前日まで2勝3敗のイーグルスと4勝1敗でデスペラードとトップを並走するファンタズモ。過去の対戦成績は、ファンタズモの2勝1敗。
序盤から激しいエルボーの打ち合い。互いに相手を挑発する動きから丸め込みの応酬。速い動きから投げを放ち、ティヘラからニールキックで先制したロビー。リング下にエスケープしたファンタズモに、トップロープとセカンドロープの間をすり抜けてのトペ・コン・ヒーロを放っていった。
場外でチョップを打ち込んでいくロビーに対し、ファンタズモもエルボーを返し、ロビーが狙った場外スライスブレッドを肩口に担ぎ上げると、そのまま鉄柱めがけて放り投げ、ロビーの頭部をぶち当てていった。さらに場外マットの上に置いたパイプイスの上にDDTを決める。
リングに戻ると、ゆっくりしたリズムで逆水平を打ち込んでいくファンタズモ。背中をかきむしり、ロビーをコーナーに逆さ吊りにすると、顔面にスライディングキックを突き刺した。2発目は対角線を走って顔面への低空ドロップキック。さらに滞空時間の長いブレーンバスター。
ロープワークからのセカンドロープに飛び乗って振り返りざまのボディーアタックを決めたファンタズモは、その勢いから立ち上がって反対側のセカンドロープに飛び乗ってのアサイムーンサルトを放っていったがかわされてしまう。しかし、リング下に滑り下りたロビーに向かってトペを放ち、すぐにリングに戻ると続けざまにトップロープ越しのトペ・コン・ヒーロ。それで終わらず、コーナーからトップロープを歩いてからのラ・ケブラーダを放っていった。しかし、かわされて自爆。それを見たロビーは、走り込んでのダブルニーアタックを放っていったが、後楽園ホールの客席を仕切っている鉄柵に自身のヒザも激突してしまった。
先にリングに戻ったのはロビー。ダメージが大きいファンタズモはリングに飛び込む形でカウント20ギリギリで生還。すかさずロビーが脚攻めへ。ヒザへの攻撃を集中させていく。動きの止まったファンタズモ。コーナーを背にするファンタズモに走り込んでのジャンピング・ダブルニーアタックを放っていったロビー。それをキャッチしたファンタズモはロビーをエプロンに運ぶが、エプロンからトップロープ越しのエンズイギリを決めたロビーはスワンダイブ式ドロップキックでヒザを撃ち抜き、ロン・ミラースぺシャルを決めた。しかしポジションがロープ際だったため、締め上げる前にサードロープに逃げられてしまった。
ロビーのターボバックパックを回避したファンタズモ。逆にロビーを肩に担ぎ上げようとしたが、ロビーは滑り下りて蹴りを叩き込んでいく。しかしファンタズモもエンズイギリを返す。ダブルノックダウンののち上半身を起こすと、互いにヒザを着いた状態で張り手を叩き込み、エルボーの打ち合いへ。スタンドでエルボーの打ち合い、張り合い、そしてつかみ合ってのパンチの打ち合い。ロビーがロープに走ったところでカウンターのラリアットを叩き込んだファンタズモ。さらにラリアットの相打ちから至近距離からのラリアットを打ち抜いた。
そしてCRⅡを狙ったがロビーは丸め込みの連続でカウント3を狙っていったものの、いずれもカウント2。ファンタズモも丸め込んでいったが、タイツをつかんでいたためカウントされず。スピニング・ネックブリーカーをかわされたファンタズモは、突如としてターボバックパッカー決めた。カウント2で返されるとコーナー最上段へ。450°スプラッシュ(ワープ4.5)を放ったがそれをかわしたロビーは仰向けでファンタズモを肩に担ぎ上げると、そのままリバースデスバレーボム的に叩きつけるドライバー。そしてコーナー最上段からサンダーキスを放ったもののカウント2。
互いに相手の必殺技を繰り出していく展開の中、ファンタズモがスーパーキックを叩き込む。ここで「20分経過」のアナウンス。続いてCRⅡを狙ったものの踏ん張りが利かず崩れ落ちてしまう。顔面を蹴り上げてから仕掛けてきたCRⅡをウラカンラナで切り返したロビー。カウンターの右ハイ、スーパーキック、ジャンピング・ハイキックとキック3段攻撃を決めたロビーは、タイガードライバーからロン・ミラースペシャル。ロープに逃げられると、コーナートップへ。しかしコーナー上のロビーにエンズイギリを決めたファンタズモはセカンドロープに足をかけたままロビーを肩に担ぎ上げ、雪崩式でスピニング・ネックブリーカーを決めた。さらにCRⅡ。しかしカバーにいくまで時間がかかったため、ロビーはカウント2で返す。
ならばとVトリガーから片翼の天使を狙ったファンタズモ。これを背後に滑り下りたロビーは、リバースフランケンシュタイナーでファンタズモを真っ逆さまにマットに突き刺した。そしてワープ4.5をファンタズモの脚に投下してロン・ミラースぺシャル。これにはさすがのファンタズモもたまらずタップアウトした。
BEST OF THE SUPER Jr.29
- 日時
- 2022年5月26日(木) 17:30開場 18:30開始
- 会場
- 東京・後楽園ホール
- 放送
- 観衆
- 1,015人
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第10試合 30分1本勝負
『BEST OF THE SUPER Jr. 29』Bブロック公式戦レフェリー|レッドシューズ海野
MATCH REPORT
COMMENT
イーグルス「俺が思い描いた通りの展開になると言っただろ。リーグ戦序盤、俺はもう寝ないと言った。だって、ブドーカンで『BEST OF THE SUPER Jr.』のトロフィーを持っている夢を見たくなかったから。現実になるまではその夢を見たくなかったんだ。だから俺は、寝不足のせいで(※ビデオカメラに目のあたりを示し)目の下にクマができるくらいに全然寝ていないんだ。たぶん俺は多少、白昼夢を見ているのかもしれないけど、俺の目はしっかり開いてるし、ちゃんと起きてる」
イーグルス「ファンタズモとのカードが発表されて以来、ずっと思い描いてきたことがある……。去年の『SUPER Jr.』でヤツを倒しただけじゃダメだった。ファンタズモ、お前はリングから這いずるように出ていったな。そりゃそうだ、俺がお前の足を破壊してやったからな! 骨が折れてるかもしれないな。今日のお前はこのスナイパーに降伏することしかできなかった」
イーグルス「きっと今晩、俺は幸せな気分で眠れると思う。夢を見る代わりに、(※左手首を何度も叩きながら)ファンタズモがタップアウトする姿を頭の中で再生し続けてやるよ!」
イーグルス「(※左手首のテーピングを示し)腕のテーピングに『NOZOMU』と書いたのは、言葉の通り、望みを持っているからだ! 他の選手の得点なんて気にしてられない」
イーグルス「何試合負けたかなんて、どうでもいい。残りのリーグ戦全部に勝って、優勝決定戦に進出する。そしてAブロックの1位から必ず勝つ。スナイパーよりタフな選手なんかいない。俺ほど苦労してきた奴なんかいない。この”BOB OF THE SUPER Jr.”が優勝トロフィーを手にする!」
ファンタズモ「(※インタビュースペースに着くと前のめりに床に倒れ込み、大の字になって顔を覆い)ノー!ノー……ノー……ノー……ウソだろ……クソ……ロビー、ロビー、ロビー!(※立ち上がって)オイ、オイ、オイ!(※控室の扉を蹴飛ばして)クソ!」