第6試合はオカダ・カズチカ＆棚橋弘至のドリームタッグと、海野翔太＆成田蓮の新世代タッグが激突。オカダ&棚橋は3.6大田『旗揚げ記念日』で、毘沙門の保持するIWGPタッグに挑戦。最後は棚橋が奈落の前に沈むも、タッグチームとしての強さを示した。
　一方の海野＆成田は今回の『NJC』に出場。海野は1回戦で高橋裕二郎（3.6大田）を破るも、成田は1回戦でEVIL（3.8福島）に敗北を喫している。結果は明暗わかれた二人だが、新日本の顔ともいえるオカダ&棚橋との対戦に、共に気合充分なのは間違いない。ただ、気になるのが同期のライバルでもある海野と成田のチームワーク。共通の敵を打ち破るべくタッグとして機能するのか、それとも単独プレーに走ってしまうのか？

　成田はNEVER6人タッグのベルトを腰に入場。海野は2階から姿を現し、客席を練り歩いてリングイン。地元愛知出身のオカダはIWGP世界ヘビーのベルトを携え、険しい表情で入場。

　海野&成田はゴングを待たずに奇襲攻撃。そしてオカダにダブルのショルダータックルをお見舞いする。さらに棚橋にはダブルのバックエルボー。
　続いて海野&成田はオカダにストンピングを乱打。さらに海野がバックエルボーでダウンを奪うと、成田が背中にサッカーボールキック。そして海野が低空ドロップキックを食らわす。
　さらに海野&成田はオカダにストンピングの乱打。続いてトレイン攻撃からダブルのブレーンバスターを炸裂。しかし、カバーは棚橋がカット。
　次は成田がオカダにエルボー。さらにストンピングを連発する。オカダもエルボーを返し、さらにカウンターのフラップジャックをお見舞い。
　スイッチした棚橋は、成田をコーナーに詰めてボディブロー。続く串刺し攻撃を、成田はキックで迎撃。だが、棚橋はその蹴り足を捕らえてドラゴンスクリュー。
　続いて棚橋は成田をテキサスクローバーで捕らえるも、海野がリングイン。すると棚橋は技を解除し、海野と至近距離で視殺戦。これはレフェリーが海野をコーナーに下げる。
　次はオカダが成田を場外に連れ出し、場外マットにボディスラム。さらにオカダは海野を鉄柵に打ち付けると、場外マットへのボディスラムを食らわす。
　オカダは成田をリングに戻し、踏みつけてカバー。成田が跳ね返すと、オカダは棚橋にスイッチ。棚橋は成田をボディスラムで叩きつけ、セカンドロープからサンセットフリップ。
　成田もエルボーで反撃するが、棚橋は打撃のコンビネーション。成田はキックを返すが、棚橋はその蹴り足にエルボー。そしてロープに走るも、成田はカウンターのフライングニールキックをヒット。
　スイッチした海野は棚橋にエルボー。さらにボディスラムの体勢で前方に落とし、ランニングの低空エルボー。続いて相手コーナーのオカダにもエルボーを食らわす。
　そして海野は棚橋に串刺しエルボーからフィッシャーマンズスープレックス。棚橋がカウント2ではね返すと、海野はオカダにランニングエルボー。そして海野は棚橋をSTFで捕らえる。すると、オカダが海野の頭部を蹴りつけてカット。
　だが、海野はオカダにドロップキックをお見舞い。そして海野は棚橋にエクスプロイダーを狙う。棚橋は切り抜けて逆にエクスプロイダーの体勢に。海野も回避するが、棚橋はツイスト&シャウトを食らわす。
　スイッチしたオカダは海野をマネークリップで捕獲。続いてオカダが串刺しエルボー。すると海野はかわして突進。オカダは切り抜け、ローリングエルボーを狙うが、海野はかわしエクスプロイダーを炸裂。
　スイッチした成田はオカダにエルボーを連発。そして串刺し攻撃を狙うも、オカダはフロントキック。だが、成田は意地のエルボーでダウンを奪う。
　続いて成田は串刺しエルボーからハーフネルソンスープレックスを炸裂。オカダがカウント2ではね返すと、成田はフロントスープレックスを狙う。
　だが、オカダは切り抜け、成田にカウンターのドロップキックをヒット。ここからオカダ&棚橋は成田にトレイン攻撃。しかし、成田は切り抜け、オカダにエクスプロイダーからホールド。だが、オカダはカウント2ではね返す。
　すると成田は気合いの雄叫びを上げ、ダブルリストアームサルトを炸裂。その状態からリストをつかんだまま立ち上がるも、オカダはショートレンジラリアットを食らわす。
　さらにオカダは追撃のショートレンジラリアットをお見舞い。続いてオカダはレインメーカーを狙うも、成田は切り抜けてスリーパー。そして海野は棚橋を場外に分断。
　成田はスリーパーからコブラツイストの体勢に。しかし、オカダはヒップトスで回避。そしてオカダは突進してきた成田を開脚式ツームストンパイルドライバーで突き刺すと、一気にレインメーカーを炸裂。
　ここで海野がオカダに襲いかかるも、オカダは肩に担ぎ上げる。しかし、海野は回避し、オカダにエルボー。そしてロープに走るが、棚橋がカウンターのスリングブレイド。
　そしてオカダ&棚橋は気合の雄叫びから、まずはオカダがダイビングエルボードロップ。そして棚橋がハイフライフローを炸裂。
　試合権利のある成田は必死にオカダをつかんで立ち上がると、エルボーを狙う。だが、オカダはかわし、追撃のレインメーカーを炸裂。力を見せつけるように勝利を収めた。

