レッスルキングダムⅤ in 東京ドーム
- 日時
- 2011年1月4日(火) 15:00開場 16:00開始
- 会場
- 東京・東京ドーム
- 観衆
- 42,000人(満員)
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第6試合 60分1本勝負
IWGP Jr.ヘビー級選手権試合- (第60代王者)
- 挑戦者
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プリンス・デヴィット
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飯伏 幸太
※王者が4度目の防衛に成功
MATCH REPORT
飯伏のテーマ曲がかかると場内からは手拍子。飯伏はIWGPJr.タッグベルトを掲げて入場し、リングインすると大歓声。そして、プリンス・デヴィットは、ベルトを巻いて堂々の入場! 花道でポーズを決めると、火炎が噴出した。
まず二人がガッチリ握手して試合がスタート。さらに期待の表れか、手拍子が起きる。序盤は、ジックリとグラウンドを展開。トリッキーな動きから、首を決めるデヴィット。ロープワークからリープフロッグのスピーディーな応酬。さらにデヴィットが得意のノータッチトペコンヒーロに行こうとするもこれは飯伏が撃墜。
5分経過。飯伏を場外に落としたデヴィットが、静かなモーションからいきなりノータッチトペコン爆発! さらにミサイルキック、トップロープからの雪崩式ブレーンバスターと攻め込む。だが、飯伏も対角線上を走り込み、コーナーを登って三角飛び&場外にムーンサルト! さらに、ミサイルキックのお返し弾! ここから、飯伏が猛攻!その場とびのムーンサルト、ムーンサルトムーンサルトで、場内をどよめかせる。
飯伏はジャーマンを炸裂させ、コーナーのデヴィットをオーバーヘッドキックで撃墜! さらにトップロープからの雪崩式フランケンシュタイナー! さらにファイヤーバードスプラッシュまで立て続けに決め、場内を騒然とさせる!
大ピンチのデヴィット。だが、ローリングキックの攻防は、デヴィットが制した。飯伏は強引にデヴィットを担ぎ上げ、叩きつける変形スープレックス! そして勝負をかけたフェニックススプラッシュは自爆!
デヴィットは飯伏の背後からドロップキック、そして得意のダイビングフットスタンプで試合はイーブンの様相。スピーディーでアクロバチックな攻防に一瞬も息もつかせない。
さらに、デヴィットはブラディサンデーに行こうとしたところ飯伏が踏ん張り、逆さまの状態から強烈な逆ブラディサンデー。だが、飯伏もなんとかクリア!
まさに一進一退。デヴィットはトップロープからの大技を狙うも、飯伏がまたしてもオーバーへッドでクリア! だが、デヴィットは、再度、飯伏をキャッチ、強引なモーションから、丸藤正道を破った雪崩式ブラディサンデーを凄まじい角度、飛距離で炸裂させ、一気に3カウント!
試合後、ケニーと田口がリングイン。飯伏を引き上げたデヴィットは引き寄せるようにガッチリ握手! 最後は、ケニーと田口隆祐を加えて、タッグ戦を要求した。
COMMENT
デヴィット「今日はたくさんの人々の前でいい試合ができたと思います。挑戦者の飯伏も最強のジュニア戦士だったので、その選手とベストなジュニアヘビーの闘いができたと思います。自分は100パーセントの力を出せたと思いますし、対戦相手も飯伏も100パーセントの力を出していたのではないかと思います。私はこの試合についてナーバスになってました。ナーバスというのは、もしこの試合でシングルのベルトを失うことになればタッグのベルトを取られているので両方取られることになります。そういう意味でナーバスになってたんですけど、勝つことができて良かったです。ひじょうにハッピーです。このまま防衛を続けたいと思います」
——プロレスの未来をこの試合で見せられたと思いますか?
デヴィット 「多くの人はオーソドックスなスタイルなものと、自分たちが言われている新しいものとかいう比較もされますし、ヘビーの闘いとジュニアの闘いという見方もするし、ルチャ・リブレはどうかとか、人によっていろんな見方をされていますが、自分の考えとしてはプロレスはひとつのものとして、ジュニアの枠、新世代の枠にとらわれることなくひとつのものとして良いものを作っていきたいと思います」
——シングルのベルトは守りましたが、タッグのベルトは取られたままです。試合後にはリング上で4人が再戦へのジェスチャーをされていましたが、その点については?
デヴィット 「アポロ55としてタッグのベルトを失っている状態ですので。先ほどリングに揃った4人は昨年東京スポーツのベストバウトを受けたメンバーですので、この4人でリマッチができたらと思います。スケジュールとしてはこの後にルチャの大会がありますんで、その後にその機会ができたらと思います」
(この後、デヴィットは観戦に訪れていたご両親と記念撮影)
■飯伏幸太のコメント
——いまの気持ちは?
飯伏 「痛いですね。お腹が」
——対戦相手のデヴィット選手はいかがでしたか?
飯伏 「毎回やるたびに進化できるのでやってて凄く楽しいんですけど、今日は本当にベルトがかかっていたので勝つつもりでいったんですけど、結果的には負けてしまったんですけど。自分のできるかぎりのことはできたかなと思います。ただ、ダメージがありすぎてやばいですね」
——身体の状態が万全ではなかったという情報もありますが?
飯伏 「全然問題ないです。身体は完璧だったんで」
——勝負をわけたのはなんだったと思いますか?
飯伏 「自分的には体力的にも気持ち的にも全力を尽くしたんですけど、最終的には気持ちで負けたのかなと」
——試合後にタッグのベルトをかけて試合をやろうというジェスチャーにも見えたのですが。
飯伏 「やりたいですね。もう3回目ですかね。何回もやってるんで動きとかは全然問題ないんで。防衛するだけなんで大丈夫です」
——ハイレベルな試合に東京ドームも大歓声で沸いていました。
飯伏 「そうですか? 良かったですね」
——楽しめましたか?
飯伏 「試合は楽しめましたよ、もちろん。楽しむのが最低条件なんで。楽しんだ上で最高の試合をして勝つっていうのが一番なんですけど。結果的には負けてしまって。でも、やれるだけやったんで、今の自分の実力というか、自分の中ではスーパーJrでアクシデントというか自分のミスというか脱臼したんですけど、その続きができたので良かったなと。結果的には去年やったときも、今年やったときも、脱臼せずに続いても今みたいな感じだったかなと思って。でも、次、あきらめないです。頑張ります」
——敗れはしましたが飯伏選手とデヴィット選手にしかできない闘いを見せられたという思いはありますか?
飯伏 「それはもちろんあります。でも、まだまだできるなって。まだ全然。燃え尽きると思ったんですけど、全然燃え尽きなかったんで」
——理想の闘いが100パーセントだとすると、今日の闘いは何パーセント?
飯伏 「う〜ん、理想は高すぎるんで現時点では低めなんですけど、40パーセントくらいなんですよ、自分の中では。でも、100パーセント出せたので今日は100パーセントです」
——ドームの花道を歩いてみてどうでしたか?
飯伏 「気持ち良かったですね」
——IWGPジュニアヘビーのベルトはどういう存在に感じましたか?
飯伏 「もちろん、何回でもやりたいです。何回でもやりますよ。できるんだったら」
——去年ベストバウト賞を取って、自分の気持ちになんらかの作用はありましたか?
飯伏 「もっと見たいなっていうのは常にあるので。あの試合より次はもっと。もっとですよ。ドームより大きな会場はないんですか? ないですか? じゃあ、いいです」
——山とか?
飯伏 「そうですね。もっと広場で。広場でやりたいですね」
——富士山は?
飯伏 「富士山はいいですね」