第4試合では「スペシャルタッグマッチ」として、ジェフ・コブ&グレート-O-カーン組と毘沙門（後藤洋央紀&YOSHI-HASHI）が激突。IWGPタッグ王者FTR（ダックス・ハーウッド＆キャッシュ・ウィーラー）のベルトに照準を定めているコブ&オーカーンとしては、ここで毘沙門を撃破し、一気に挑戦へとこぎつけたいところ。一方の毘沙門としても、ここでコブ&オーカーンを倒してIWGPタッグ戦線に再浮上することを狙っているのは間違いない。元IWGPタッグ王者対決は、熾烈な攻防を繰り広げることだろう。

　コブ&オーカーンにはセコンドとしてギデオン・グレイが帯同。毘沙門は気合いの入った表情で入場。ゴング前、オーカーンはYOSHI-HASHIの如意棒とUNITED EMPIREの旗を見比べて挑発。そして、オーカーンはキックを見舞って如意棒を奪い取る。

　その流れで開戦のゴングが鳴ると、怒った毘沙門はコブにダブルのショルダータックルからざんまい。さらにオーカーンには太鼓の乱れ打ちをお見舞い。
　続いてYOSHI-HASHIとコブは逆水平チョップの応酬。コブは逆水平チョップをかわすと、打点の高いドロップキックを食らわす。
　そしてコブはYOSHI-HASHIをブレーンバスターで持ち上げ、片手を離してから豪快に放り捨てる。続いてYOSHI-HASHIを踏みつぶし、後藤の印を結ぶポーズを真似て挑発。
　スイッチしたオーカーンは如意棒をYOSHI-HASHIの首元に押し当てる拷問攻撃。続いて玉座を決めながら、臀部に如意棒をこすって屈辱を与える。
　そしてオーカーンはYOSHI-HASHIに靴をナメさせようとするが、YOSHI-HASHIはパンチで切り抜ける。するとオーカーンはモンゴリアンチョップ。しかし、YOSHI-HASHIもスピンキックを反撃。
　スイッチした後藤はオーカーンにショルダータックル。そして村正からブルドッキングヘッドロックを狙うも、オーカーンは切り抜けてモンゴリアンチョップ。だが、後藤も河津落としで応戦。
　続いて後藤は肩に担ごうとするも、オーカーンは回避してロープへ。後藤も追いかけるが、オーカーンはスキをついて後藤のバックを取る。
　すると、後藤はそのまま後退してコーナーにサンドイッチにし、すかさずYOSHI-HASHIが串刺しラリアット。さらに毘沙門はオーカーンに後藤ごとハントを食らわす。
　ここを勝機と見た毘沙門は消灯を狙うが、オーカーンは脱出。そして、後藤のブレーンバスターを背後に着地して切り抜けるが、再び後藤はコーナーに後退。だが、オーカーンは切り抜け、後藤をコーナーに叩きつける。さらにオーカーンは、突進してきた後藤に一本背負い。
　次はYOSHI-HASHIとコブのマッチアップ。YOSHI-HASHIは膝への低空ドロップキックからネックブリーカードロップ。カバーをコブがカウント2で返すと、YOSHI-HASHIはKUMAGOROSHIを狙う。
　だが、コブは回避し、YOSHI-HASHIを肩に持ち上げる。YOSHI-HASHIは脱出するも、コブはそのままコーナーにサンドイッチ。するとオーカーンがYOSHI-HASHIに串刺しラリアット。
　そしてオーカーンはYOSHI-HASHIをコブに向けてハンマースルー。だが、その勢いでYOSHI-HASHIはコブの膝に低空ドロップキック。さらにYOSHI-HASHIはオーカーンにソバット。
　ここから毘沙門はコブにトレイン攻撃をお見舞い。そして激烈一閃を食らわせ、消灯の体勢に。コブがこらえると、毘沙門は合体のドラゴンスクリュー。そしてYOSHI-HASHIはコブを膝十字固めで捕獲。しかし、オーカーンがYOSHI-HASHIにアイアンクロー。
　そこからオーカーンはエリミネーターを狙うも、YOSHI-HASHIは切り抜け、後藤に投げ飛ばす。だが、オーカーンは後藤に地獄突きを食らわせ、YOSHI-HASHIに突進。
　するとYOSHI-HASHIはカニバサミでオーカーンの顔面をロープに打ち付ける。続いて毘沙門はコブに隠し狭間。そして後藤のヘッドバットから、YOSHI-HASHIがコブに横入り式エビ固め。しかし、これはカウント2。
　ならばと毘沙門はオーカーンを排除しようとするが、逆にオーカーンがYOSHI-HASHIに王統流二段蹴り。さらに後藤を大空スバル式羊殺しで捕獲。そしてコブと共に大空スバル式羊殺し・マリンを炸裂。
　続いてUNITED EMPIREはIMPERIAL DROPを狙うも、YOSHI-HASHIは回避し、コブにソバット。さらに逆水平チョップ。しかし、コブは強烈なエルボーを決め、倒れそうになったYOSHI-HASHIのリストをつかむと、一気にツアー・オブ・ジ・アイランドを決めて3カウントを奪取した。

