敗者がマスクを剥奪される“マスカラ・コントラ・マスカラ”が採用された、タイガーとブラックによる因縁決着戦。
ブラックは、ゴングを待たずして奇襲攻撃。早々にタイガーのマスクに手をかける。
タイガーはもちろん怒りを露にし、キックのラッシュ、ナックル連打で猛反撃。すると、ブラックはデスバレーボムで対抗。ラリアットからフィニッシュを予告し、パワーボムの構えへ。タイガーに抵抗されるとデスバレーボムへ移行し、ピンフォール勝ちを狙う。
タイガーは、ブラックにマスクを脱がされかけるが、素顔が露になる寸前でなんとか阻止。そこからバック宙キックでブラックを怯ませ、ムーンサルトダブルニードロップから羽折り固めで一気にギブアップ勝ちを収めた。
試合後、タイガーはブラックにナックルを浴びせる。そして、セコンドの吉橋が取り押さえたブラックのマスクを脱がそうとする。
ところが、ブラックは吉橋を振り切って逃亡。すると、金本が入場ゲートに姿を見せ、ブラックを取り押さえてリングへ戻す。
会場から「高岩(竜一)」コールが起きる中、タイガーがブラックの脱がす。晒し者にされたブラックこと高岩は、素顔を両手で覆いながら退散していった。
その後、金本が「タイガー、いつまでアイツとやってるんや。もうエエやろ。あんな“正体バレバレの奴”、相手にすんなよ。この俺とやった方が刺激的やぞ。 よーし、2009年の『SUPER Jr.』覇者・金本浩二様がコイツに挑戦したるわ! 新日本Jr.を盛り上げようぜ」とタイガーに挑戦表明する。
タイガーは、この金本の呼びかけに対し「金本さん、『SUPER Jr.』優勝、おめでとうございます。刺激的な試合をしましょう。そして、『新日本Jr.が一番』ってとこを見せましょう! 快くタイトルマッチを受けます」と握手で応じた。
COMMENT
タイガー「もう奴とはね、シーズン通して悔しい思いさせられてるし、いちばん僕が大事にしてるBEST OF THE SUPER Jr.を奴に台無しにされたっていうね。そして、(6/14)後楽園ではああいう試合になってしまったんだけど。今日、こういう形できっちりと勝ってマス クを取ったということで、奴はもうブラック・タイガーと名乗ってくることもないだろうし。あえて言えばね、高岩竜一。お前がマスクを被る資格なんかないん だと言いたいですね。マスクマンをナメるなと。あれ(マスクを取る反則)しかたぶん出来ないんですよね、彼は。ブラック・タイガーを彼はこなしきれない。 歴代のブラック・タイガーを見ればもっと実力者だったし。マスクを剥しに来て、陽動作戦をしてるのかもしれないけど。途中あまりにも紐がゆるんで取れ ちゃったんだけど。とにかく、試合としてはきっちり勝ったし。奴の居場所はない。新日本からサヨナラですね。ここに戦利品(マスク)があるんだから。最 後、金本さんがああいう形で入ってきてね。SUPER Jr.優勝して、勢いに乗ってるのは確かです。ただ、僕が何度も言ってるように、もう金本浩二の時代なんかじゃない。僕は奴に負けるほど劣ってない。金本 浩二がやって来た以上に俺はやって来たと思ってる。確かに金本さんには勢いがある。それは認めますよ。だけど、俺はその勢いを受け止めて、きっちりと (IWGP Jr.ヘビー級王座を)防衛します。ライガーさんから勝った時に言った通り、もう新日本プロレス=獣神サンダー・ライガー、金本浩二じゃないんだ。生え抜 きなんか関係ないよ。いつまで生え抜きどうだこうだ言ってんの。俺はそう思いますよ。(ニューヨーク)ヤンキースの松井(秀喜)だってそう。(シアトル) マリナーズのイチローだってそう。生え抜きじゃなくても、ああやって活躍してんの。なぜかって? 実力があるからですよ。じゃ、なんで俺がベルト持ってるの? 新日本プロレスに最初からいたわけじゃないですけど、なんでベルト持ってるの? 強いから。それしかないでしょ。もう生え抜きなんだかんだ、そんなこと言ってる人間はもう堕ちてくだけだよ。ただ金本浩二が言った通り、新日本プロレス Jr.の刺激のある闘いをします。今日はみんな素晴らしいですよ。第1試合から素晴らしいですよ。でも、これが今の新日本の勢いだから。見てください。新 日本プロレス、いま生え抜き何人いるの? 他の団体から来た人間、何人いる? 関係ない。今みんなが新日本プロレスやってるんですよ。みんなが新日本プロレスを盛り上げようと思ってやってる。新日本が1番だって思ってやってるんだ。 それが今日のみんなの勢いに出て、いい試合になってる。金本浩二でもライガーでもないタイガーマスクが、新日本プロレスを引っ張っていきます」
※ブラックは顔を手で覆いながらマスコミを振り切り、ノーコメントで控え室へ