第7試合は『G1 CLIMAX 32』Dブロック公式戦、ジュース・ロビンソン(1勝3敗=勝ち点2)vsエル・ファンタズモ(1勝2敗=勝ち点2)。BULLET CLUBの同門対決だ。3敗でブロック1位が難しくなったジュースに対し、ファンタズモも2敗で崖っぷち。騙し合いから始まることが多いBULLET CLUB同門対決だが、この試合の展開も予測不能だ。
試合前、お互いにTOO SWEET。BULLET CLUB同士での健闘を誓い合う。ゴングが鳴るともう一度TOO SWEETをかわして分かれ、手を出しながら様子を見合う。するとジュースが口でブーと鳴らし、両者とも「オナラ! オナラ!」と叫び出す。そしてレフェリーのせいにして、ジュースが「ウンコチェック!」と喚き立てる。
レフェリーへの濡れ衣が晴れると、今度はゆっくりとしたリストの奪い合い。続いて力の入らないヘッドロックの奪い合いだ。そしてスローモーションのショルダータックルでジュースがファンタズモを倒す。ドロップダウンで倒れるのもスローモーションで、お互いにゆっくりとした足払いからのフォールの奪い合いを見せる。
これでジュースが油断したところをファンタズモが凄いスピードで背後から攻め込みスクールボーイ。ロープを足に引っ掛けて押さえ込む。ならばとジュースもタイツを掴んだスクールボーイでお返しだ。これで3カウントが入らないと、両者でレフェリーにクレームをつける。
怒ったレフェリーが両者の胸を突き飛ばすと、ジュースとファンタズモは同時にレフェリーの方向に突進。しかし、レフェリーが素早く避けたために両者は鉢合わせとなってダウンする羽目になってしまった。
これで両者、ようやく火がついたか、汚い言葉で罵り合い場外へ。ジュースがリング下からイスを取り出せば、ファンタズモはテーブルを取り出してセット。そこに怒鳴りながらジュースが近づいてきて、イスを立てて着席。テーブルの上に腕を出してアームレスリングでの勝負を要求する。
そして、ジュースvsファンタズモのアームレスリングがスタート。これは両手で反則したファンタズモの勝利だが、勝ち誇っているところにジュースがイスをぶつける。そして怒りのマウントパンチを連打だ。
ジュースはファンタズモをエプロンに叩きつけると、花道をヘッドロックに捕獲しながら逆走しヘッドバットを連打。そして花道の硬い床でドリル・ア・ホール・パイルドライバーだ。これでジュースは悠々とリングに戻る。
ダメージを負ったファンタズモは足取りもフラフラだ。しかし、カウント19で生還。ならばとジュースはパワーボムの体勢に。ファンタズモがパンチを放って防いでフランケンシュタイナーに切り返そうとするが、ジュースも許さない。そのまま急角度の逆エビ固めだ。ここはファンタズモもロープエスケープ。
ならばとジュースはパルプフリクションへ。しかし、これを外したファンタズモはロープ方向にジュースをプッシュ。ラリアットを叩き込んで場外に転落させる。そしてもの凄い勢いのトペ・スイシーダで追撃だ。
ファンタズモは先程のお返しとばかりにマウントパンチで殴りつけ、先程アームレスリングで使ったテーブルを再び場外でセット。そこにジュースの顔面を何度も叩きつけていく。テーブルに穴が空くぐらい叩きつけると、今度は額にパンチを連打。ジュースの額から流血だ。
そしてテーブルの上に乗せると、その傷口に噛みつき攻撃。続いてファンタズモはコーナーに上がってロープウォーク。一度リング着地すると改めてトップロープに飛び乗ってのトペ・コンヒーロだ。
さらにジュースをリングに戻すと、トップロープからのスワンダイブ式のサンダーキス’86。そしてトドメのCRⅡだ。しかし、ジュースがこれを回転エビ固めで切り返すと、ファンタズモはそのままもう一回転。スタイルズクラッシュに切り返すして叩きつける。
そしてVトリガーで一撃食らわせると、今度は片翼の天使を狙う。しかし、ジュースはこれを防いでパルプフリクションへ。ファンタズモもこれを回避してサドンデスを発射だ。ジュースはこれを避けて右ストレートを炸裂させるが、ファンタズモは倒れながらもサドンデスを食らわせる。
これをジュースがカウント2で返すと再びCRⅡへ。だがジュースもこれを阻止。ファンタズモの股間にヘッドバットだ。そして左ストレートで殴りつけてからパルプフリクションを炸裂させる。しかし、ファンタズモもこれをカウント2でキックアウトだ。
これに怒りのジュースはレフェリーにクレームをつける。そしてレフェリーがしていたマスクでレフェリーの目隠しをしている隙に場外に出るとイスを持ってリングに上がる。狙うはイスの上へのパイルドライバーだ。
しかし、これを踏ん張ったファンタズモは、先程のお返しとばかりに股間にヘッドバットを食らわせて防御。そして、イスを持つと、レフェリーが見ているにも関わらずそれをジュースに投げつけてしまった。
これを見たレフェリーがゴングを要請。ファンタズモの反則負けが告げられた。これでジュースは2勝3敗で勝ち点4に。ファンタズモは3敗目を喫し、厳しい状況に追い込まれてしまった。
リング上で頭を抱えて呆然とするファンタズモに対し、ジュースはヤングライオンに両肩を借りて、内股で退場。しかし、その途中でそのヤングライオンを花道から突き落とすと、両ヒザを着いて勝利の雄叫びを上げたのだった。