「G1 CLIMAX 32」Cブロック公式戦。

ゴングと同時に場内から大きな拍手が沸き起こるなか、両者はじっくりと時間をかけロックアップ。
ロープ際、両者は体勢を入れ替え後藤がクリーンブレイクで距離を取ると、続けてリストの取り合い、グランドの攻防からロープ際、内藤は右腕を絞っていくが、後藤も強烈なショルダー・タックルでお返し。

ならばと、内藤はアームホイップを狙っていくが、逆に後藤はこれを返していくと、内藤は一度場外へエスケープ。
「来いよ！」とアピールする後藤に対し、内藤はリング、場外の行き来で挑発していく。
これにはたまらず後藤も場外へ追走すると、待ち受けていた内藤は鉄柵攻撃から、後藤のラリアットをかわし鉄柱に誤爆させる。
さらに内藤は鉄柵を使って後藤の右腕を絞っていくと、鉄柱にも右腕ブチ当てていく。

後藤は場外カウント19でなんとかリングも戻るも、待ち受けていた内藤はすぐさまキーロックで右腕を締め上げ、「後藤、来いよ！」と靴底で頭部を蹴り挑発。
苦しい状況の後藤は追走式のラリアットで反撃に出ると、エルボーの連打から村正、ブルドッキングヘッドロックと連続攻撃を見舞うも、内藤もすぐさまバックエルボーから低空ドロップキックを返し、腕を極めながらのネックロックで絞っていく。

さらに内藤はコーナーミサイルでペースを掴んでいくと、雪崩式フランケンシュタイナーも敢行でニヤリと笑みを浮かべ、コリエンド式デスティーノへ。
後藤はこれをエルボーで迎撃し、スパインバスターを食らいながらも、昇龍結界で内藤を捕獲。
続けて、昇龍結界の体勢から首もガッチリと締め上げると、予想外の攻撃に内藤も悶絶の表情になるが、なんとかロープへエスケープ。

後藤の秘技でイーブンの状況となった両者はリング中央でエルボー合戦を展開するなか、内藤は後藤の右腕への攻撃から強烈なバックエルボーの連打をお見舞い。
しかし、引かない後藤はローリングラリアットで応戦すると、地獄車から牛殺しと投げ技で押し込んでいくと、GTRの体勢へ。
だが、内藤もカウンターの浴びせ蹴りからジャンピングエルボーアタックを的中させると、コリエンド式デスティーノを成功させるがカウント2。
ここを勝機と見た内藤は拳を上げデスティーノを狙ってくが、後藤にかわされるとすぐさまバレンティアの体勢へ。
しかし、後藤はこれも逃れると内藤をコーナーに固定し、セルフ式消灯を炸裂させる。

両者の攻防に場外から大きな拍手が沸き起こるなか、先に起き上がった後藤は気合を入れてローキックを放つと、GTWも決めるがカウント2。
ならばと、とどめのGTRを狙っていくが、内藤はこれをバレンティアで切り返すと、デスティーノの体勢へ。
だが、後藤は逆に内藤を担ぎ上げそのまま昇天・改を決めると、最後はGTRで内藤から3カウントを奪取し、公式戦初勝利をあげた。

　
後藤「（コメントスペースに現れると片ヒザを突いて）『G1 CLIMAX』、分かってるぜ。これが『G1』だ。夏の『G1』が帰ってきた」
　

　
後藤「この3年、新日本プロレス、プロレス界、いや日本全体が苦しい思いをしてきたよ。だがそろそろ失った物を取り返そうぜ、オイ！ 俺がその先陣を務める。何があろうと、（立ち上がりながら）俺は立ち上がるんだ！」
　

　
後藤「最後に家で（新日本プロレス）ワールドを見ている息子に一言言わせてくれ。（TVカメラを見ながら）お父さん、勝ったぞ！」
　
　

　
内藤「去年の『G1 CLIMAX』ゼビオアリーナ仙台大会、メインイベントに出るはずだったんだけどね。初戦で怪我をし、そしてこの仙台大会も欠場。その時のリベンジをし、そして後藤戦というと2011年かな？ 同じ仙台の仙台サンプラザホールでやった試合が凄く印象に残ってて、その時のリベンジも含め、今日は完全に俺のためのメインイベント、後藤戦だなって思ってたんだけど、上手くいかないな」
　

　
内藤「普段、負けた時のことを俺は常に考えながら試合に挑んでるけど、でも今日の後藤戦に関しては負けることを一切考えなかった。むしろ負ける姿なんて想像出来なかったんでね。今日の後藤の勝利は俺が油断してたからではなく、単純に後藤が強かったんじゃない？」
　

　
内藤「さあ、この『G1 CLIMAX』、リーグ戦は6試合しかないんでね。1敗がかなり大きな負けになってしまうけど、まあでも俺は諦めてないんでね。この『G1 CLIMAX』に優勝し、そして2023年1月4日東京ドーム大会のメインイベント。ここからの巻き返しを皆様、楽しみにお待ちください。俺の夏はまだ終わらないぜ、カブロン！」