第5試合はジェフ・コブ&グレート-O-カーン組が、IWGPタッグ王者のバッドラック・ファレ&チェーズ・オーエンズ組とのベルト奪還戦に臨んだ。両チームは5.1福岡PayPayドームにてIWGPタッグのベルトを懸け、後藤洋央紀&YOSHI-HASHI組を加えた3WAYマッチで激突。ファレ&オーエンズが新合体技のロケットランチャーエルボードロップで後藤を撃め、IWGPタッグ初戴冠を成し遂げた。自分たちが直接勝敗に関わらないところで王座陥落となったコブ&オーカーン組としては、ベルトを取り戻したいところだが、勝利の女神が微笑むのは果たして……？

　オーカーンはUNITED EMPIREの大きな旗を手に、コブと共に花道を進む。ファレ&オーエンズはIWGPタッグのベルトを携え入場。

　先発はオーカーンとオーエンズ。オーカーンは足を取ってなぎ倒し、バックを取る。すかさずオーエンズはロープに逃れる。
　するとオーカーンはタックルで押し倒して肩固め。これはファレがカットに入る。
　だが、オーカーンはファレを一本背負いからの肩固めで捕獲。しかし、オーエンズが後頭部にニーを浴びせてカット。
　続いてオーエンズはオーカーンの髪をつかみ、ファレとスイッチ。そしてBULLET CLUBは二人がかりでオーカーンを踏み潰す拷問攻撃。
　ファレはオーカーンをハンマーパンチでねじ伏せると、その背中に乗ってサーフィンポーズを決めてコブを挑発する。
　次はオーエンズがオーカーンにフライングメイヤーから、両足で首を捕らえてダメージを与える。劣勢のオーカーンだったが、スキをついて一気にエリミネーターの体勢に。これを切り抜けたオーエンズは、ロープを利用して反則の押さえ込み。しかし、これはコブがカット。
　スイッチしたファレはオーカーンに強烈なストンピング。さらに重いボディブロー、エルボーを連発し、串刺し攻撃へ。オーカーンはかわして自軍コーナーに戻ろうとするも、ファレは逃さず。そして相手のお株を奪うように、シューズを舐めさせようとするが、怒ったオーカーンはモンゴリアンチョップを連発。
　オーカーンはカットに入ったオーエンズにもモンゴリアンチョップ。そして、ファレの足をすくってダウンさせ、背中にボディプレス。
　ようやくスイッチしたコブは、オーエンズに打撃を浴びせ、さらにカウンターのフロントスープレックス。するとファレが襲いかかり、串刺し攻撃を繰り出すが、コブはかわすと一気にファレの巨体をボディスラムで投げつける。
　さらにコブはファレをブレーンバスターで持ち上げようとするが、こらえたファレはショルダータックルでなぎ倒す。スイッチしたオーエンズはコブに串刺しエルボーから、相手のリストをつかみ、引き込んでのショートレンジラリアット。
　だが、コブも技の読み合いからアスレチックプレックスで反撃。しかし、カバーはファレがカット。
　ここからファレ&オーエンズはコブに連携攻撃。最後はファレがラリアットでコブをねじ伏せる。そしてオーエンズは場外のオーカーンにスライディングキックをお見舞い。
　そしてファレ&オーエンズはコブに対し、グラネードランチャーを狙う。しかし、コブは切り抜けてエルボーで孤軍奮闘。だが、ファレが打撃で止め、オーエンズがジュエルヘイストを食らわせてカバー。これはオーカーンがカットに入る。
　オーカーンはモンゴリアンチョップをファレ&オーエンズに乱打。そして地獄突きからロープに走るが、ファレが豪快なカウンターのラリアット。そして場外に分断する。
　リング上、オーエンズはコブにCトリガー。コブは切り抜け、強烈なエルボー。そして串刺しラリアットを狙うが、オーエンズはキックで迎え撃ち、セカンドロープに登る。だが、コブは足を持ってリングに転落させ、ツアー・オブ・ジ・アイランドの体勢に。
　しかし、オーエンズは脱出し、Cトリガーを連発。オーエンズは雄叫びを上げ、パッケージドライバーを狙う。だが、コブはショルダースルーで回避。そしてオーエンズに突進。
　これをオーエンズがかわすと、すかさずファレがコブに串刺しボディプレス。そしてファレがコブを肩に担ぎ上げ、オーエンズがコーナー上からハンマーパンチを落とし、さらに追撃のCトリガー。しかし、カバーはコブが必死にカウント2ではね返す。
　ならばとファレはグラネードを狙うも、オーカーンが王統流二段蹴りでカット。ファレはロープに吹っ飛び、コーナー上のオーエンズは急所をターンバックルに打ち付けてしまう。
　さらにオーカーンはラリアットでファレを場外に排除。そしてオーカーンはオーエンズに雪崩式のフロントスープレックスを炸裂。すかさずコブがとどめのツアー・オブ・ジ・アイランドをオーエンズに決め、3カウントを奪取。UNITED EMPIREがベルト奪還に成功した。

