レスリングどんたく2010

日時: 2010年5月3日(月) 14:30開場　15:00開始
会場: 福岡・福岡国際センター
観衆: 6,000人（満員）

第6試合 60分1本勝負
IWGP Jr.ヘビー級選手権試合

(第59代王者)
(挑戦者)

丸藤正道
田口隆祐

境界線

22分40秒　タイガーフロウジョン→片エビ固め

レフェリー｜レッドシューズ海野

MATCH REPORT

対新日本プロレス7連勝をマークし、IWGP Jr.ヘビー級王者として君臨するプロレスリング・ノアの丸藤に、“新日本Jr.の切り札”田口が挑戦。
　
　田口が、丸藤のリープフロッグを予測し、ドロップキックで迎撃。そして、場外に落ちた丸藤に、プランチャで追撃する。
　さらに田口は、特設花道上でのブレーンバスターを狙うが、丸藤がDDTで切り返し。しかし田口は、丸藤の追撃をかわし、飛びつき腕ひしぎ逆十字固め。腕を押さえて苦しむ丸藤を置き去りにしてリングに戻った。
　続いて田口は、エプロンからトップロープ越えのショルダーアームブリーカーを何発も決める。しかし丸藤は、その場でトップロープに飛び乗り、ショートレンジドロップキックで田口を場外に蹴落とす。そして、テーブルと鉄柵へ田口の頭を打ち付けて追い討ちをかけた。
　リングに戻っても丸藤の優勢が続くが、田口は追走式アックスボンバーをかわし、セカンドロープに飛び乗ってバックエルボーで反撃。そして、膝への低空ドロップキック、フェースクラッシャー、顔面への低空ドロップキックと畳み掛ける。
　この直後、エプロン上でブレーンバスターの打ち合いとなるが、田口がDDTに切り返して丸藤の頭を叩きつける。そして、丸藤の抵抗を振り切り、飛びつき腕ひしぎ逆十字固め、前落としで追撃。
　対する丸藤は、コーナー最上段に上った田口をジャンピングハイキックで妨害。そして、場外に向かって不知火の体勢に入るものの、田口が抵抗。すると丸藤は、ヘッドバット連射で田口をコーナーに逆さづりにすると、場外で助走をつけてドロップキック。さらに、垂直落下式ブレーンバスターの体勢で田口を持ち上げ、その頭頂部をエプロンに突き刺した。
　劣勢の田口は、不知火を阻止して丸藤をコーナー最上段に据え、雪崩式バックドロップ。そして、スワンダイブミサイルキックからどどんへ行くものの、丸藤が抵抗して失敗。すると田口は、クロスアームスープレックスホールドを繰り出し、円盤中毒で宙を舞うが、丸藤は両膝でブロック。
　そして丸藤は、雪崩式不知火を狙うが、田口が反撃して雪崩式タイガースープレックスの態勢へ。しかし、丸藤は田口を叩き落とし、フライングボディアタック。しかし田口もジャンプして、飛びつき腕ひしぎ逆十字固めで逆襲。そのまま絞り上げるものの、丸藤はロープエスケープ。すかさず田口はどどんからフォールするが、カウントは2。
　苦しい丸藤だったが、鹿殺しを切り返してトラースキック。そして、不知火を炸裂させる。
　20分が経過し、丸藤がタイガーフロウジョンの体勢に入るものの、切り返した田口がドラゴンスープレックスホールドで逆襲。そして、今度こそ鹿殺しを決めてフォールに行くものの、3カウントはならず。
　「田口」コールの中、田口はどどんでの追撃を狙うが、ヘッドバットで抵抗した丸藤が不知火。
　そして丸藤は、トラースキック、スピンキック、後頭部へのキック、トラースキックを矢継ぎ早に繰り出し、最後はタイガーフロウジョンで田口にとどめを刺した。
　
　試合後、IWGP Jr.王座4度目の防衛に成功した丸藤が、「オイ、タイガーマスクさんよ、いつまで高みの見物してんだ？お前がやらないなら、オイ、吉橋！次お前やるぞ。オイ、来い、吉橋！」とタイガーを挑発。
　これに激怒したタイガーがトーキックを放って一触即発となるが、平澤が制止。両者はリング上で激しく睨み合った。

