第5試合は小島聡＆田口隆祐＆成田蓮vsザック・セイバーJr＆金丸義信＆DOUKIの6人タッグマッチ。1.4東京ドーム大会で初代NJPW WORLD認定TV王座決定トーナメントの決勝を闘う成田とザックにとっては、大事な前哨戦の第1Rとなる。また、ノアでGHCタッグ王者に君臨する小島の久々の新日本マットでの活躍ぶりにも注目だ。

　先発は成田とザック。まずは両者グラウンドの攻防を展開だ。ザックがしつこくヘッドシザースを極めていくが、成田も再三に亘って脱出して譲らない。続いて田口と金丸の対戦。コーナーを掴んでヘッドシザースに捕獲した田口は、両足を屈伸しながら自身のケツに、金丸の顔面を叩きつけていく。
　さらにヒップアタックを決めた田口。だが、ギタったところで入ってきたDOUKIと金丸にダブルのドロップキックを被弾。そのまま鈴木軍は場外乱闘に持ち込み、一気に形勢逆転に持ち込んだ。
　ケツにダメージを負った田口にDOUKIがアトミックドロップ。さらにザックがエルボースマッシュ、金丸がストンピングとケツに集中攻撃だ。それでも田口は気力を振り絞り、回転地獄ケツを金丸に食らわせてようやく小島にタッチだ。
　小島は鈴木軍の3人にまとめてマシンガンチョップのお仕置き。続いてイッちゃうぞエルボーを狙った。だが、DOUKIがカット。金丸と一緒に2人がかりで小島に襲いかかる。しかし、小島はこれを1人でしのいで、金丸にはDDTだ。
　ここで再び成田とザックに両軍タッチ。コブラツイストのかけ合いからサッカーボールキックの打ち合いと、両者同じ技で対抗する。ザックはグラウンドで成田を翻弄すると、エルボースマッシュの打ち合いからコブラをかけて自軍のコーナーに連行してDOUKIにタッチだ。
　そこに鈴木軍がトレイン攻撃。金丸のバックドロップからDOUKIのダイビングフットスタンプが成田に炸裂する。さらにDOUKIはデイブレイクを狙うが、これを防いだ成田はスリーパーホールド。続いてコブラツイストに移行してギブアップを奪い、勝利を飾ったのだった。

　試合後もザックと成田はロープを挟んでにらみ合い。1.4東京ドーム大会に向けて闘志を燃やしていた。

成田「あと2ヶ月、（1.4）東京ドーム、相手が誰であろうと関係はない。けど、心の中では、楽しみっていう言葉がある相手です」
　
田口「この成田選手の、（ほかの選手と）つるまない感じ。一緒に組む者たちと仲良くするんじゃなくて、我々にも、『世代交代、お前らもだぞ』ってことでしょ？ この感じ、仲良しこよしじゃないぞって。そりゃさ、俺も同じだよね。（※コメントを出し終わるのを待っている小島の姿が目に入り）オイ、小島！ 世代交代だぞ！ 世代交代だ！ お前もだぞ！ よく覚えとけ！」
　
小島「（※田口と入れ替わりで）久しぶりに帰ってきた新日本プロレス。やっぱりピリピリとした、すごく心地いい殺気があって、お客さんもすごくたくさんいて、なんか……やっぱりいろんな意味でね、こっちに戻ってきてることも感慨深いというか、それだけ長い時間プロレスやってきたんだなっていうのをいま、感じてます。やっぱ、気持ちいいなぁっていうのがね……。いま、自分でいろんなところでプロレスやらせてもらっていて、どのプロレスも俺にとって大事な経験値になってることだけは確かなんで。だからこそ、この31年やってきた中での、また新日本プロレス、久しぶりの新日本プロレス、ずっといまあがってるプロレスリング・ノア、どちらも俺にとってはいま、すごくいい環境でやらせてもらってますんで、また頑張ります。ありがとうございました」
　
　
ザック「あれ（成田）が“SON OF STRONG STYLE”（ストロングスタイルの申し子）ってわけか!? 興味深い。ナリタは何歳だ!? まだワカイネ!? ナンサイ!?」
――25歳です。
ザック「ニジュウヨン!? ニジュウゴ!? あいつのレベルは高い。伝統的な日本のストロングスタイルを継承するレスラーってところはいいよ。でも！ でも！ でも！ 俺は20年間に渡りストロングスタイルなプロレスをしてきたぞ！ 今年で俺のキャリアは20年だ。イギリスでブリティッシュスタイルを学び、日本のドージョーでも修行した。その両方のスタイルを俺はパーフェクトに兼ね備えている。これぞニュージャパンのプロレスというものだろ？ それがアントニオ猪木が描いていたビジョンだろ!? （ストロングスタイルの）ルーツはカール・ゴッチとビル・ロビンソンだ。そして彼らの原点となったのは、イギリス・ランカシャー地方のビリー・ライレー・ジムだ。キャッチレスリングはそこで生まれた。それがニュージャパンの原点だ。だから俺がストロングスタイルだ。ブリティッシュ・ストロングスタイルとジャパニーズ・ストロングスタイルを兼ね備えているからな。ナリタは素晴らしいジャパニーズ・ストロングスタイルを持っているが、パーフェクトなのは俺のほうだ。ナリタも良いレスラーであるが、まだまだ若い。まだニュージャパンのリングでしか闘ったことがないだろ!? 一方で俺は、世界中のリングに上がってきた。ヨーロッパに南アメリカ、メキシコ、アメリカ、世界中だ。WWEにはノーを叩きつけてやった。おかげでこうしてニュージャパンに上がっている。俺とナリタは真のストロングスタイルな試合を繰り広げることになる。とても楽しみだ。伝統的で、テクニックに長けた、パワフルで真剣なプロレス勝負をお見せする。でもナリタにチャンスはない。なぜならこの俺にはテッカーズ（テクニック）がある。世界最高のテッカーズを俺は持っている。ナリタ、俺は楽しみだよ」
　
※金丸＆DOUKIはノーコメント