公式戦初戦となるYOSHI-HASHIと、すでに7.17札幌でジュース・ロビンソン都の公式戦で１敗を喫している鷹木信悟の激突。シングル初対決。同学年、互いにアニマル浜口トレーニングジム出身という共通点もある。
　正面からがっちり組み合いロープに押し込んだ鷹木。ブレイクの際に逆水平を放っていったが、それをかわしたYOSHI-HASHIはエルボーを叩き込み、サイドヘッドロックへ。そしてタックルの打ち合いからエルボーの打ち合いへ。突進をかわしてリング下に落とした鷹木に対し、ロープに走って低空ドロップキックを見舞っていったYOSHI-HASHIは、場外に追いかけて逆水平を叩き込んでいく。先にリングに生還して、ロープ越しのブレーンバスターを狙ったYOSHI-HASHIだが、鷹木はショルダーアームブリーカーを決め、突進してきたYOSHI-HASHIをトップロープ越しにリング下に転落させる。正面からYOSHI-HASHIを抱えるとエプロンの角に腰をぶち当てていき、エプロンに右腕を叩きつけ、フェンスに飛ばして腰へのダメージをさらに深めていく。
　エプロンにYOSHI-HASHIの額を叩きつけてからリングに押し上げた鷹木は、セントーンを見舞い、ロープ際で腰を踏みつけていく。さらにブレーンバスター。そしてアームロックで動きを止めにかかる。YOSHI-HASHIは何とかロープに逃れた。
　腕をねじり上げてからコブラツイストに移行した鷹木。それを腰投げで返していったYOSHI-HASHIだが、あとが続かない。鷹木がロープに走ったところで低空ドロップキックでヒザを打ち抜いたYOSHI-HASHIは、逆水平、バックキック、ヘッドハンターで逆襲に転じる。串刺しラリアット、ネックブリーカードロップを決めたYOSHI-HASHIだが、鷹木はカウンターのエルボーバットからパンチ、レフトハンドラリアットを叩き込んだ。さらにブレーンバスターにいくと見せかけてコークスクリュー式のネックブリーカーを決めた鷹木は「きたきたきた！」と絶叫。
　鷹木のMADE IN JAPAN狙いはバックエルボーを叩き込んで回避したYOSHI-HASHI。鷹木のダブルチョップに対し、YOSHI-HASHIもダブル逆水平を返す。YOSHI-HASHIがロープに走ったところを追いかけてラリアットを決めた鷹木は、すぐざまバックドロップで叩きつける。そしてラリアットの相打ちから互いに１発ずつラリアットを決める。YOSHI-HASHIの投げ捨てフルネルソンスープレックスに対し、鷹木もスライディング・ラリアットを叩き込む。ここで「10分経過」のアナウンス。
　雪崩式ブレーンバスターを狙ってYOSHI-HASHIをコーナーにセットした鷹木に対し、YOSHI-HASHIもエルボーを返していったが、鷹木は強引に雪崩式ブレーンバスターで豪快にマットに叩きつけた。そして串刺しラリアットを狙う。YOSHI-HASHIは足を出してカットするが、鷹木はその足を振り払ってラリアットを決めた。フルネルソンにとらえられた鷹木だが、それを切り返してMADE IN JAPANを決めたがカウント３は入らない。
　ラスト・オブ・ザ・ドラゴン狙いをスタンドのスリーパーに切り返したYOSHI-HASHIはバッククラッカーへ。左右のエルボーの連打。YOSHI-HASHIのトラースキックをキャッチしてパンチを叩き込み、パンピング・ボンバー。これはカウント２で返されたが、続いてラスト・オブ・ザ・ドラゴンを狙ったが、YOSHI-HASHIはDDTで切り返す。ここで背後からスライディング式でヒザを叩き込んだYOSHI-HASHI。そしてカルマを狙うも不発に終わる。逆水平、エルボーの打ち合いから互いにノーガードでヘッドバットを叩き込み、至近距離からラリアットを放っていった鷹木。それをかわしてカルマを決めたYOSHI-HASHIだが、すぐにカバーにはいけず。間が空いたためカウント２で返された。
　左右のエルボーを連発で打ち込んでいったYOSHI-HASHIは逆水平、ラリアット、トラースキック。さらにカナディアンデストロイヤー。そして熊殺しを決めたがカウント２。ここで自ら走り込んでのラリアット。とどめでカルマを狙ったが、それをコブラツイストに切り返した鷹木がグラウンドに持ち込んだところでカウント３が数えられた。
　これで鷹木は１勝１敗の五分に星を戻し、YOSHI-HASHIは黒星発進となった。

　
鷹木「（氷嚢で首を冷やしながら現われて、床に倒れ込み）ああ……やっと1勝したっていうのにこのザマだよ。ハハハハ、YOSHI-HASHIーッ！ あいつ強えな。へへへ、別にナメてたわけじゃねえけど。ああ、チクショウ！ 札幌で俺は1敗を喫した。あの1敗は重たかった」
　

　
鷹木「だが、今日の勝利も、1勝も、もの凄く重たかった。要はこの『G1』っていうのはな、それだけ重みのあるリーグ戦なんだよ。中途半端な奴は誰一人いねえ。それにYOSHI-HASHIはな、別に因縁じゃねえけど、同い年だ。同じ昭和57生まれ、今年40だよ。間違いなくあいつも成長してるな。進化してるよ。頼もしい同い年だ。だが、ホント悔しいんだけどよ、なんか試合には勝ったが勝負には負けたって感じだな」
　

　
鷹木「だがな、鷹木信悟、こんなところで立ち止まってるわけにはいかねえんだよ。分かってんだろ？ 1勝の重さなんか分かってんだよ。一戦一戦、一戦一戦、全力で行くからな。全身全霊の鷹木信悟を見せる！ IWGP世界ヘビー級王者のジェイ・ホワイトも言ってんだろ？ 『オイ、シンゴ、その怒りがあるんだったら、ブロック勝ち抜いて決勝まで出てこい』って。ナメやがって、あの野郎！ オイ、そう遠くない将来、ジェイ！ 必ずお前の前にたどり着いてやるからな。その前にまずこのブロック、残り1敗もせず勝ち残ってやる。今日からスタートだ！」
　
　

　
YOSHI-HASHI「クソッ！ あと一息。俺が常に物ごとが変わるのは一瞬だって言ってっけど、今日それを鷹木に逆にやられた感じで凄え悔しい」
　

　
YOSHI-HASHI「まあ、俺はあいつとは接点ないけど、おんなじアニマル浜口ジム出身だから。あいつはアニマル浜口ジムを出て、違う団体に行って、新日本に来た。今日あいつと初めてシングルをして、おんなじアニマル浜口ジムの出身なんだなって、魂で感じた。ただ、俺はこれで引き下がるわけにはいかねえんだ。あと一息、次こそは物ごとを一瞬で変えてやる」
　

　
YOSHI-HASHI「そして次、ジュース・ロビンソン！ お前が新日本に来てない間、どれだけ物ごとが変わっていたか教えてやるよ」