試合後、マイクを持ったヒロムは、退場するYOHに向けて以下のアピール。
■ヒロムのマイクアピール
「オイ、YOH! どうしたんだよ? そんな情けなくなっちまってよ。オイ、去年の『BEST OF THE SUPER Jr』の決勝戦で戦ったお前とはまるで別人だ。そんなとこまで落ちてしまって、そんなにも存在感がなくなっちゃうのか? ああん? オイ、YOH! ただただ楽しくプロレスが出来て満足な人生か? オイ、YOH、もっとなプロレスで熱くなってみせろよ!(場内から大きな拍手)。ここまで言ってもお前には何一つ響かないんだろうな。どうせ今日もノーコメントで帰るんでしょう。逆に凄えよ、そのハート。でもな、悪い、YOH。もうお前には何も言わねえよ」
ヒロムの厳しいマイクを、花道でうずくまりながらも氷嚢をギュッと握りしめ、悔しさを噛みしめるようにしながら聞いていたYOH。ここでヒロムの入場曲がかかるが、ヒロムは再びマイクを持ってYOHに向かって怒鳴り始める。
「さっさと帰れ! なんも出来ねえんだ、お前じゃあ! オイ! なんか言ってみるか、オイ! なんも出来ねえのか! ただただ、ただただ、残りのプロレス人生、楽しんどけよ、オイ!」
YOHが這いつくばりながら引き上げるの見届けると、ヒロムは四方の客に手を挙げて謝罪のポーズ。そしてまたもマイクを持って、拍手を求めるヒロム。そこにリングから降りていた内藤が戻ってきて、ヒロムからマイクを奪うと、自分のキャップをヒロムに被せる。そして、耳にイヤホンが入っているかのような仕草をしながら、勝手にヒーローインタビューを開始だ。
内藤「放送席! 放送席! ヒーローインタビューです。本日のヒーローは、今日の名古屋大会をきっちり締めた高橋ヒロム選手です。ナイスゲームでした」
ヒロム「ありがとうございました」
内藤「今日はシリーズ開幕戦、名古屋大会ということですが、今日はどんな気持ちでこの名古屋国際会議場に来られたんでしょうか?」
ヒロム「やっぱりですね、最終戦、福岡PayPayドームで内藤哲也選手がIWGP世界ヘビー級選手権があるということで、足を引っ張るわけにはいかないなと思って頑張りました(場内拍手)」
内藤「今日の勝利は高橋選手はもちろん、パートナーの内藤選手の力も大きかったんではないでしょうか?」
ヒロム「そうですね。まあ、本当に内藤選手というのは凄く近くにいて心強いと言いますか、凄く勉強になるなっていうのは凄く感じていて、でもやっぱり、どっかでいつかは超えたいなって、そういう気持ちもあるんですけど、今日は足を引っ張らないように頑張ろうと思いました。ありがとうございました(場内拍手)」
内藤「5月1日、福岡PayPayドームにて、その内藤選手はオカダ選手と対戦しますが、この二人、IWGP世界ヘビー級王座戦ということですが、果たしてどちらが勝つと思いますか?」
ヒロム「う~ん、難しい試合になるとは思いますが、やはりここは期待、希望を込めて内藤選手に勝っていただきたいなと思います(場内拍手)」
内藤「なるほど。おそらくバックステージでこのインタビューを聞いていると思います内藤選手に、何かアドバイスがあれば、是非アドバイスを言ってあげてください」
ヒロム「やっぱりオカダ選手は隙きがないと思いますが、内藤選手だったらその一瞬の隙きを突いて勝つことが出来るんじゃないかなと思っております。内藤選手、応援しております(場内拍手)」
内藤「では、高橋選手、今日、シリーズ開幕戦、名古屋国際会議場にお集まりくださった、たくさんのお客様、そしてカメラの向こうで見ている日本中のお客様、世界中のお客様に是非メッセージをお願いします」
ヒロム「まあ、『ゴールデンファイトシリーズ』、最後ラストが福岡PayPayドームということで、内藤選手がきっとチャンピオンになってくれると思います。でも、僕自身も藤波さんというジュニアヘビー級の第一人者と組むことによって、何かいろんなことが吸収出来るんじゃないかと思っておりますので、最後まで頑張りますので、皆さん、精一杯の応援よろしくお願いします(場内拍手)」
内藤「ところで高橋選手、やはり個人的希望なんですが、最後はあれを聞きたいなと。どうですか?」
ヒロム「はい、やりましょう(場内拍手)」
内藤「高橋選手と言えば、もっともっともっともっともっと……まあ確かにこれも聞きたいんですが、高橋ヒロム選手なりのデ・ハ・ポンを聞いてみたいなと、僕は思うんですが、いかがでしょうか?(場内大拍手)」
ヒロム「なんとか全力で期待に沿えられるように頑張りたいと思います」
内藤「では最後にマイクをお渡ししますので、カッコ良くデ・ハ・ポンで絞めてください。よろしくお願いします(場内拍手)」
ヒロム「(内藤から渡されたマイクを握り)皆さん、まだ声は出せないと思いますが、皆さんの心の中で一緒に叫んでください。BUSHI! SANADA! ヒロム! 鷹木! イ・内藤! ノス・オストロス! ロス・インゴベルナーブレーーースッ! デッ! ハッ! ポンッ!」
内藤「今日のヒーローは高橋ヒロム選手でした!」
内藤に片手を挙げられながら、ヒロムはリングの四方に向かって順番に礼。場外でグータッチをすると、内藤はまるでヤングライオンのように、ヒロムを誘導しながら一緒に引き上げていったのだった。