　試合後、オカダ&棚橋は堂々の勝ち名乗りを上げる。そして棚橋はエプロンに座り、場外で大の字の海野を見つめる。オカダはエプロンで横渡る成田の横に座るも、一瞥もくれずに花道を引き上げた。

　
棚橋「今日はもう完全にオカダの空気に、闘いに引っ張られた。これがベルトを巻いている人間の緊張感であり怒りであり、ちょっと今日はね、オカダの闘いに気持ちの部分でね、ついていくのがやっとだった。あぁ、これがチャンピオンの闘いだわ。賛成」
　

　
──新世代タッグに関してはいかがでしょう？
棚橋「あの二人の今置かれている立場っていうのは、もちろん俺も通ってきた道だからアドバイスはないし、自分で道を切り開くしかないよ」
　

　
オカダ「（IWGP世界ヘビーのベルトを肩にかけて現われて）まぁドリームタッグとしてね、復活の狼煙を上げることができたんじゃないかと思います。こんな若い二人にね、負けてるようじゃ、またあのタッグのベルトを巻くわけには、まだまだ遠いぞと言われてしまうと思いますんで、しっかりとタッグの力も見せつつ、個の力も見せつつ、いいタッグチームになってきたんじゃないかなと思います。あとはしっかり大きな舞台で闘う経験を増やしていって、ただタッグを組んでいるだけでは、やっぱり今のタッグチャンピオンやタッグ戦線にいる人たちの所にはまだまだ行けないと思うんで、しっかりとまた個と個を高めつつ、二人のチームというのも磨いて、また戻れたらと思います。まぁタッグばっかやって、タッグばっか自分の中で楽しんでしまってますけど、今は『NEW JAPAN CUP』という中でなんでこのトーナメントの中、俺がタッグでできるかと言うと、（IWGPのベルトを叩いて）これがあるから。トーナメントが……誰でもいいっすよ。また今までにない経験をね、タッグであるけどもまた経験して一段と強くなってますから。楽しみっすね、誰が優勝するか」
　
 
　
オカダ「あと今日の二人、気合い入ってたね。噛み付いてくれたんじゃない？ まぁ前回噛み付いてきた男は甘噛だったけどね。今日はしっかりと牙で…歯じゃないね。牙で噛み付いてくれたんじゃないかなと思います。ただ、ただもっと尖らせといてくれよ。そんなちょっと鈍った牙じゃね、俺んとこ噛み付いてもすぐ外れますよ。まぁ、あの二人のレベルが高いのは認めてあげるよ。時代が違えばIWGPというものを獲ってたかもしれない二人の強さだし。でもね、新日本プロレスのレベルも上がってんだよ、この野郎。分かるか？ 俺が上げてんだよ。まだまだ若いよ。目指しなさいよ。これが君たちの目指すレベル。このレベルで闘っていけない限り、このベルトの闘いというものには入ってこれないし、新日本プロレスでもすぐ埋もれてしまうでしょう。ドンドンドンドン練習して強くなって、カッコ良くなって、また俺の前に立ちなさい。（帰り際に）東スポーッ！」
　
　

　
海野「（中島に肩を借りて現われると床に尻をつき）今、見たこれが現実だよ。新日本プロレスのトップとの差は歴然だな。でも一つ今日の負けを味わえたのはとてもデカいな。噛み付くのなんか誰にでもできるんだよ。噛み付いて負けるために苦しい思いをして海外遠征を過ごしてきたわけじゃねえんだよ。必ずトップを獲るために、新日本プロレスの時代を変えるためにこっちはやってんだよ」
　

　
海野「（立ち上がって）今日の負けはしっかり認めます。ただこれが次に闘う時、どれだけ縮められているか、あるいは超せるか。必ず時代を変えると共に、このプロレス界にパラダイムシフトを巻き起こしてやるからな。それまでめちゃくちゃ強い、カッコいい棚橋さんとオカダさんでいてくれよ」
　

　
成田「（大岩に肩を借りて現われて片ヒザをつきながら）オカダ…オカダ・カズチカ！ クソッ、ぜってえリベンジしてやる！ クソッ！（と吐き捨てながら、大岩の肩を借りて控室へ）」