DOMINION 6.20
- 日時
- 2009年6月20日(土) 16:30開場 17:00開始
- 会場
- 大阪・大阪府立体育会館
- 観衆
- 5800
-
第10試合 60分1本勝負
IWGPヘビー級選手権試合- (挑戦者)
- (第51代王者)
※棚橋が第52代王者となるレフェリー|レッドシューズ海野
MATCH REPORT
棚橋は、ドラゴンスクリューを皮 切りに、ニードロップやエルボードロップ、ストンピング、レッグロック、監獄固めなどで中西の左膝を集中攻撃。そして、ドラゴンスクリューから足4の字固 めを極める。中西は、アイアンクローで棚橋の顔面を掴んで脱出を試みるが失敗。ならばと体をひっくり返し、逆に棚橋にダメージを与えようとするが、すぐに もとの体勢へ戻される。
なんとかロープエスケープした中西は、その後も棚橋に左膝を狙われる。しかし、鉄柱を利用した足攻めの場面で抵抗し、棚 橋を鉄柱に自爆させることに成功。アイアンクローで棚橋の顔面を捕獲しながらリングへ戻す。その直後、棚橋に左膝を蹴られて動きが一瞬止まるが、すぐに首 を掴んでのショートレンジラリアットで応戦する。
そこから中西は、ロープから走ってきた棚橋をなんとリープフロッグでかわし、ドロップキック。そこから逆水平チョップ連打、串刺しラリアット2連発、ブレーンバスタースラムと畳み掛け、ジャンピングニードロップを出すが、棚橋に避けられて自爆する。
中西が野人ハンマーを放てば、棚橋は低空ドロップキックで対抗するという展開を経て、中西がコーナー最上段に乗った棚橋を張り手、逆水平チョップで怯ませ てトップロープからの雪崩式ブレーンバスター。これで棚橋が場外エスケープすると、プランチャ、ミサイルキックを命中させる。
中西がアルゼンチ ンバックブリーカーを狙うと、棚橋はエルボーで抵抗して阻止。グラウンド式ドラゴンスクリューからのテキサスクローバーホールドをロープエスケープされる と、ドラゴンスクリューからハイフライフロー。ところが、中西は起き上がり、飛んできた棚橋をキャッチして担ぎ上げ、そのままアルゼンチンバックブリー カーを極める。
棚橋は、なんとか脱出して背後に着地し、スリーパーホールドからドラゴンスリーパー。これで中西は動かなくなったと思いきや、抜け出して棚橋を強引に担ぎ上げ、再びアルゼンチンバックブリーカー。十分に絞り上げると、自らの両膝目掛けて棚橋を落下させ、フォールする。
カウント2で返した棚橋は、コーナー最上段で中西に捕まってしまうが、エルボー、ヘッドバット、張り手で抵抗。これでマットへ転落した中西にハイフライフローでダイブするが、両膝でブロックされてしまう。
中西にアルゼンチンバックブリーカーを極められた棚橋は、ギブアップしない。すると、中西はヘラクレスカッターに移行してカバー。カウント2で肩を上げられると、今度は大☆中西ジャーマンを炸裂させるが、これでもピンフォールは奪えず。
すると、中西は棚橋をロープ目掛けて投げ飛ばし、その反動でバウンドした棚橋の背後を取ってジャーマンスープレックスを狙う。ところが、棚橋はロープを掴んで踏ん張り、ロープを蹴った勢いを利用して体勢を崩す。
中西は、逆水平チョップでグラついた棚橋を張り手でダウンさせると、ジャーマンスープレックスホールド。カウント2.9で返されるとアルゼンチンバックブリーカーで勝負に出るが、スリングブレイドで脱出されてしまう。
これで共倒れとなり、ダウンカウントが数えられると、棚橋は先に起き上がってスリングブレイドを狙う。中西に首を掴まれて不発するが、ラリアットを避けて 低空ドロップキック。そこからスリングブレイド、ダルマ式ジャーマンスープレックスホールドでピンフォール勝ちを狙う。
これらで中西が沈まないと見ると、投げっ放しドラゴンスープレックスから中西の背中目掛けてハイフライフロー。そして、とどめのハイフライフローで中西から3カウントを奪い、王座返り咲きを果たした。
