第5試合は後藤洋央紀&YOSHI-HASHI&真壁刀義&YOHvsジェフ・コブ&グレート-O-カーン&ウィル・オスプレイ&アーロン・ヘナーレ。4.9両国でIWGPタッグ王座戦を前に王者・毘沙門(後藤&YOSHI-HASHI)と挑戦者コブ&オーカーンが、熱い火花を散らすのは必至だ。
オーカーンは中原警察署からいただいた感謝状を手に入場。オスプレイはブリティッシュヘビーのベルトを腰にリングイン。後藤&YOSHI-HASHIはIWGPタッグのベルトを携えて花道を進む。
オーカーンは「ヒーローになるんだよ!」と先発を買って出る。そして後藤に対し、「正々堂々やろう!」と握手の手を差し出す。後藤も正々堂々だ!」と握り返すが、すかさずオーカーンはキック。これを合図にUNITED EMPIREは奇襲攻撃を仕掛ける。
リング上、真壁がヘナーレにエルボーを連発。だが、ヘナーレも返し、激しい打撃の応酬。競り勝った真壁はショルダータックルをお見舞い。
さらにラリアットを食らわせ、頭部にナックルを落とす。するとヘナーレは抱えてリング中央へ。真壁は脱出するが、ヘナーレはミドルキックでダウンを奪う。ここからUNITED EMPIREは再び場外戦に。
ヘナーレは真壁のチェーンを用いてチョーク攻撃。オーカーンは鉄柵を用いて、後藤の喉を攻め立てる。
ヘナーレは真壁をリングに戻し、次はオスプレイが登場。オスプレイは真壁の喉に足を押し付けていたぶる。
真壁も反撃するが、オスプレイはエルボーで動きを止め、後頭部を踏みつける。次はコブが登場し、真壁をブレーンバスターで担ぎ上げ、そこからアバランシュホールドのようにコーナーに打ち付ける。そして真壁を両足で踏みつけ、スイーツを食べるジェスチャーで挑発。
スイッチしたオーカーンは真壁をコーナーに貼り付けてモンゴリアンチョップを連発。さらに玉座を決めて高笑い。続いてオーカーンは真壁にキャメルクラッチ。これはYOSHI-HASHIがカット。
オーカーンは真壁の後頭部をつかんで「靴を舐めろ!」と要求。怒った真壁はエルボーを返し、さらにカウンターのラリアットでなぎ倒す。
スイッチした後藤はオーカーンにショルダータックル。さらに村正からブルドッキングヘッドロックをお見舞い。しかし、カバーはオーカーンがカウント2でキックアウト。
オーカーンもモンゴリアンチョップで反撃するが、後藤は追走ラリアット。ここでオスプレイが乱入するも、毘沙門はざんまい。そして、ヘナーレ、コブをブレーンバスターでオスプレイの上に叩きつける。
ここから毘沙門はオーカーンにトレイン攻撃。そして後藤ごとハントを食らわせてカバーするも、オーカーンはカウント2でキックアウト。
ならばと後藤はバックを取るが、オーカーンは回避すると大空スバル式羊殺し。そこから抱え上げるが、後藤は回避してブレーンバスターの体勢に。しかし、オーカーンはパンケーキホールドで切り返す。
スイッチしたオスプレイは後藤にスワンダイブで飛びかかる。しかし、後藤は切り抜けて追走式ラリアット。
次はYOHがオスプレイにエルボーを連発。さらにフライングフォアアームを決め、コブとヘナーレには二人まとめて低空ドロップキック。
YOHは気合いを入れて突進。これはオスプレイが切り抜けるも、YOHはキックの連発からハーフハッチスープレックス。
しかし、オスプレイはサマーソルトキックからの延髄斬りで反撃。そしてストームブレイカーを狙うも、YOHは回避。
そして、毘沙門がオスプレイに隠し狭間。さらにCHAOSトリオはコブにキックの連携攻撃。だが、オーカーンとヘナーレがショルダータックルで毘沙門を排除。
そしてオーカーンとヘナーレがYOHに襲いかかるが、真壁がラリアットで二人まとめて吹っ飛ばす。ここで後藤組は4人がそれぞれ、UNITED EMPIREの頭部にナックルを落とす。
続いて後藤組はオスプレイにトレイン攻撃。そして真壁がラリアットでなぎ倒し、YOHがファルコンアローにつなぐも、カバーはコブがカット。
リング上、YOHは雄叫びを上げ、オスプレイにトラースキックを繰り出す。しかし、切り抜けたオスプレイはサイレント・ウィスパーからオスカッターへ。だが、YOHも回避し、DIRECT DRIVEの体勢に。
