グラウンドでの主導権争いから、武藤はアームホイップ、ドロップキック。そしてプランチャを発射。すると、中西はエプロンにいた武藤へマッケンロー。そしてドラゴンスクリュー、逆片エビ固め、ストレッチマフラーと武藤の脚に的を絞る。
ロープエスケープした武藤がエプロンに逃げると、中西はチョップでリング下に落とし、野人プランチャ。だが、武藤は中西の鉄柵へのハンマースルーを切り返し、シャイニングウィザードで追撃。さらに中西の体を鉄柵に乗せ、首へのドラゴンスクリューを見舞う。
リングインした武藤は、フライングメイヤーからフラッシングエルボー。ここからチキンウィングアームロック、低空ドロップキック、ドロップキック、ナガタロックIIと中西の腕を集中砲火していく。
さらにドラゴンスクリューを食らった中西だったが、立ち上がってスピアーで逆襲。武藤の張り手と、中西のチョップが飛び交う中、競り勝った中西が一本足ハンマー。ここから串刺しラリアット、ブレーンバスタースラム、助走をつけてのニードロップとラッシュする。
武藤が腕へのドロップキックを放つと、中西はカウンターのドロップキックからアルゼンチンバックブリーカーで担ぎ上げる。すると、武藤は中西の腕に絡み付 いてこれを崩し、腕ひしぎ逆十字固めへ移行。中西が上体を起こして逃げようとすると、武藤は三角絞めで再度捕獲。すると、中西は強引に持ち上げて武藤を前 方に叩きつけ脱出する。
そして、中西は大☆中西ジャーマンを狙いジャーマンスープレックスホイップで投げるも、ダメージが深くジャーマンスープレックスホールドには行けず。それでも、ドラゴンスクリューからのストレッチマフラーで武藤の脚を絞り上げる。
武藤がロープに逃げると、中西はミサイルキックで急降下。そして、ジャンピングパワーボムから押さえ込むも、武藤はカウント2でクリア。さらに、ジャーマンスープレックスホールドで固めるも、武藤はキックアウト。
中西はアルゼンチンバックブリーカーで担ぐも、武藤は中西の顔面に膝を当てて脱出。エプロンへ逃れた中西にシャイニングウィザード、首へのドラゴンスクリュー。
武藤はドラゴンスクリューからシャイニングウィザード。ダメージが残る腕でブロックした中西は、スピアーで突進するが、武藤はドロップキックで迎撃。そして、シャイニングウィザードを連続して放つが、中西はブロックで凌ぐ。
なおも武藤はシャイニングウィザード。これが遂に中西の顔面を捕えると、フォールをカウント2で返した中西へ、前方、後頭部、そしてLOVEポーズからの シャイニングウィザード3連打。最後は、シュミット式バックブリーカーからのムーンサルトプレスで武藤が勝利。IWGPヘビー級王座初防衛に成功した。
COMMENT
武藤「中西学、改めて今日やってみて、プロレスの事は何となくおぼろげに分かりかけてるんだけど、アイツと試合やっ た後も、アイツがまだなぜ無冠なのか、俺まだ分からんな。やった後でも分かんねぇわ。不思議でしょうがねぇ。(『武藤選手が追い込まれた場面もありました が?』)そうッスねー。皆さんが気づかないところで想定外の動きをやってきたりとか、若干非情に徹する面もあったし。ただ、ぶっちゃけもう言っちゃうけ ど、やっぱり今日の武藤より明日の武藤の方が体にダメージを負ってるからね。もうチャレンジャーはいったもん勝ちだぜ。だんだんと俺の体もボロがきてよ、 いい武藤敬司と試合がしたかったらどんどん名乗って欲しいなと。次はウチ(全日本プロレス)の8月31日両国(国技館)があるからそこでタイトルマッチだ な。(新日本に乗り込む)勇気のある俺みたいに、他団体の勇気のあるヤツを募集中。誰であろうと勇気のあるヤツ。チャンピオンである武藤敬司を体感したい ヤツ、募集中。俺もねぇ、正直言うと昨日、小島(聡)の復帰戦でエルボーを喰らってこっち(右肩)が動かない状態。まぁ、ここには関係の無いことだからあ れですけど。やっぱり明日休みで明後日も試合あるし、みんな狙ってくるし。あと、なんつっても俺の巻いてるこのベルトも今がピークだから。IWGP、武藤 敬司は今しかないかもしれないし、また獲るかもしれないけど、今がピークだからね。武藤敬司を体感したいヤツはどんどん名乗り出てきて欲しいね。さっきコ メントしたように、何でアイツが無冠なのがいまだに分からんわ。あんな人間離れした力を出したりとか、想定外の動きをしてみたりとか。ヘタしたら、セコン ドに中西を応援してるヤツがいたやん。アイツらが悪いんじゃねぇの? 足を引っぱってんだよ。『ホントに勝たしてぇ』なんてみんなが思ってねぇんだよ。あっちで応援してるヤツらがよ。ホントはね、俺の記憶では(ここは)イヤ な体育館(会場)なのよ。俺、前回試合して頭飛んじまってて、試合したことも飛んじまってて白紙の体育館なのよ。試合中、『あっ、思い出したこの体育』っ て思ったんだけど、大丈夫でしたね。ただ、来週の今頃は我が全日本も札幌に来ますんで、ベルトを巻けてて良かったです。(『武藤選手はもっとも神に近いと 言われていますが?』)『神に近い=仏にも近い』からな。中西も外野に惑わされず、自分に集中していけばもしかしたら勝てたかもしれないな。(『ナガタ ロックIIを使っていたが?』)あんな返し方するヤツいねぇよ、脇固めを。それでとっさに形がナガタロックになって、たまたま前(セコンド)に永田がいた だけだよ。ただ、ナガタロックも俺が使ったことによってメジャーになんじゃねぇか。ドラゴンスクリューがそうだったように。是非、(全日本の)8月31日 両国(大会)に来て欲しいですね。なんか俺も感じるとおりに新日本プロレスの言葉じゃ説明できない文化っていうか、そういうもんがやっぱり全日本とは違う からね。来る選手はそういうことを味わうだけでも糧になると思うしね。お客が味方になるか敵になるかは分からないけど、新日本以外のリングで経験を積んで 新日本のために返せばいいじゃない。俺はそうやって20数年間やってきましたんで。若干空気違うよな。スタイルというか、教え方というか。同じようなこと でも違うティーチャーが教えると若干違ってくるじゃない。それの延長線だと思うけどね。まぁ、今後もプロレス道、ばく進していきます。是非8月31日は新 たなチャレンジャー募集中」
※中西は吉橋の肩を借り、選手バスへ直行。その途中、悔しそうな表情で「クソッ、クソッ」と何度も言葉を吐いていた。