Circuit2009 NEW JAPAN SOUL
- 日時
- 2009年7月20日(月) 15:30開場 16:00開始
- 会場
- 北海道・月寒アルファコートドーム
- 観衆
- 5300
-
第8試合 60分1本勝負
IWGPヘビー級選手権試合- (第52代王者)
- (挑戦者)
※王者が初防衛に成功レフェリー|レッドシューズ海野
MATCH REPORT
試合開始前、以前に棚橋を大絶賛し、ハッスルに参戦してほしいと発言していたTAJIRIが場内に姿を見せる。自腹で購入したのかチケットとパンフレットを手にしており、席番を確認しながら客席に陣取り、この一戦に熱視線を送った。
両者は、相手をコーナーへ押し込んでエルボーを放つというムーブを交互にやり合う。これを制した杉浦は、棚橋をコーナーに座らせ、両足で顔面を踏みつけ る。さらに、フロントスープレックスを経て、トップロープ上に投げ飛ばした棚橋目掛けてフロントハイキック。これで場外へ追いやった棚橋を鉄柵の上へ投げ 飛ばす。
場外カウントが数えられる中、先にリングへ戻った杉浦は、ロープにもたれて余裕のたたずまい。棚橋が遅れてリングへ戻ってくると、ドロップキックを不発させて尻餅をつかせる。そして、棚橋の胸を蹴り飛ばし、片膝でフォールする。
その後も杉浦は、棚橋を圧倒。ボディシザースを極めながら棚橋の髪を引っ張り、チンロック、重いエルボーを経て、串刺しフロントハイキックをヒットさせる。棚橋が串刺しバックエルボーで応戦すると、すぐに串刺しフロントハイキックを繰り出して反撃を許さない。
攻められる場面が続く棚橋だったが、観客の大「棚橋」コールを浴びると、杉浦のミドルキック連打を3発目でキャッチし、ドラゴンスクリュー。これを皮切り にフライングフォーアーム、エルボー&太陽ブロー、コーナーでのナックル連打、カウンターの低空ドロップキック、エプロンからのトペコンヒーロで反撃のの ろしを上げる。
棚橋がジャーマンスープレックスの構えに入ると、杉浦は踏ん張ってロープを掴む。そして、キチンシンクで棚橋の動きを止め、トッ プロープへ棚橋の体を投げ飛ばす。さらにバックブリーカー、中年’sリフトと畳み掛け、オリンピック予選スラムを切り返されると、飛び掛ってきた棚橋を キャッチしてジャーマンスープレックスホールドを決める。
再び試合の主導権を握った杉浦は、ジャーマンスープレックスからそのままクラッチを外 さず、ドラゴンスープレックスへ移行。ところが、棚橋は背後を取り返し、ダルマ式ジャーマンスープレックスホールド。カウント2で返されると、スリングブ レイドを放つが、これで共にダウンする。
しばらくして両選手がほぼ同時に立ち上がると、エルボー合戦へ突入。棚橋が張り手を打つと、杉浦も張り 返す。ここから激しい張り手合戦で意地と意地をぶつけ合う。そんな中、杉浦が棚橋がグラつかせてミドルキックを連打。棚橋は2発目をキャッチし、足を取っ たまま杉浦の顔面を張ってテイクダウンさせると、グラウンド式ドラゴンスクリューからテキサスクローバーホールドへ。
杉浦が体を入れ替えてアンクルホールドを狙ってくると、棚橋は下から蹴り上げて阻止し、低空ドロップキック。そこからバックブリーカーで杉浦の脚部を攻めると、ハイフライフローを狙うべくコーナー最上段へ。
すると、杉浦は起き上がり、コーナー上の棚橋の左足首を取ってアンクルホールド。棚橋はロープを掴んで耐えるが、やがてマットへ引っ張られ、マット中央で ガッチリ捕獲されてしまう。棚橋が何度も脱出を試みても、杉浦はなかなか手を離さない。長時間足首を極められて絶体絶命の棚橋だったが、決してタップせ ず、なんとかロープエスケープする。
ここから杉浦は、投げっ放しジャーマン、ランニングニーリフト2連発を経て、コーナー目掛けて棚橋をパワー ボムで投げ捨てる。そして、コーナーに座り込んだ棚橋へ串刺しランニングニーリフトで突進してカバーする。これを棚橋にカウント2で返されると、今度は必 殺のオリンピック予選スラムからフォールへ。だが、棚橋はこれも肩を上げ、3カウントを許さない。
杉浦がもう1度オリンピック予選スラムを狙うと、棚橋はスリングブレイドで切り返す。そして、突っ込んできた杉浦をリープフロッグでかわし、カウンターのスリングブレイドからハイフライフローでダイブ。しかし、杉浦に避けられて自爆してしまう。
だが、棚橋はそれでもペースを落とさず、ランニングニーリフトをキャッチしての変型キャプチュード、ドラゴンスープレックスホールド。いずれも杉浦にカウ ント2でクリアされると、投げっ放しドラゴンからハイフライフロー2連発。これで杉浦を完全に仕留め、初防衛に成功した。
COMMENT
杉浦「(『勝ちにこだわっていた ようですが?』)いや、そうでしょ。みんな勝ちたくて試合やってんだから。でも、今日は向こうの方が強かっただけで。(『何が勝負を分けたと思う?』)そ れは分かんない。ただ、今日は棚橋選手の方が強かった、それだけ。そんなの分かんない。気持ち切り替えて、俺が望んでた“1人対抗戦”(G1 CLIMAX)で、ヘビー級1人1人と闘えるシチュエーションだから、頑張んないと。今日は何も言えないよ。俺、負けたから。あんだけチャンピオンとして 充実してるから、ファンも応援すんじゃないの。負けた俺は何も言えないよ。(『ノアファンの声援は?』)ありがたいね。ノアファンには申し訳ない。申し訳 ない。IWGPだけじゃなくて、GHCベルトにはいつも挑戦したいと思ってるよ。こういう舞台に辿り着けると思って、毎試合やってるんで。それはいつも 思ってるんで」
※TAJIRIはマスコミを振り切り、いずこかへ消えた