DESTRUCTION’08 – 東京・両国国技館 – 第1試合 60分1本勝負

DESTRUCTION'08

日時: 2008年10月13日(月) 16:30開場　17:00開始
会場: 東京・両国国技館
観衆: 9000

第1試合 60分1本勝負
IWGP Jr.タッグ選手権試合

(挑戦者組)
(第21代王者組)

裕次郎
稔

内藤哲也
プリンス・デヴィット

境界線

11分34秒　インカレスラム→片エビ固め

※挑戦者組が第22代王者となる

レフェリー｜マーティー浅見

MATCH REPORT

今やJr.のタイトルマッチではお馴染みとなった、IWGP実行委員会の垣原賢人さんのタイトルマッチ宣言後、両国決戦オープニングマッチのゴング。この試合が復帰戦となる稔が先発を買って出る。
　稔は軽快な動きで内藤とグラウンド勝負。デヴィット対裕次郎となり、裕次郎がパワースラムで先制。そこから内藤と交互にアームホイップ、低空ドロップキック、ギロチンドロップ、サンセットフリップを連続して畳みかける。
　裕次郎は串刺し攻撃から内藤の目の前で踏み台になると、逆にデヴィットがそれに乗っかって内藤へドロップキック。だが、裕次郎も突進してきたデヴィットにスピアー。場外の内藤へ、稔がコーナー上からムーンサルトアタック。
　デヴィットは裕次郎にオーバーヘッドキック。対する裕次郎はデヴィットの突進をキャッチし、変型のサイドバスター。タッチを受けた内藤はコーナー上からのサマーソルトドロップ、ミサイルキックと飛び道具。さらに逆エビ固めで絞り上げ、デヴィットの腰にエルボー連打。
　劣勢のデヴィットはカウンターのドロップキックで内藤を蹴散らし、エアープレーンスピン。9回転目が崩れると、飛び込んできた裕次郎のスピアーをかわして内藤に誤爆させる。
　稔対内藤となり、稔は意表を突いた目潰し。ひるんだ内藤だったが、雪崩式フランケンシュタイナーで逆襲。ここで裕次郎がリングインしリミット・レス・エボリューションを狙うも、これはデヴィットが阻止。場外エスケープした裕次郎をノータッチのトペコンヒーロで追撃する。リング上では稔が内藤にカウンターのジャンピングハイキック。
　内藤は連続して稔を丸め込むが、キックアウトした稔が腕ひしぎ逆十字固めで切り返す。これは裕次郎のカットが間に合うと、内藤はアバランシュホールドからスターダストプレス。かわした稔は内藤を肩車するも、裕次郎がコーナー上のデヴィットを捕える。すると、内藤は前方回転エビ固め。キックアウトした稔に裕次郎が串刺しラリアット、内藤がドロップキック、デヴィットにはプランチャ。
　裕次郎はシュミット式バックブリーカーからムーンサルトプレスを投下。稔は両膝でブロックするも、裕次郎は続くハイキックをかわしてスクールボーイ。これはカウント２。
　ここで控えのデヴィットが裕次郎にジャンピングハイキックを見舞い、ダイビングフットスタンプを投下。稔は奥の手であるFIRE BALLスプラッシュ。これは内藤のカットが間に合い、カウントは2。
　内藤はデヴィットにフランケンシュタイナー。立ち上がった稔は内藤にハイキック。だが、内藤もジャンピングエルボーアタックで逆襲。裕次郎がジャーマンスープレックスホールドで固めるも、稔はカウント2でキックアウト。
　裕次郎はラリアットからフォール。稔は意地のカウント1返し。そして、気迫のこもったエルボー合戦から、内藤が飛び込み、稔に今度こそリミット・レス・エボリューションを炸裂させる。カバーはデヴィットがカットすると、内藤がジャーマンスープレックスホイップでデヴィットを分断。そして、稔にスターダストプレスをヒットさせ、最後は裕次郎がインカレスラム。これで稔からピンフォールを奪い、NO LIMITが2度目の挑戦にして悲願のIWGP Jr.タッグ王座を奪取した。

COMMENT

裕次郎「俺たちが今日からIWGP Jr.タッグチャンピオン、裕次郎と内藤だよ。よろしくお願いします！今日の試合に関して言えば、キャリアとか実力は関係なかったよ。勢いだ
よ、勢い。俺たちNO LIMITの方が勢いがあった。ただそれだけ。だけどね、実力がないヤツに勢いは出せないから」
内藤「4月（13日）のIWGP（Jr.タッグ）戦、9月（28日）のGHC（Jr.タッグ）戦、両方とも俺が負けたから、裕次郎には申し訳ないことしたなと思っていたから、今日は俺が獲ってチャンピオンになりたかったけど、また1個、借りを作っちまった。うれしいけど、悔しい」
裕次郎「そんなことない。内藤がいなかったら、俺なんてチャンピオンになれてないから。NOAHとの9月の試合ね。あの試合で負けたから、崖っぷちだから、どうしても勝ってやろうって気持ちがあったから、今日この試合で勝てたと思う。だから金丸（義信）と（鈴木）鼓太郎には感謝してるよ」
内藤「俺は調印式で『新日 Jr.のナンバー1のタッグは悔しいけどプリンス・プリンスだ』って言ったよ。でも、今日、俺らは勝ったから。もう正真正銘俺らが新日Jr.ナンバー1 タッグチーム。ただ、チャンピオンだけど、どっしり構えてるんじゃなくて、常にチャレンジして行きたい。攻めて行きたい。そういうチャンピオンに俺はなりたい」
裕次郎「これからの新日本Jr.戦線、俺と内藤が引っ張って行くから。俺たちNO LIMITに期待して下さい。（GHC Jr.タッグ王座について）もちろん。リベンジします。会社がOK出してくれるんだったら、いつでも行ってやりますよ。GHCのJr.タッグベルト（王座戦）。ここ（新日本）でやっても意味がないから。あの“緑のマット”に乗り込んで行って、あのリングでやって初めて意味があるからね。あのベルトは向こうのリングに獲りに行きますよ」
内藤「今日はこの喜びに浸って、明日から、次のG1タッグ（G1 TAG LEAGUE）、俺らはチャンピオンとして臨むから」
裕次郎「（記念撮影をしながら）肩からベルトをかけるのが夢だった」

デヴィット「（稔と握手し抱き合って言葉をかけあって）ナイトウ、ユウジロウ、おめでとう。お前たちがチャンピオンだ。リマッチをしたい。（2009年1月4日）トウキョウドームでチャンスが欲しい。（稔に向かって）サンキュー」
稔「サンキュー。俺はね、負けて言うのもあれだけど……スッキリした。今年の3月から4月にかけて、ムカムカして腹立ってモヤモヤしたものがあったけど、これでスッキリした。俺は7年くらい前から頭の片隅に引っかかった目標がある。そっちに頭を切り替えて、目を向けていきたいですね。デヴィちゃんと1月に（Jr.タッグを）獲ってから、獲られて、獲り返して、色々やってきた。さっき握手をしながら会話をしたけど、俺は“プリプリ”をエンジョイした。デヴィちゃんもプリプリをエンジョイしたって言っていたから。3月、4月から腹が立っていたことが全部スッキリした」