レスリングどんたく 2011
- 日時
- 2011年5月3日(火) 14:00開場 15:00開始
- 会場
- 福岡・福岡国際センター
- 観衆
- 6,500人(超満員札止め)
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第10試合 60分1本勝負
IWGPヘビー級選手権試合- (第56代王者)
- (挑戦者)
※棚橋弘至が3度目の防衛に成功。レフェリー|レッドシューズ海野
MATCH REPORT
静かなグラウンドの攻防から、ロープ際で中邑がクリーンブレイク。だが、棚橋が不意打ちの張り手を放ち、怒った中邑が膝蹴り連打で報復。そして、串刺し攻撃に行くものの、棚橋がバックエルボーで阻止。さらにコーナーへ飛び乗り、フライングボディアタックを見舞っていった。
対する中邑が、パンチと膝蹴りでやり返すと、棚橋はハンマースルーを切り返し、カウンター低空ドロップキックを左膝にお見舞い。これで中邑が場外に落ちると、エプロンで助走をつけてトペコンヒーロを敢行する。
リングに戻った棚橋は、徹底した膝攻撃を敢行して中邑を追い込む。しかし中邑は、突進して来た棚橋をコーナー最上段に固定し、ボディにランニングニーアタックを発射。さらに、グラウンドでの膝蹴り連射、エプロン上でのニードロップ、踏みつけ攻撃、スリーパーホールドで追い討ちをかける。
これを棚橋がロープへ逃れると、中邑はもう1度スリーパーホールド。しかし、棚橋はバク宙してリバースDDTの形で中邑をマットへ叩きつけ、エルボー連打、フライングフォーアーム、ダイビングサンセットフリップ、エルボー&太陽ブロー&エルボースマッシュに繋ぐ。
これに対し中邑は、フロントキック、ミドルキック、膝蹴りでお返し。しかし、棚橋が蹴り脚を取ってドラゴンスクリューで逆襲し、テキサスクローバーホールドを極める。
すると中邑は、バッククラッカーの要領で棚橋の頭部に膝を突き刺す。そして、フロントキックで棚橋をコーナーまで吹き飛ばし、ボマイェを発射するものの、かわされてコーナーへ激突。すかさず棚橋がスリングブレイドを繰り出すが、中邑かわしてリバースパワースラム。そして、もう1度ボマイェを放つものの、棚橋がスリングブレイドを合わせる。
さらに棚橋は、中邑の抵抗を押さえ込んでダルマ式ジャーマンスープレックスホールド、変型ファルコンアローに繋ぎ、ハイフライフローでダイブ。しかし、かわして自爆させた中邑が、後頭部へボマイェをお見舞い。
続いて中邑は、グラウンドの膝蹴り連射からボマイェを発射。これをかわした棚橋がスクールボーイに行くと、中邑は腕ひしぎ逆十字固めに切り返す。だが、棚橋はすぐに体を反転させてエスケープ。
しかし、先に立ち上がった中邑が、棚橋の腕を狙ってローキック、ミドルキック。そして、飛びつき腕ひしぎ逆十字固めに行くものの、体勢が崩れて失敗。すかさず棚橋がドラゴンスープレックスホールドで追い討ちをかける。さらに棚橋は、うつぶせの中邑にハイフライフローを炸裂させ、仰向け状態にしてもう1度ハイフライフロー。ところが、立ち上がった中邑が顔面パンチで迎撃。
ここで中邑は、ハイキックを発射。これを棚橋がかわすと、間髪入れずに後ろ回し蹴りを放つが、再び棚橋がかわす。だが、中邑は左のハイキックで棚橋をダウンさせ、コーナー2段目からジャンピングボマイェを発射。
しかし、棚橋がドロップキックで迎撃し、ボディアタック式ハイフライフローで追い討ち。そして最後は、“正調”ハイフライフローからの片エビ固めで勝利を収めた。
COMMENT
——次は、後藤選手で決定?
棚橋「次、アメリカ遠征あるから、そこでタイトルマッチ組まれるかもしれないから。そこで必ず勝って! 次、後藤とやります!」
——事前には、「中邑のスタイルは認めない」という言葉もあったが?
棚橋「この一年のあいだで、中邑は4度もIWG……IWGPの! ベルトに挑戦してるから、一回、どん底まで落ちたほうがいいんじゃねーの? 泥にまみれろだよ?」
——これまでの防衛戦とは違った?
棚橋「いままでの闘い(中邑戦)をリセットしたかったっすね。今日は、おたがい引かない部分もあったし、これも! 俺の闘いです!(自ら拍手)」
——会場のみなさんに拍手を求めています!
棚橋「いちいち言わなくていいじゃん?(笑)」
——ボマイェ封じで、さまざまなかたちが見られたが?
棚橋「ま、一人の選手を攻略するときに得意技を封じるのは、プロレスの定石ですから。今日も、俺の作戦勝ちです!」
——中邑選手の話と離れるんですが……
棚橋「……離れるんすか!」
——今日のオープニングで福岡市長から「『どんたく』には戦後復興祭、という意味が込められている。だから、復興への希望はプロレスの使命だ」という言葉がありました。
棚橋「俺は、福岡国際センターでの『どんたく』3年目ですけど、年々お客さんの数も増えてますし、俺は! この『レスリングどんたく』に、無限の可能性を感じます!(大拍手)」
——東日本で被災された方も含め、たくさんの人が観ていると思います。
棚橋「震災も長い闘いになると思うんで、俺らも長く、復興するまで、応援したいと思います!」
——そして、今年の『G1』の開幕戦が発表されました。
棚橋「福岡です! もちろん、チャンピオンとして福岡に帰ってきます! みなさん、あらためて、最後までありがとうございました! ……ターナハシ、ターナハシ(自らコールして)。……じゃあ、最後の最後に、会場のみなさん! 愛してま〜〜す!!」
中邑「何度も同じこと、言わしてもらおうか。いいんだろ、また立ち上がれば。悪いけど、折れないんでね。折れないんで、俺の心は。こんなクネクネしてるんでね。近いようで遠い、近いようで遠いIWGP。前向いてれば、いつも傍までやって来る。だがそれを抱く事は、今の俺には出来ないみたいだね。また帰ってくるよ、タイトルマッチ」
ーー棚橋選手の印象は?
中邑「そうね、ま、煽ってやったぶん、ケンカ買うような姿勢は見せたんじゃないの?言っても大したことないけど」