無敗を誇る初代STRONG王者のローラーが、ロッサーを相手に10度目の防衛戦を敢行。ロッサーはエピソード71(2021年12月配信)のタイトル戦でローラーに敗北しており、今回が2度目の挑戦。“この試合に負ければ『NJPW STRONG』から永久追放”という厳しい条件を課せられている。
まずは立会人のタイガー服部がローラーからチャンピオンベルトを受け取り、試合開始のゴング。いきなり両者がエルボーを打ち合い、場内がヒートアップする。
そんな中、ローラーがフロントネックロックを繰り出すが、ロッサーが振り解き、ダブルチョップを連発でお見舞い。続いてロープへ走るが、ローラーがカウンターニールキックで場外へ落とし、青コーナー最上段からプランチャを食らわせる。
さらにローラーはロッサーを鉄柵へ叩きつけ、エプロンへのぼる。しかし、ロッサーが追いかけ、バックドロップの形でエプロンへ激突させる。
リングへ戻り、ロッサーがカウンターラリアット、ショートレンジラリアットで追い討ち。そして、ローラーを場外へ落とし、助走をたっぷりつけたランニングラリアットでなぎ倒す。
さらにロッサーは、マウントパンチ連打からローラーを鉄柱へ叩きつける。そして、鉄柱を利用した腕折り攻撃で大ダメージを負わせる。
その後、エプロン上の攻防となり、ローラーが延髄斬りをお見舞い。そして、場外へ降りると、エプロンに立つロッサーに下からパワーボムを仕掛ける。だが、ロッサーが踏ん張り、ヒッププレスで押し潰す。
これでローラーがダウンすると、ロッサーはエプロンで助走をつけてダイビングヒップドロップを敢行。そしてリングへ戻ると、左右のエルボー連打、逆水平チョップ、ショートレンジラリアット、串刺しヒップアタック連打と一気に攻め込む。
しかし、ローラーがハンマースルーを切り返し、一本背負いで逆転。そして、ロッサーを場外へ落とすと、背中へ乗ってスリーパーホールドを極める。
苦しくなったロッサーは必死に暴れて逃れようとするが、ローラーは決して腕を離さず、そのまま花道を逆走。そして、そのままバックステージへ突入してしまう。
再び姿を現したローラーは、レフェリーに場外カウントを強要。そして、自分の勝ちを確信し、両手を広げてファンにアピールする。
ようやく場内へ戻ったロッサーは、額から大流血しており、まともに歩くこともままならない。そして、JRクレイトス&ロイス・アイザックス&ジョレル・ネルソンが立ちはだかるが、アレックス・コグリンたちが排除。ロッサーはカウントアウト寸前でリングへ滑り込む。
ロッサーのダメージは深刻で、レフェリーが一旦試合を止めてドクターのチェックが入る。だが、ローラーがかまわずに襲いかかり、串刺しジャンピングニーアタック、背中へのローキックで追撃。そして、ロッサーの血を自分の体へ塗り、もう1度ローキックを食らわせる。
次にローラーはランニングローキックを放つが、ロッサーが脚をキャッチし、ドラゴンスクリューで逆転。そして、マウントパンチ連打、変型腕固めに繋ぐが、足4の字固めとランニングローキックはローラーがディフェンスする。
さらにローラーは、強烈なエルボーでロッサーの動きを止め、ローキック連打からランニングラリアットをお見舞い。それでもロッサーがラリアットの相打ちへ持ち込むと、サイドネックロックからニーリフトを連発し、コーナーを利用してフロントネックロックを極める。
するとロッサーは、ファイヤーマンズキャリーに切り返してローラーを担ぎ、デスバレーボムで叩きつける。だが、ローラーはエクスプロイダー2連発で巻き返し、延髄斬りで追撃。そして、リストクラッチ式エクスプロイダーからフォールへいくが、カウントは2。
続いてローラーは赤コーナー最上段からダイブするが、ロッサーが下からのカウンターラリアットで撃墜。そして、ファイヤーマンズキャリーダブルニーガットバスターからランニングベースメントブーツストライクを繰り出すが、ローラーが脚をキャッチ。そして、関節技を仕掛けるも、ロッサーが脱出し、サードロープのリバウンドを利用したランニングフロントキックで撃ち抜く。
ここからエプロン上の攻防となり、ロッサーがバックドロップの要領でロッサーを叩きつける。それでもローラーはすぐにスリーパーホールドで反撃に出るが、ロッサーが体勢を入れ替え、場外マットのないフロア上でツームストンパイルドライバーを敢行。
リングへ戻ったロッサーは、左手でローラーの右手を掴み、右のショートレンジラリアットで吹き飛ばす。そして、エメラルドフロウジョンからフォールにいくが、ローラーがギリギリで肩を上げる。