試合後、棚橋が勝者インタビューに答え、ファンに「ありがとうございました」と言っていると、杉浦がリングへ乱入。「皆さん、メインは凄くいい試合だった ね。拍手してあげて。棚橋くん、おめでとう。やっぱりイケメンだけあってカッコいいよ」と棚橋を賞賛した上で、「あのさ、次の防衛戦、俺とやんねぇのかコ ラ!」と挑戦表明。棚橋と睨み合うと、棚橋の腰に巻かれているベルトに拳をあてる。
棚橋は、汚れを手で払うかのようにベルトに触ると、「オイ、杉浦! いつでもやってやるよ……でも、今は無理だ」と冷静に言い返し、改めて勝者インタビューを行なった。
棚 橋「やっぱり中西選手はとても強かったです。俺、大阪でなかなか勝つことができなかったので、今日勝てて本当にハッピーです。止まっている暇はないですか ら。俺はもっと前へ進んでいきます。今日は本当にありがとうございました。じゃあ俺から一言、言わせてもらいます……いや、言い難いな、この空気(大『棚 橋』を浴びると)会場の皆さん、愛してま〜す」
COMMENT
棚橋「中西選手、強かったですけど、やっぱ りベルトを1回巻いた人間の性ですね。どうしてももう1回、自分の手元に取り戻したくなるっていうね。今回は略奪愛ですかね。ベルトを奪われた時 (5/6)の後楽園ホールの空気が、俺自身に重くのし掛かってきました。みんなが描いている未来と、俺が描こうとしている未来と、違うのかなとなりました けど、過去の歴史とか先輩のキャリアとかに俺は止まってられないですね。俺しかいないと思ってますから。全部俺に任せて下さい。どんな困難でも越えていき ます。(『4度目のIWGP戴冠ですが?』)一番しっくり来るなと。『お帰り』って言いますよ。リング上でハッピーだって言ったんですけど、プロレスにか かわる人間、全てハッピーになって欲しいですからね。時間はかかりますけど、そうして行きます。俺、チャンピオンになったからって言って、変わらないん で。棚橋弘至で、日本のプロレスは動いて行きます。自信ありますから。(『さっそく杉浦選手が挑戦表明してきたが?』)やりますよ。いつだってやります よ。後藤が負けてさ。ウチの一角ですよ。黙っていられるわけないし。対ノア、本格的に動き出します。ダテに俺、4回もチャンピオンやってないですから。後 藤のようにはいかないし。ノアは、杉浦の次を用意しとけと。(以前のノアとの対抗戦で)悔しい経験があったから、今の俺がある。このままで終われないん で。やるんだったら腹をくくって来いと。(『ノアのGHCヘビー級王者である潮崎の印象は?』)若くていい選手。何よりカッケいいしね。そこが俺のアンテ ナに引っかかりました。(『いずれGHC王座挑戦も?』)せっかく取り戻したんでね、IWGPを。(腰のベルトを叩いて)俺はあんまり、これにしか興味な いですね。俺は凄く一途な人間なんで。(マスコミに)笑うとこですよ。(棚橋コールについて)ホントに、大阪で勝った記憶があんまりなくて。いやぁ、大阪 のファンの皆さんの前で勝てて、よかったです。また、棚橋政権が始まります。ウス」
中西「どういう形になろうと中西学は中西学や。なんも変わらへん。中西学として闘うよ」
杉 浦「(『IWGPヘビー級王座への挑戦表明?』)まぁ、いいでしょ。(『今日のIWGP戦を見てどう思った?』)見てねぇんだよ(笑)。控え室でしゃべっ てたから。でも、歓声を聞いて盛り上がっていたみたいだから。まぁ、手っ取り早いかなと思います。(棚橋は)ベルト巻いてるからね。一番いいんじゃない の。手っ取り早いよ。まぁ、いつでも行くよ。準備はできてるよ。(『棚橋選手の印象は?』)見てねぇんであんまり分かんないけどね。でも、実績あるから。 もう、偉そうなこと俺は言えないよ。挑戦者だから。ぶつかるだけ。まぁ、やってくれればの話だけどね。あとは、俺のことを気に入ってくれている新日本の社 長が、どう出るかじゃないの? あとはチャンピオンの気持ちだから。それだけ。(遠くから棚橋コールが聞こえて)人気あるね。やりがいあるよ。(『新日本が誇る最強です』)最強かどうか はやってみてだよね。うん。俺とやってからだよ」