　
O-カーン「（※用意されていたイスにどっかと腰かけ）勝利の美酒といきてぇところだがよぉ、こっちは腹立ってんだよ。前回、このベルトを支配した時、『女子供を助けたからベルトが獲れた。よかった。おめでとう』だ、コノヤロー！ あ、“お無礼をお許しください”」じゃすまねぇ無礼だぞ、コノヤロー！」
　

　
O-カーン「まだ、余がリングで、こんな（※用意されていたテーブルを蹴飛ばして）しょっぺぇバックステージコメントで言ってることがまだわかんねぇか、オイ？ プロレスラーはな、リングが一番なんだよ。あぁ？ そんなに、リングの外で起きたことが大事か？ コノヤロー。あぁ？ SNSも、テレビ出るとか、そんなのは権力を、プロレスラーという権力、魅力、力を知らしめただけだ。そして、このリングに、愚民、帝国民、集めるためにやってんだろ、オイ！ それを、殺虫剤かけられたゴキブリみてぇによ！ 必死こいてるとはいえ、あの卑怯なことしかできない負け犬2人に対しても、『日本に長くいたから（ベルトを）獲れてうれしい』とか、そんなバカにした言葉、ほざいてんじゃねぇぞ」
　

　
O-カーン「いいか、これ（ベルト）は実力で獲るもんだ！ 人気投票で獲るわけじゃねぇ。人気投票といえば、テレ朝で『プロレス総選挙』やってたな。実力で！ 6月12日！ 実力で、IWGP第95代タッグチャンピオンになった余を祝え！ そして、余に投票しろ。そんなに、ツラや、華や、そういったものが好きならよ。（※静かな口調になって）ぜひ投票しろや。余の実力はほんもんだ。（※ベルトを掲げて）この、実力を、アメリカの、なんつったかな？ あの怠け者が創った団体、そこを支配してやるよ」
　

　
コブ「O-カーンがコメントしてる間に1人でビールを飲んじまった。ブドーカンでも言ったが、BULLET CLUBは時代遅れだ。今日、オーサカジョー・ホールでその言葉の意味をしっかりとわからせてやった！ BULLET CLUB、オマエらが口を開けば、語るのは過去の栄光ばかり。だが今夜、勝ったのは俺たちだ！ それからロッキー・ロメロ、アメリカにいたんじゃなかったのか？ 俺とO-カーンに（AEWでのROHタイトルマッチを）邪魔されたことを根に持ってるようだな。それから今週、ウィル・オスプレイ、オージー・オープンとヘナーレが(forbidden)ドアを押し破ったぞ！ FTR、偉そうにベラベラ言ってるようだな。『もっとベルトが欲しい』とかほざいてるが、俺たちのベルトに挑戦したければ、まずはAEWのタッグベルトを獲ってみやがれっていうんだ！ ベルトが欲しいんだろ？ だけど俺たちだってそうだ！ ロッキー・ロメロとトレント・バレッタ、オマエらも俺たちのベルトを狙ってるのか？ リベンジしようってか？ BULLET CLUBにも言ったが、欲しいのなら取りにきやがれ！ 俺とグレート-O-カーンはいつだってオマエらの相手になって、自信を持ってベルトを防衛するぞ。FTRでもROPPONGI VICEでも……あ、(ROPPONGI) 3Kか？ チーム名はどうでもいいが……CHAOSの野郎だ」
　

　
コブ「まぁそれはそうと、UNITED EMPIREが再びIWGPタッグチャンピオンに返り咲いた。今日はこれからさらなる宝が入ってくる。そして今月末にもまたベルトが増える。それに俺たちがその気になれば、ROHのタッグベルトだって獲ってやる。AEWのタッグベルトもいいな。俺たちが望めば、ベルトはなんでも手に入る。（※用意されていた缶ビールを手に取り）ま、これから祝杯だ。ガンバッテ」
　
　
※ファレ&オーエンズはノーコメント
　
　


　
ロッキー「UNITED EMPIRE、オマエらはAEWのマットでROPPONGI VICEの問題に首をつっ込んできた！ だから、同じことをしに来てやったんだ。グレート-O-カーンとジェフ・コブ、あの2人のモンスターに立ち向かうのなんて怖くもなんともない！ IWGPタッグ王座獲得、おめでとうさん。だがな、ROPPONGI VICEとUNITED EMPIREとFTRとの抗争は、まだ終わっちゃいない！」