メインイベントはエル・デスペラード（3勝0敗＝勝ち点6）vsエル・リンダマン（2勝1敗＝勝ち点4）の『BEST OF THE SUPER Jr.29』Bブロック公式戦。今年の1.4東京ドーム大会での試合後にデスペラードがGLEATの#STRONGHEARTSのリンダマンの名前を上げたことで、注目度が高まっていた二人の対戦だが、いよいよ後楽園大会のメインイベントで一騎打ちが実現することになった。

　デスペラードがリングに上がってコールを受けた瞬間に、リンダマンはドロップキックで先制攻撃。デスペラードがリングから転落すると、すぐさまトペ・コンヒーロで追撃だ。ここでゴング。先手を奪ったリンダマンはデスペラードをリングに戻す。そして、コーナートップからミサイルキックでさらに追い打ちだ。
　リンダマンは続けてエルボースタンプ、ストンピングで痛めつけ、コーナーに追い詰めて顔面を踏みつけていく。デスペラードが立ち上がろうとすると足払い。そして再び顔面踏みつけだ。ここでデスペラードも立ち上がって逆水平チョップを放って反撃を始める。
　リンダマンもエルボーで対抗。サミングを食らうものの、ロープを走ってデスペラードの攻撃をかわしてバックエルボーだ。そして、コーナーに移動したデスペラードに突進。デスペラードも足を突き出して防御。しかし、続いてデスペラードが突進してきたところをリンダマンは飛びついて腕ひしぎ逆十字固めだ。
　デスペラードもたまらずロープエスケープ。リンダマンはデスペラードがリングに戻ってきたところで一本背負いを仕掛ける。だが、デスペラードはサミングで阻止。リンダマンがロープに走ったところを捕まえてスパインバスターだ。
　続いてリンダマンにロープ際でショルダースルーを食らったデスペラードだったが、エプロンに着地。リンダマンの足を引っ張って場外に引きずり出す。そしてエプロンに顔面を叩きつけていく。だが、リンダマンもエルボーで反撃。お返しとばかりにデスペラードの顔面をエプロンに叩きつける。
　ならばとデスペラードもフラップジャックのような形でリンダマンをエプロンに叩きつけてお返し。そして自身はリングに戻ると、トップロープとセカンドロープの間を潜り抜けるトペ・コンヒーロだ。
　リングに戻ったデスペラードはギターラ・デ・アンヘルへ。これを阻止したリンダマンはエルボーで反撃だ。ならばとデスペラードもエルボーで対抗。エルボー合戦を展開する。リンダマンはデスペラードの右腕を蹴り上げるが、デスペラードもすぐさまギターラ・デ・アンヘルを放って流れを譲らない。
　そしてリンダマンの左足にボディプレス、ニードロップ、グラウンドでのドラゴンスクリューを放って痛めつけると、マフラーホールドだ。これでたっぷり痛めつけてから左ヒザに関節蹴り。続けてニークラッシャーで追撃だ。
　だが、リンダマンは突進してきたデスペラードをコーナー付近で捕獲。コーナー目がけてカウンターのエクスプロイダーだ。リンダマンは「後楽園、上から行くぞ！」と叫ぶとデスペラードをコーナートップに持ち上げる。抵抗するデスペラードをサミングとハンマーパンチで痛めつけていく。デスペラードの頭突きで一度は落下してしまったが、すぐさま駆け上がって雪崩式の飛びつき腕ひしぎ逆十字固めだ。
　ここはデスペラードも必死にロープエスケープ。ならばとリンダマンはその右腕を掴んでシットダウン式の一本背負いの熊殺しで叩きつけてみせる。そしてぶっこ抜きのジャーマンを仕掛けたリンダマン。
　だが、デスペラードはこれをサムソンクラッチで切り返し、そのまま左足をキャッチしてマフラーホールドに捕獲。さらに腕を掴んでヌメロ・ドスに移行する。ここは両腕を掴めなかったため、リンダマンもロープエスケープだ。
　ならばとデスペラードはピンチェ・ロコを仕掛けるが、リンダマンが回避するとオリンピックスラム。そして再びピンチェ・ロコの態勢だ。リンダマンはこれを踏ん張ってリバース。バックエルボー、エルボー、ローリングエルボーを連続でぶち込み、デスペラードをダウンさせる。
　そして、リンダマンは今度こそぶっこ抜きのジャーマンを決めてみせる。デスペラードがキックアウトすると今度はタイガースープレックスを狙うリンダマン。だが、デスペラードもロープへと進む。これをリング中央に引きずり戻したリンダマン。ならばとデスペラードは左ヒザバックキックを放って脱出だ。
　そしてリンダマンのエルボーを食らいながらも、すぐさまエルボーでお返しをしてダウンさせ、今度こそピンチェ・ロコだ。しかし、リンダマンはこれも許さずに逆さ押さえ込みに切り返す。だが、デスペラードもすぐさま立ち上がって、もう一度ピンチェ・ロコへ。
　リンダマンはこれも振り解いて阻止すると、デスペラードのロコ・モノをかわして投げっぱなしのドラゴンスープレックス。最後はタイガースープレックスホールドで3カウントを奪い、リンダマンが勝利を飾ったのだった。
　これでリンダマンは3勝1敗。この日敗れて3勝1敗となったデスペラード、ファンタズモと並びBブロックの首位タイに立った。

