Circuit2009 NEW JAPAN CUP 〜Soul on the Ring〜

日時: 2009年3月22日(日) 15:30開場　16:00開始
会場: 兵庫・ベイコム総合体育館(尼崎市記念公園総合体育館)
観衆: 5300

第4試合時間無制限1本勝負
NEW JAPAN CUP 準決勝

境界線

※後藤が決勝戦に進出

レフェリー｜タイガー服部

MATCH REPORT

両者は、ゴングと同時に突っ込んでいき、そこで永田が後藤にフロントハイキックをヒットさせ、串刺しランニングニーリフトからバックドロップ。すると、後藤はこれをボディプレスで切り返し、永田を背後から追いかけてラリアット。永田に動きを読まれて避けられると、カニばさみで永田を転倒させてエルボードロップを落とす。ところが、永田はギリギリで回避し、後藤に試合の主導権を渡さない。
　永田は、エルボー合戦を経て、ミドルキックやサッカーボールキックといった蹴り技、ショルダーアームブリーカーや腕ひしぎ逆十字固めといった腕攻めで後藤を圧倒。後藤がエルボー連打で応戦してくると、蹴り技の数々でねじ伏せて「こんなもんか！」と言い放ち、ニーリフト連打からのエクスプロイダーで投げ飛ばす。
　反撃に出たい後藤は、左右の張り手で永田をマットへ倒し、マウント状態でも張り手を浴びせる。ところが、永田に張り手、ニールキックで倍返しされ、なかなか攻勢に転じられない。
　だが、それでも後藤は、永田の串刺し攻撃をニールキックで迎え撃ち、串刺しラリアット、ダイビングエルボードロップで反撃。しかし、その直後の牛殺しは永田に抵抗され、不発に終わってしまう。
　エルボー・張り手合戦で永田に優位に立たれた後藤は、強烈なショートレンジラリアット、禁じてのグーパンチ。すると、永田も応戦し、串刺しフロントハイキックから雪崩式エクスプロイダーで後藤に3カウントを迫る。
　さらに、永田はバックドロップを後藤に阻止されると、意表を突いたフルネルソンスープレックスからミドルキックをヒットさせ、再びピンフォール勝ちを狙う。すると、後藤はカウント2でクリアし、永田の隙をついて下から腕を取って変型腕固めへ。これは永田にロープエスケープされ、ギブアップ勝ちならず。
　永田は、コーナー最上段に乗った後藤にジャンピングハイキックを命中させ、マジックスクリュー、ドライブスクリューを経てナガタロックIIへ。ガッチリと捕獲された後藤だったが、意地のロープエスケープ。
　永田は、ニーリフト3連打からブレーンバスターの構えへ。すると、後藤は逆に永田を持ち上げ、昇天を炸裂させる。これで両者ともにダウンすると、中腰状態でのヘッドバット合戦を経て立ち上がり、激しいエルボー合戦。その後、永田がフロントハイキックを放てば、後藤がラリアットで対抗するという展開が続く。
　そんな中、後藤は、走ってきた永田に飛びつき腕ひしぎ逆十字固め。抵抗されるとすぐに変型腕固めへ移行し、永田をタップさせた。
　これで後藤が、2月15日両国大会のリベンジを果たすとともに、優勝決定戦へ駒を進めた。

COMMENT

後藤「さぁ決勝!! あと1勝だ。あと1つで終わる。全てをぶつけて勝つのみ」

永田「最後（の変型腕固め）は、ちょっと逃げられなかったな。あの状態で、腕を奥まで深く抱えられると、身動き一つ取れなかった。しょうがない。まぁ、結果だけちょっと心残りだね。いいペースで進んでいたんだけど、結果だけ。俺が、今日の会場に火を点けたという自負はあるんだけどね。その火を決勝まで持ってこれなかったのが、ちょっと残念。尼崎の客を最後まで沸かせたかった。それができなかったのが心残り。まぁ、世界ヘビー（級王座）がなくなって、IWGP戦線への復活を宣言して。もしかしたら、逆に『世界ヘビーを落とした人間がすぐに巻けるほど、IWGPというのは軽くないよ』という神様のおぼし召しなのかも。もしかしたら、今はまた見えなくなってしまった“プロレスの教科書”に書いてあったかもしれないな。低迷している男の執念が強いというのは、俺も分かってるんで。何かを打開しようという思いで、日々苦しんでいる男の強さっていうのは、俺が一番よく知っているし。そういう部分では、今日は洋央紀の執念。ただ、まだまだ。もし、俺が逆の立場だったら、たとえ勝ったとしても、あれだけボコボコにされて、お客さんの前で醜態さらされて、壁を越えたとは思えない。次にやった時は八つ裂きにして、有無を言わさずほどボコボコにして、勝って初めて、壁を乗り越えてやったって（思う）。まぁ、洋央紀がどう思うかは勝手だけど、俺は越えせさたつもりはない。まぁ、自分を準決勝で下した奴が決勝で勝てば、NEW JAPAN CUPの成績というのは、普通3位だよな（笑）。まぁ、そういうのは抜きに、俺を倒したからには優勝して欲しい。このあいだのG1（CLIMAX 2008）みたいに、IWGPに挑戦させてもらって、勢いが落ちるというのは勘弁して欲しいですね。自力はついてますから。（『後藤選手に火を点けた？』）火が点かない奴は点かないから。火が点くということは、やっぱり『新日本を背負わなきゃいけない男だ』ってスピリットというか、闘志を持っている人間なんだから。それが、自分から相手の火を点けられるようにならないと、やっぱり（新日本を）任せられないでしょう。そのへんは、中邑とかがちょっとついてきたから、スゲェ手強いですよね。そうやって群雄割拠の中、『ここは俺の方が勝っている』『ここは俺の方が上だ』ってしのぎを削りあえるのが新日本なんで。まぁ、今日、星を落としたのはしょうがないってことですね。また明日から頑張りますよ」