　試合後、オーカーンはダウン状態のYOSHI-HASHIを挑発。そしてUNITED EMPIREの旗と共に如意棒を手にし、勝ち名乗りを受けた。
　オーカーンは如意棒で見事な棒捌きを見せると、ダウン状態のYOSHI-HASHIの上に落とす。そしてUNITED EMPIREはIWGPタッグのベルト奪取をアピールするジェスチャーを見せた。

　
オーカーン「（右の脇腹を押さえながら）あれが噂の棒か？ あんなもんのどこがいいんだよ。持ってるもんもしょっぺえな。どう考えたって、この帝国旗のほうがいいに決まっている。（帝国旗の先端を見せながら）こだわりがあるんだ。ちゃんと相手の心臓をくり抜けるように尖ってるんだぞ、金ピカによぉ！ 同盟者の名前も入っている。TJP、カール・フレッチャー。スポンサードさせた同盟者の名前もある。しょっぺえレスラーどもだな、オイ、あんなもん！」
　

　
オーカーン「だが、これでよ、闘神？ 闘いの神？ 毘沙門？ 2連続で負けてるな、そう言えば。ここ両国で。余がヒーローになるためのお膳立て、ありがとうよ。あの棒が擬人化して可愛い可愛いイラストの女の子になったら、きっと余に惚れてるだろうよ。まあ、チェーズ＆ファレも大したことねえし、毘沙門も大したことねえ。次は誰だ？ 誰が余たちに闘いを懇願してくるんだ？ 誰だ、誰だ？ 今年は2度もIWGPタッグベルトを獲ったんだ。このままタッグリーグの前にもう少しだけ、まああり得ねえと思うが、東スポ、週プロ、その他のタッグのベスト賞を獲るための生贄が必要なんだよ。じゃあ、誰か？ ああ、脇腹が痛えなぁ」
　

　
コブ「（アームバンドを見せながら）これはただのアームバンドじゃないんだ。これが俺が誰であるかを示す物であり、それこそが今のニュージャパンを語っている物なんだ。日本にいる間に日本語を1つ覚えたから、日本語で質問させてもらおう」
　

　
コブ「（日本語で）ドコ？ （英語に戻して）憶えておいてくれ、この質問。俺たちはここ日本で倒すべきタッグチームは全て倒してきた。ファレもそう、フィッシャーマン（毘沙門のこと）もそう。でも、IWGPタッグチャンピオン、（日本語で）ドコデスカ？ ここ3カ月で1回だけ防衛したみたいだけど、それもイギリスでだって？ どういうことだよ。もし日本のベルトを持っているんだったら、防衛戦は日本でしろ。AEWのお仕事で忙しいのかもしれないけど、毎週水曜日と金曜日だっけ？ PPVがあるんだよな？ でも、トニー（・カーン）おじさんに聞いて、休暇を貰って来いよ。そして日本で正々堂々と試合をし、そのベルトを俺たちに返すんだ。俺が言っていることを、お前たちは字幕も必要なく理解できるはずだ。FTR、（日本語で）ドコデスカ？」
　
　

　
YOSHI-HASHI「（※片ひざをついて座り込み）これから始まる『WORLD TAG LEAGUE』。俺たちは去年優勝してる。そして、今年も必ず優勝する。そして、俺たち毘沙門はさらにさらに強くなって、チューンナップして、俺たちはもっともっと進化する。必ず優勝する」
　

　
後藤「今日の結果、負けは認めるよ。負けは認める。でも俺らは、明日からも闘魂を胸に戦っていきますよ。あの偉大な猪木さんのようにね。負けてこんなこと言うのも変かもしれないけど、ストロングスタイルを見せられるのは、俺だと、俺だと、自分では思ってるから」