COMMENT

丸藤「今日は一人で乗りこんできたぞ、オイ！（田口選手に追い込まれた？）いや、強いよ、強い！　『J CUP』のときとは全然違ったね。なんかちょっと俺と似てるタイプのような気もするんだよね。感情が見えないというか、俺が出させなかったというか。（試合前には『田口をナメてる』という発言もあったが？）ああ、それに関しては素直に謝りますよ。強いよ。（試合後にはタイガーマスクの名前を自身から出しましたが？）ああ、誰がこのベルトを俺から獲られたんだって？　いっつもセコンドだけついて。アイツ、虎のマスクだけど、猫じゃねーのか？　オイ（笑）。いつだ次、新日本？　いつでもいいぞ俺は。ハナから俺にはゴールデンウィークなんかないと思ってるから（笑）。ま、これでまたタイガーが来なかったらおもしろいけどね。……誰もついてきてくれねーよ。ゴールデンウィークだから！　カンパイもできねーよ（笑）」
　　　
※急遽、タイガーマスクがコメントを発表。
タイガー「（怒り心頭の様子で）もう次は俺が行きますよ！　もう俺は許さん！　いままでノアとの対抗戦とか言ってたけど、ノアのジュニアなんか何も言ってこないんだから、対丸藤だよ！　あれだけ、吉橋だなんだコケにされて……もう俺はキレたよ！　アイツのオタクみたいな技ばっかりのプロレスはたくさん！　俺はエグイ技でやらせてもらいます！　というか、まだ決まってないんだろうけど、武田さん！（新日本プロレスフロント）、俺やりますよ、アイツと？　もうガマンできないすから、俺もう自分で決めますよ？　会社が組まねぇなら、5月8日も出ないし！（不機嫌極まりない表情で）」
武田「……社長が来てるんで、至急話し合います」
タイガー「ジュニアタッグとかもあるのかもしれないけど、俺はもう丸藤のことで頭いっぱいだね！」
報道陣「5月8日に挑戦させてもらいたい、ということ？」
タイガー「あ？　いつでもいいよ！　5月8日にタッグが決まってるんだから。ただ、俺はそういう試合を組んでもらえないんなら、ジュニアタッグも出たくないね！（キッパリ）。出たくないすよ、組んでくださいよ！（武田氏に向かって）」
報道陣「ベルトを獲られた悔しさがある？」
タイガー「当然ありますよ！　でもあそこまでコケにされれるんならね？　俺は行きますよ！」
報道陣「何か現時点で秘策は？」
タイガー「秘策なんかないよ、もう。アイツ潰せばいいんでしょ？（真剣な表情で）。タイガーマスクは飛び技だけじゃないっていうのをシッカリ見せますよ！　もうアイツのオタク的なプロレスにはたくさんだね。プロレス小僧には負けたくないね？　それだけ。　……とにかく、俺はもう、決めてもらわないと！　これからの試合も考えますよ？（武田氏に向かって）」
武田「ハイ」
タイガー「俺は決めてもらわないと出たくない！　アイツとのシングルを……いつでもいいです！　6月でも『SUPER Jr』終わってからでもなんでもいい！　俺からは以上です！（終始不機嫌な調子で）」
武田「日程の問題だけだと思うんで。菅林社長が来ているんで早急に決めます。そこでIWGP実行委員会が即断即決して、それでチャンピオンが受ければ今日中にも決まる可能性があるんで……決まったら発表します」
　
　
田口「止められなかった。止められなかった。あいつとの差がどのくらいあるのか…。試合は完璧に運んだけど…。強いけど認めたくない。認めたら終わりだから」