日本で初開催となるSTRONG無差別級選手権試合。
ヒクレオが王者・KENTAに初挑戦。
そして、ヒクレオのセコンドには邪道がついた。
ゴング前からKENTAが襲いかかるも、ヒクレオは強烈なビッグブーツで迎撃。
すると、KENTAはリング上で大の字になる中、試合開始のゴングが鳴ると、ヒクレオは馬乗り体勢になるが、KENTAがいきなりの首固め。
ヒクレオはこれをカウント2で返すと、2発目のビッグブーツを狙っていくが、KENTAはこれをひらりとかわし、そのままニーバーから低空タックルでヒクレオの右ヒザを集中攻撃。
続けて、KENTAはヒクレオの右足を絞っていくと、その後も右ヒザ一転集中攻撃でヒクレオの動きを止めていく。
だが、ヒクレオも圧倒的にパワーで応戦し、カウンターのビッグブーツからラリアットを振り抜くと、滞空時間のブレーンバスターでKENTAを投棄。
さらに、ヒクレオは追撃のビッグブーツを放っていくが、ここでKENTAは佐藤健太レフェリーを盾にして誤爆させると、レフェリー不在のリングでローブローをお見舞い。
そして、リング下から竹刀を持ち出すと、竹刀でヒクレオを何度もシバき、セコンドの邪道にもフルスイング。
この暴挙に怒ったヒクレオは竹刀攻撃を受け止め、そのまま竹刀を真っ二つにへし折ると、ネックハンギングボムを決めるが、佐藤レフェリーがダウンしておりカウントならず。
ここで、代わりのマーティー浅見レフェリーがリングインすると、ヒクレオはとどめのゴッドセンドを狙っていくが、KENTAは三角締めで捕獲してGAME OVERに移行。
ヒクレオはなんとかロープに逃れるも、続けてKENTAはヒクレオの後頭部にヒザを2発打ち込むと、浅見レフェリーを突き飛ばし、死角からヒクレオの急所を蹴り上げる。
そして、KENTAはブサイクへの膝蹴りで追撃すると、ニーパッドを外してブサイクへの膝蹴りを狙っていくが、ヒクレオは高速パワースラムで迎撃。
最後は、気合を入れ直したヒクレオが必殺のゴッドセンドでKENTAをマットに沈め、STRONG無差別級初戴冠をはたした。
ヒクレオ「生ビールはあるか? (※日本語で)ナマ、クダサイ。(※英語に戻して)ダイエットを気にしないといけないか。クソ……あのBULLET CLUBのヤツら。どう思う? 彼らのことはよく分かっているだろう。印象が変わったんじゃないか? 特に、KENTAのようなレジェンドのことだ。彼は毎回順応する。だから彼はチャンピオンでいられたし、長い間状況を支配できた。彼は時代の流れだけでなく、対戦相手にも合わせて順応してきた。相手の小ささや大きさに関係なくな。手段を選ばず、あらゆる手を使っているとはいえ、そうでなくても彼は勝つ道筋を見つけていただろう。俺もかつてはそうだった。
とにかく、振り返りの話は手短にしよう。兄の王座戦をサポートしないといけない。この会場に前回来たのは4年前、2019年の5月だ。俺は負けた。前回ここで負けたんだ。当時はイギリスに行く前で未熟だった。それが4年後、帰ってきて初めてのフクオカの試合で、大きなことを達成できた。フクオカは俺の好きな街の一つだ。日本が好きだ。だから俺はここにいるし、留まっている。
そして、ついにこのベルトを手に入れた。今晩は祝って、明日は飛行機で移動するが、アサッテ、明後日には再始動だ。この王座戦が日本の地で行なわれたのは初めてだった。アメリカに留まらず、グローバルな王座となった。そして無差別級のベルトでもある。ジュニアでも、ヘビーでも、スーパーヘビーでも挑戦できる。俺の準備はできている。待っているぞ。まぁ、まずはビールを楽しもう。(※日本語で)ナマビール、ダイジョーブ?(※と言って控室へ)」
KENTA「(※コメントスペースに来ると床に座り込み、太ってるTVカメラマンがいるのを見つけて)太ってんじゃん。(※さらにがっくりしながら)太ってんじゃん……。勝率ヤバいだろ、オマエ来た時の。来んなつったろ、あれほど。何だ、アイツ、デケえの。ふざけんなよ。俺、あの負けてすぐさ、リマッチとかさ、っちゅうの俺好きじゃないんだよ。だけど、髪切ってもう一回やらせて、マジで。マジで。
(※前髪で自分の顔面を覆いながら)前見えないんだよ、コレ。前見えないの。コレ凄いハンデじゃん? 凄いハンデじゃん、そんなの。俺切りたいのに、アメリカじゃ切れない。中林みたいにされちゃうから。ねぇ、それどうしたらいいの? あんな中林を目の前で見せられて、どうやって切れっつうんだよ。無理だろ、そんなの。ちょっともう一回、髪切った状態でもう一回やらせろ。マジで目見えねえんだよ、コレ。見えないの。分かる?
(※太ってるTVカメラマンがカメラを縦に振ると)分かんねえだろ、そんな髪型してんのによ! 何でテメエが分かんだよ、本当に。切るからもう一回やらせて、マジで。あんまりリマッチとか言うの好きじゃないんだよ。『リマッチやらせろ!』っていうのは好きじゃないから、切るからもう一回やらせて。な? (※太ってるTVカメラマンが思わずカメラを縦に振ると)何でテメエが決めんだよ、だから! てか、オマエがいないとこでやりたいな。オマエがいると本当に……。失くなったら失くなったで寂しいな、あのベルト。だから、結局何が言いたいかっていうと、髪切るからもう一回やらせてってこと(※と言って立ち上がり、太ってるTVカメラマンの方をしばらくジーッと見てから引き上げる)」