　
リンダマン「（※G-REX王座のベルトを置いて座り込む）よっしゃー！ 1月4日から声を上げ続けてくれたおかげで、リンダマン、この『BEST OF THE SUPER Jr』参戦決まったぞ。今んところ、3勝1敗か。1回負けちまったけどなぁ、今日の試合見たら分かるだろう、『SUPER Jr』の主役、この俺、エル・リンダマンだけ見ときゃいいんだよ。俺のいるGLEATはなぁ、俺中心に回ってる。いや！ 新日本プロレス、それに世界のプロレス界は、この俺、リンダマン、GLEAT、#STRONGHEARTS中心に回っていくし、回していく。それぐらいの覚悟は、俺にはあるからよぉ。何かありますか？」
　

　
──デスペラード選手とのシングルはいかがでしたか？
リンダマン「いや、とんでもない選手ですよ。ま、この『SUPER Jr』に参戦してる選手は見んなとんでもない選手って分かってるけど、特別、ジュニアを熱くしようとか、新日本プロレスを盛り上げようという気持ちがね、言葉でも分かってたけど、戦いで一番伝わる選手かな。そりゃやっぱ、ジュニアを引っ張ってきただけありますよ。これから先、リンダマンがいなくてもデスペラードを中心にジュニアは面白く回っていくと思うし。だけどよぉ、俺がいた方が面白いことは確かだし、お客さんも分かってるよな」
　

　
──リーグ戦で考えても、この1勝は大きいと思いますが。
リンダマン「まぁ、まだリーグ戦、折り返してもいないぐらいのところだから、大きいことは言えないっていうか。何も予想はできないっすよね、他の星取りに関しては。ただ俺が言った通り、G-REXのタイトルマッチで入江茂弘と戦ってから『全勝で行く』って言っちゃったんで。今までの、ちっぽけで弱気なリンダマンは終わりだよ。なぜなら、（※持っていたベルトを叩いて）G-REX、新団体、ベンチャー団体GLEATを背負ってるからな」
　
　

　
デスペラード「（※肩を担がれてインタビュースペースまでたどり着くと、前のめりに倒れ込み、手で顔を覆って）クソッ！ クソーッ！ 悔しい……。悔しい……」
　

　
デスペラード「（※起き上がって）チクショー。刺激的だったよ（※と、持っていた氷のうを床に叩きつけて、控室へ）」