するとロッサーはローリングエルボーを繰り出すが、ローラーが同時にエルボーを放って相打ちになる。そして、フロントネックロックから変型パイルドライバーで突き刺す。
続いてローラーは背後からロッサーの腕をクロスさせ、ニーアタックを狙う。これをロッサーが抵抗すると、ローラーは両腕を極めたままバックドロップを敢行。
さらにローラーは、再び背後からロッサーの腕をクロスし、後頭部へニーアタックをお見舞い。そして、フィニッシュをアピールしてロッサーの額にキスすると、スリーパーホールドを極める。
大ピンチとなったロッサーは、首を取られたまま後ろ向きに進み、コーナーでローラーを串刺しにする。そして、自ら前転していくが、ローラーはスリーパーを極めたまままとわりつく。
するとロッサーは、ローラーを背負ったままコーナーへのぼり、後ろへ倒れ込んで押し潰す。これでようやくロッサーは解放されるが、即座にローラーが背後から襲いかかり、またもやスリーパーを極める。
ところが、ロッサーが後転して切り返し、反対にスリーパーホールドで捕獲。これでロッサーが必死にもがくと、チキンウィングフェースロックへ移行してさらに絞り上げる。
するとローラーはロープへ手を伸ばすが、ロッサーがリング中央へ引き戻す。そして、そのままトーホールドを極めてローラーの動きを止めると、後頭部へハンマーブローを連発。チキンウィングフェースロックで絞り上げると、ついにローラーがギブアップ。ロッサーが悲願達成し、第2代STRONG無差別級王者となった。
試合後、新王者になったロッサーに対し、タイガー服部氏がSTRONG無差別級ベルトを贈呈。ロッサーはそのベルトを抱きしめると、両手を広げてひろこびを爆発させる。
その後、ロッサーは4方のコーナーへのぼってポーズを決め、観客の祝福を受ける。そして、リングサイドで観戦していた家族のもとへ駆け寄り、よろこびを分かち合った。
最後にロッサーはエプロン上からマイクアピールを行ない、ファンと家族に感謝の気持ちを伝えた。
■ロッサーのマイクアピール
「今日は最高の大会だった(※大歓声)。長い時間話すつもりはないが、これだけは言っておきたい。観客が50人でも、10000人でも、俺はプロレスを楽しんでいる(※大歓声)。知らない人もいるかもしれないが、俺は昔ネクサスのメンバーだった(※歓声)。覚えているか!? プライムタイム・プレイヤーズとして活動したこともあった(※大歓声)。ボブ・バックランドと行動を共にしたこともあった(※歓声)。だが、いまの俺にとって『NJPW STRONG』以上の場所は存在しない(※大歓声)。そして最後に、今日は1番の理解者である母が来てくれている(※大歓声)。俺が1番きらいな父も来ている。いつも『なんでAEWに上がらないんだ!?』って言ってくる。AEWからは2度断られた。WWEには40回以上断られた。でも、今日わかった。目標を達成するためには自制と一貫性が必要だ。ありがとう、フィラデルフィア(※大歓声)。もうすぐ87歳になる祖父も来てくれているんだった(※大歓声)。祖父が会場に来てくれたおかげでベルトを獲ることができた。サンキュー、グランパ! サンキュー、グランパ! サンキュー、グランパ!(※観客と一緒にコール) ありがとう、フィラデルフィア(※大歓声)」
【試合後コメント】
ロッサー「(※STRONG無差別級ベルトを見つめ)これこそ俺が夢見ていた物だ。このために俺は闘ってきたんだ。そして、これこそが来る日も来る日も思い続けてきた物だ。みんなには伝えておきたいことがみっつある。(※左手でベルトを掲げ右手で指折り数え)ひとつ。いつでも自分を支えてくれる人を大切にしよう。ふたつ。(※ベルトを指さし)ゆっくり進むことは、自分がなりたい者になる最速の方法だ。みっつ。ある山の頂上は、常に別の山の麓だ。だから、俺はこれからも上を目指して成長を続ける。これからも俺を見届けてくれ。(※ベルトを指さし)これで“Mr. No Days Off”フレッド・ロッサーは終わらないぞ。まだまだ始まったはかりだ。STRONG無差別級王座への次の挑戦者は誰だ!? (※前腕を胸の前に出すポーズを取りながら)“BLOCK THE HATE,SALUTE THE GREAT”この俺が“日に焼けたスーパーマン”フレッド・ロッサーだ」
※ローラーはノーコメント
COLLISION IN PHILADELPHIA
- 日時
- 2022年6月26日(日) 開場 9:00 (JST)開始
- 会場
- アメリカ・ペンシルバニア州フィラデルフィア・2300 アリーナ
-
第3試合 30分1本勝負
STRONG無差別級選手権試合<初代チャンピオン>
<チャレンジャー>
※ロッサーが第2代王者となる。