DOMINION 6.18
- 日時
- 2011年6月18日(土) 17:00開場 18:00開始
- 会場
- 大阪・大阪府立体育会館
- 観衆
- 6,200人(超満員札止め)
-
第10試合 60分1本勝負
IWGPヘビー級選手権試合- (第56代王者)
- (挑戦者)
※棚橋が5度目の防衛に成功。レフェリー|レッドシューズ海野
MATCH REPORT
しかし棚橋は、コーナーに飛び乗ってフライングボディアタックで逆襲。さらに、後藤をロープ際に追い込んでパンチを連射すると、ドラゴンスクリューを敢行。これで後藤が場外へ落ちると、エプロンを走ってトペコンヒーロを炸裂させる。
しかし、リングに戻った後藤は、ショルダースルーで棚橋を投げ飛ばし、逆上がりで復活する前にラリアットを食らわせて場外に叩き出す。そして、場外でもラリアットを浴びせると、鉄柵攻撃からのニールキックで追撃。
リングに戻り、後藤がフライングメイヤーからのサッカーボールキック、ブレーンバスター、サソリ固めで追撃。しかし、辛うじて逃れた棚橋は、串刺し攻撃をかわして後藤をコーナーに激突させ、ショートレンジドロップキック。さらに、フライングフォーアーム、ダイビングサンセットフリップで追い討ちをかける。
それでも後藤がロープへ走ると、棚橋はリープフロッグで攻撃をかわす。しかし後藤は、ローリングラリアットで棚橋の動きを止め、ミドルキック3連射、串刺しラリアット、ダイビングエルボードロップに繋ぐ。
激しいエルボー合戦を挟み、そこから後藤が棚橋を担ぎ上げる。すると、棚橋がそのまま空中でスリングブレイドを繰り出すが、後藤も特攻ラリアットで逆襲。
両者へのコールが一段と大きくなる中、後藤がミドルキック。だが、受け止めた棚橋がドラゴンスクリューを決め、さらにグラウンドでもドラゴンスクリューを食らわせ、テキサスクローバーホールドに繋ぐ。これを後藤がなんとか逃れると、棚橋はスリングブレイドを敢行。しかし、後藤が受け止めてバックドロップ。さらに、2発目のバックドロップを食らわせ、地獄車、雪崩式ネックブリーカードロップ、雪崩式回天に繋いで行く。
続いて後藤は昇天を狙うが、棚橋が回避してダルマ式ジャーマンスープレックスホールド。そして、ミドルキックをキャッチすると、延髄斬りもかわし、グラウンドの裏ドラゴンスクリューで追撃。
さらに棚橋がロープに走ると、後藤もあとを追うようにダッシュ。だが、棚橋が斜めからの角度でスリングブレイドを炸裂させ、変型ファルコンアローからハイフライフローでダイブ。しかし、後藤がかわして自爆させる。
20分が経過し、後藤が後頭部へのスライディングラリアットで追撃。両者へのコールで会場が二分される中、後藤はPKを発射。しかし、棚橋が受け止めて首固めを繰り出し、さらに逆さ押さえ込みで3カウントを迫る。
続いて棚橋は、前方回転エビ固めに行くが、体勢が不十分で頭から転落。これでダブルダウン状態となる。だが、先に体勢を持ち直した後藤が、後頭部に串刺しラリアットをお見舞い。そして、雪崩式牛殺しの荒技を敢行し、こん身の力でフォールにいくが、カウントは2。
ここで張り手合戦となり、そこから後藤が顔面へのヘッドバット。そして、新必殺技・裏昇天を炸裂させてフォールするものの、棚橋がキックアウト。
両者への大コールの中、棚橋が昇天を切り抜け、顔面へのヘッドバット、特攻ラリアットを敢行。さらに、ドラゴンスープレックスホイップ2連発からエビに固めていくが、後藤がクリア。
すると棚橋は、背後からのスリングブレイドで後藤を倒し、背中めがけてハイフライフローを投下。そして、正面からもハイフライフローを炸裂させ、激闘を制した。
COMMENT
——ホントにキツイ試合だった?
棚橋「……後藤の技には、全部、気持ちが乗ってて。でも、俺はチャンピオンだから!全部受け止めて、ドンドン進んでいくから。ホント、今日は俺にしっかりと後藤洋央紀というものを刻み込んでくれました。……拍手!」
※会場から拍手。
——何が勝利を分けた?
