男へ……! もう一度、勲章をとります!」
野上アナ「もう一点だけ……ナガダンス! どんな、てごたえでしたか?」
永田「脚が痛かったんですけどね……(場内どよめき)。やると言ってしまった以上、ええ。ま、この前もエアギターを棚橋にヤラれて、ちょっとくやしかったんで。お返しの意味も含めて、ダンスが披露できたかな、と。……でも、もういいや!(場内さらに大きなどよめき)。やっぱり、チャンピオンの『絶対、ダンスは躍らせない』という意地は感じましたね」
野上アナ「では、もう一度、福岡、そしてPPVを見ているファンにメッセージを」
永田「福岡のファンをみなさま、そして全国のPPVを見ている皆様! 永田裕志に多数、ご声援をいただき、ありがとうございます。さらに加速して突っ走って、10年ぶりに! 『G1 CLIMAX』の栄冠を勝ち取りたいと思います! ゼアッ!(敬礼)」
野上アナ「ありがとうございました!」(握手を差し出す)
永田「よーし、勝ったぞ〜! 野上〜勝ったぞ〜!」(肩を揺らして喜びを表現)
——開幕戦から凄い試合になりましたね。
棚橋「アーッ! やられた! クソ! 永田! ちっともとれてない。まさにアンチエイジングだ。まだ、まだ、優勝目指していくからな! G1の歴史は21年目。俺は何年だ? 100年に1人の逸材だから、ジンクスなんてカンケーねぇぜ!」