高知県民体育館を舞台に開催される『ゴールデン・ファイト・シリーズ』第6戦。いよいよ翌日に迫った4月25日(月)広島大会の最終前哨戦と、5月1日(日)福岡PayPayドーム大会の前哨戦が繰り広げられる。
第1試合は、大ベテランのタイガーとヤングライオンの中島が対決するシングルマッチ。
試合開始早々、タイガーがインディアンデスロックで絞り上げ、ローキック、スリーパーホールド、サーフボードストレッチなどで追撃。
それでも中島はエルボー連打を浴びせるが、タイガーが張り手でダウンさせ、ジャンピングニードロップを投下。
しかし中島は、串刺しジャンピングエルボーで流れを変え、アームホイップ、膝十字固め、アキレス腱固めで追い討ち。だが、タイガーは膝十字固めで逆転し、反対に中島を追い詰める。
さらにタイガーは、中島の左脚にローキックを連発し、胸板にもキックを浴びせる。そして、キャメルクラッチで絞り上げるが、中島はタイガーの体勢を崩してなんとか脱出。
その直後、中島は首固めで奇襲するが、タイガーがキックアウトしてローリングソバット。さらに胸板をローキックで撃ち抜くと、フォールの体勢からチキンウィングアームロックへ移行。これで中島を屈服させた。
試合後、タイガーは自ら握手を求め、手を挙げて中島の健闘を称えた。
タイガー「どうでした?」
――昔の新日本プロレスのヤングライオンの闘いを感じました。
タイガー「玄人好みの試合ですかね。まぁでも、これが本来のプロレスであり、新日本プロレスが掲げている、アントニオ猪木さんが掲げたストロングスタイル。一瞬のスキをもってね、相手の懐に入るというね。まぁ、中島も総合格闘技を経験してるからね、そのへんは、俺とやるのを挑発してきたというかね、そういう部分では、やってて面白かったなと。まだ雑だけど、そんなのはしょうがない。雑だけど、すごく伸びしろがあると思うし、本来の第1試合という、新日本プロレスのストロングスタイルという試合だったんじゃないかなと思いますね。やはりこういう試合がこの新日本にないと、いくらプロレスがよくなってもね、風船じゃないんだから。フワフワしてるっていうか。そういう部分で、しっかりとした鉛というものを持ってないとね」
--昭和のヤングライオンの試合というのは、道場のスパーリングの延長線というイメージがあります。
タイガー「たしかにそうですよね。僕はそういう部分を経験してないというか。でも佐山さんにしっかりとそれを教え込まれていたからね。やれって言われればぜんぜん、俺はできるし、そこは誰よりも負けない自信があるっていうかね。ただ、やっぱりいまのこのプロレスの流れっていうのに、これが合うか合わないか俺はわからないけど、俺は自分の、タイガーマスクとしての試合をしなくちゃいけない。でもこれが本来の試合、殺伐とした感じでいいんじゃないですかね。僕は直接猪木さんからは教わってないけども、猪木さんが佐山さんを教え込んで、佐山先生が僕に教えたもの。つながってると思います」
中島「タイガーマスク……初めて今日、やったけど、あの人はすげぇレジェンドだよ。自分が入門する前もずっと見てた。蹴りも強ぇしよ。俺はもっと練習して、もっと強くなって、あのレベルまでいってやるよ、クソッ……」