棚橋「今日、試合始まる前に、左腕がシビレ始めて……こんななの初めてだったんで、凄い怖かったんだけど。ただ、リング上でも言ったんだけど、ホントにファンの声援が、力になりますっ!(力を込めて)」
——ファンと試合後は喜びを分かちました。
棚橋「俺、ホンットにうれしいんすよ? 会場に来てくれるだけで、プロレスを好きでいてくれるだけで! ……ホントに感謝の気持ちでいっぱいです!」
——後藤選手は「すべてを認めたわけではないが、タッグは組む」と。
棚橋「ハイ。ようやく俺にタッグパートナーが見つかったし。まだ俺のことを認めたわけではないかもしれないけど、そばにいたら、認めざるをえないことも、こんくらいあるかもしれないから。どんな化学反応がおきるか、いまから楽しみです。……拍手!!」
※会場から拍手。
——そして、試合後はジャイアント・バーナードがIWGPベルトに挑戦を表明し、棚橋選手もバーナード選手のタッグベルトに挑戦表明しました。
棚橋「バーナードは、俺が初めて、このベルトを獲ったときに、闘った相手だから! このひさしぶりのベルトを賭けてのタイトルマッチ、俺の進化を見せ付けてやりますよ?」
——この先、どんな時代を築く?
棚橋「なんの心配もせずに、俺に付いてきてください。もし! 俺がちょっと道をそれそうになったら、みんなが道を戻してください。そして! 新日本プロレス、ファンもレスラーも、一つになって、進んでいきましょう!」
——V5は、自己新記録だが?
棚橋「いまの俺だったら……当然でしょう! それだけの動きもできるし、自信もあるし、何より、責任があるからね? それに尽きると思います。迷いはないから。俺のやってることは、好きも嫌いも全部巻き込んで、進んでいく。プロレスが好きなんだったら、それだけで俺はうれしいこと。好きも嫌いも巻き込んで……前に進んでいく!」
——なぜ、後藤さんを選んだ?
棚橋「……いや、そこにいたんで(笑)。結婚みたいなもんですよ? 勢いです。ま、後藤は俺に、体重もパワーもレスリングセンスも劣ってないと思うけど、つきぬけないものがあるなら、俺のそばで盗めばいい。そういうなんか……武士の情けじゃないけど、荒武者にヒントをね。俺からのプレゼントです! ありがとうございました!」
※報道陣からも拍手。最後に仮面ライダーガールズと記念写真。
棚橋「IWGPガールズを菅林社長に4度、提案して、叶わなかったんで……うれしいですね(照笑)」
後藤「なんだ棚橋は。あんだけ俺ボロクソいったのに、なんも伝わってねぇのかよ。笑っちまったよ、ムカツクぜ。IWGPの棚橋、強さは本物だね。おちゃらけてるばっかりかと思った。強さは本物だ。ただな、棚橋のすべてを俺は認めたわけじゃねぇぞ。アイツが言うなら、組んでやる。もう1度組んでやる。だがな、チャンピオンとして不甲斐ないとき、俺はいつでも頭突き食らわすからな。ま、アイツを近くで、もうちょっと見たくなったよ」
——「棚橋のやり方が納得いかない」と試合前言っていましたが?
後藤「そうだね。ま、強さありきのアイツのスタイルなんだろうね。やっぱ強ぇわ、チャンピオン。でも、すべては認めてねぇから」
——3月に棚橋選手に頭突きを食らわせてから、3ヵ月経ちましたが、自分の中で変わりたいという思いは?
後藤「なんかね、試合に負けて、こんなさっぱりした気持ち、初めてだよ。なんかスカっとしたね、試合に負けたけどさ。今までにない、この気持ちだよ」
——会場の後藤コールが、それを物語ってるように思いますが?
後藤「なんか変わったかな? 何が変わったか、具体的なのはわかんないけど、試合で負けて帰ってきたいつものときの気持ちじゃないな。ま、そういう気持ちもさ、棚橋弘至に教えてもらった気さえするね」
——スカっととは、なぜスカっという気持ちになったのでしょう?
後藤「やっぱ自分の思う通りにやって、出た結果だからじゃない? それは次も変えないし。アイツのすべてを認めたわけじゃないけどさ、これからまた俺、好きなようにやるし。ま、見ててよ。あと1つだけ言っておく、アイツのすべてを認めたわけじゃない。いつでも頭突き食らわすよ、アイツが不甲斐なかったら」