DESTRUCTION'08
- 日時
- 2008年10月13日(月) 16:30開場 17:00開始
- 会場
- 東京・両国国技館
- 観衆
- 9000
-
第7試合 60分1本勝負
世界ヘビー級選手権試合- (挑戦者)
- (初代王者)
※永田が新王者となるレフェリー|笹崎勝己
MATCH REPORT
大「永田」コールの中、エルボー合戦からのスピーディーな攻防で両者は分かれると、永田が張り手合戦で田中を倒す。そして、フロントスープレックス、ニー リフト連打、ミドルキック。田中がスピアーで突進すると、永田はキャッチしフロントスリーパーへ。「落とせ!」コールの中、永田は胴絞めスリーパーホール ドへと移行し、田中を絞り上げる。
何とかロープエスケープした田中に、永田は左右のミドルキック。田中はたまらずに場外へ。すると、永田もリン グを下りて鉄柵へとハンマースルーし、フロントハイキックで追撃。さらに場外スリーパーホールド。田中はその体勢のまま下がって永田の背中を鉄柱に衝突さ せ、イス攻撃、場外垂直落下式ブレーンバスター。先にリングインした田中に大ブーイングが飛ぶ。
場外カウント18でリングインした永田に、田中は串刺しジャンピングエルボーアタック、垂直落下式ブレーンバスター2連発からフォール。返した永田の顔面にトーキックを連打していく。
永田はリバーススープレックスで反撃し、田中が突っ込んできたところをキャッチしてエクスプロイダー。そして、ミドルキック3連打。田中がスイングDDT を狙うと、回転の途中で耐えた永田はそのまま田中の両足をトップロープに固定し、マジックスクリューで逆襲。垂直落下式ブレーンバスターからフォールする も、田中はカウント2でキックアウト。田中がトーキックを出すと、永田は脚を捕えてタイナーを放つ。
ここで永田が雪崩式攻撃を狙うと、田中は コーナー上で抵抗。先にリングへ着地し、下から捕えてジャンピングパワーボムで押さえる。さらに串刺しラリアット、ダイヤモンドダスト、ラリアットから フォールするも、永田はカウント2で返す。田中は後頭部へのラリアット、雪崩式バックドロップからスーパーフライを投下するも、永田はカウント3を許さ ず。そして、フロントハイキックで反撃すると、田中はラリアット、永田はキチンシンク、そのまま両者ダウンとなる。
ゆっくりと立ち上がった後、 エルボー合戦を展開し、永田がニーリフト。ここから田中がラリアット、永田がフロントハイキックを交互に浴びせ合い、田中のスライディングDが炸裂。永田 はフォールを返すと、再度飛んできたスライディングDに低空ジャンピングハイキックを合わせる。そして、バックドロップから田中をフォールするも、カウン ト2.9。
永田は再度バックドロップを狙うも、田中は耐えて両腕のエルボーからローリングエルボー。後頭部、正面からのスライディングD2連発。それでも永田はカウント3を許さない。
ここで永田は田中がさらに放ってきたスライディングDを上手くさばき、ステップオーバーアームブリーカーで捕獲。“キラー永田”を発動させて、力いっぱい 絞り上げる。田中が意地でロープエスケープすると、永田はエルボー連打から延髄斬り。そしてバックドロップ。最後は綺麗な弧を描いたバックドロップホール ドでまっ逆さまに叩きつけ、対新日本無敗の田中を遂にピンフォールした。
大「永田」コールの中、新日本陣営は両腕を上げて勝利をアピー ル。「ZERO1-MAX敗れたり!」と永田がマイクで叫ぶと、佐藤耕平が突っかかって行き、そのまま大乱闘に発展する。しばらくして両陣営が分かれる と、永田は世界ヘビー級ベルトを腰に巻き、「新日本プロレスファンの皆様、どうもありがとうございました。次のIWGP戦の中邑真輔に盛大な声援をよろし くお願いします。真輔、ベルト奪還を頼むぞ!」とマイクアピール。両国のファンの大声援を浴びながら引き上げて行った。
COMMENT
永田「やっぱり、田中という敵を倒せて、ファンの人 たちと、ZERO1-MAXと闘ってきた仲間と、一体になって喜びを分かち合えて最高でした。自分自身、(病気で)色々と苦しんだ中で、今日、実感として やっと完全復活できたなと。田中の執念というか、彼のテンポ。あれに合わせてると墓穴を掘りやすいんですよね。やっぱり(体が)小さいし、(スピードが) 速いんでね。それに合わせちゃわないように、自分の間を持って。ZERO1-MAX象徴の大谷を破って、一番強い田中将斗を完膚なきまでに破って。これで ZERO1-MAXとの抗争は終結したと言ってもいいんじゃないかな。(試合後の佐藤耕平とのやりとりついて)『俺が(挑戦に)行く』って言っていたね。 まぁ、終わらせてくれないね。新日本vsZERO1-MAXになるのか? 俺vsZERO1-MAXになるのか? 闘いがどうなっていくかは分からない。ただ、何かが始まって行くというのは、耕平の行動からして分かりますよね。佐藤耕平だけじゃなく、ほかの選手たちの 表情。あれは何かが始まる予感だと思いますね、大谷しかり。自分がきっかけで始まったZERO1-MAXの抗争に、自らの手で区切りを1つつけられたとい う部分では満足してます。大満足です。(防衛戦について)子供の頃によく見たベルトだなと。今日の試合で、このベルトがどれだけ世間に輝いたか? それを見てみたいですね。今後はZERO1-MAXの判断を待ちます。(ベルトを)持った以上は、よっぽどムチャクチャじゃなければ(笑)、すべて受けて 立ちます。俺1人で十分ですよ」
田中「(セコンドについていた日高郁人たちの肩を借りて歩きながら)オラー! チクショー!! あー! チクショー、オラ!!(コメントブースに到着して)俺に何を聞きに来とんや! 何や? 何でも言ったるわ! 1回負けたよ。これは嘘でもハッタリでもない。今のが俺の全力や。その上で永田は俺を上回ったんや。それは認めるよ。でも、俺は、俺らZERO1-MAX はよぉ、敗北宣言なんかやってへんやろうが! 永田がああ言うて、俺らのセコンドが誰も行けへんのやったら、もう1回俺が名乗りを上げたろうと思ったけど、耕平が突っかかって行ったやないか。俺は永田 の首をまだ狙い続けるよ。でも、今、これで負けたから『すぐにやらせ』とは言わんよ。俺がまたウチのリングでも、新日本のリングでもナンボでも上がって やって、アイツまで辿り着いたらエエやない。ベルトは懸けようが、懸けまいが、そんなのどっちだって構わへんよ。1対1の勝負や。俺と永田の本気の勝負。 これで終わりと思いたないやろうが。まだまだ見たいやろうが、お前。俺だって久々に、新日本でこれだけ鳥肌が立つよぉ、選手と出会えた。そんな簡単に(引 かない)。ここで土下座してでも『もう1回やってくれ』って、俺は本当は頼みたいよ。でも、耕平が出た。俺はどんなことしてもアイツのところまで辿り着く よ。ベルト云々は関係ない。永田という男とやりたいんや。ベルトはもちろん俺の腰にあるのが一番やと思っている。でも、それだけやない。俺と永田、それだ けやないと思うよ。新日本のファンがよぉ、俺ら(ZERO1)の敗北と言うてたら甘っちょろいんじゃ! (床を指しながら)俺らはこんなところまで這い上がって来とんねん。地べた這いずり回りながらよぉ、俺らはここまで這い上がって来たんや。こんな1回の負 けで諦めると思うな」