これをオスプレイが切り抜けると、コブがショルダータックルでYOHをコーナーに叩きつけ、ここからUNITED EMPIREが波状攻撃。コブがアスレチックプレックスでYOHを叩きつけると、オスプレイはスワンダイブのファイヤーバードスプラッシュ。これは後藤組がなんとかカバーをカット。だが、最後はオスプレイがヒドゥンブレードでYOHを撃破、UNITED EMPIREに凱歌が上がった。
コブ「よし、YOSHI-HASHI、ゴトー、今日のオマエらの態度はあまりにも無礼だった! グレート-O-カーンは人々を助ける俺たちのヒーローであり、救世主だ。なのにオマエらときたら今日は釣り竿まで持ち出して攻撃を仕掛けてきた。お前らのチーム名が”FISHERMEN”ってことは散々分かってるが、釣りのシーズンは4月9日(両国大会)で終わりだ! リョーゴクで潮が引いたら、もうオマエらは今後二度と海に出ることはできない。そしてIWGPタッグのベルトは俺とグレート-O-カーンの腰に巻かれ、俺たちUNITED EMPIREのものになるんだ!」
オーカーン「(※感謝状の額を胸の前に掲げて)何でか知らねぇんだが、何でかホントに分かんねぇんだがよぉ、今さら余のことを、イケメンだ、カッコいい、素晴らしい、人徳者だと言ってきやがる。さんざん石投げてきたろ、節穴ども! だーから余は最初から帝国民と愚民と分けていたんだよ!
いいか、最初から持ってるヤツが頂点にいて、なーにが面白いんだ? 下剋上も革命もなく、貴様ら愚民はそれでいいのか? いいか、余みてぇな、(※腹を叩いて)デブで、(※頭を下げて頭頂部を示し)ハゲで、(※ヒゲを触りながら)見た目不潔で、アニヲタで、そんな人生ヒエラルキー下のヤツが、成り上がってテッペン取るから面白れぇんだろ? それがプロレスの醍醐味じゃねぇのか? それを夢見て、プロレス見てんじゃねぇのかよ?
もうちょい、カッコいいとか何とか言うのは待ってろ。まだテッペン取ってねぇよ。
いいか、後ろ指指されようがなぁ、イロモンってバカにされようが、社畜みてぇによぉ、地べた這いずり回っても、何が何でもチャンピオンになってやる! それが、(※再び感謝状の額を掲げて)正義を貫くってことだ! よく分かったらよぉ、ひれ伏せ、愚民ども」
オスプレイ「楽しい試合だった。客席にたくさんの女性の姿が見えた。これもグレート-O-カーンのおかげだ。彼が守ってくれるから女性も安心して来られる。通りを歩いてるそこの変態ども、グレート-O-カーンが見張ってるってこと忘れるなよ。彼はバットマン同然のヒーローだ。
最近子ども時代のことを思い返してたんだけど、俺の叔父さんは結構な酒呑みだった。それでもよく面倒を見てくれたから、俺にとっては大好きなおじさんだった。ある時彼にこう言われたんだ。『(人生は)死んだら楽になる』って。その言葉がずっと頭に残ってるんだよな。俺も死んだと思った瞬間が何回もあった。時には試合のリング、時には手術中に心臓が止まったこともあった。でも俺はこういった死の直前の状況を切り抜けてきたが、人生が楽になったと感じたことはない。むしろ人生は難しくなる一方だ。
ときどき朝、目覚めてこう思うんだ。もしかして俺はもう死んでて、いま地獄にいるのかもって。聖書によると、地獄とは死んだあともずっと痛み苦しむ場所らしい。でも俺は成功を手にし、人生を思いっきり謳歌している。だから俺がいるのは天国の方か? でもそうとは思えないほど、俺の中には怒りが溢れている。天国にいたら、そんな感情は湧いてこないはずだ。きっと楽しい感情しかない。
そして俺はジョン・モクスリーのことを考える…モクスリー、世界中にファンがいるな。彼らはウィル・オスプレイがボコボコにされる姿をいまかいまかと楽しみに待ち侘びてる。オマエがいまのモクスリーになる前は、牢獄につながれた囚人かのような面をしてた。俺を含め多くの人があの時代のオマエに一切興味を示さなかった。でもいまじゃ大勢のファンを抱えるレスラーになり、さらに強くなった。あの牢獄時代を生き抜いたオマエはもう恐いものなしって感じだ。
俺はこうして連日オマエの名前を出してる。なのにお前のリアクションはビデオメッセージとこないだのマイクアピールのみときた。『ニュージャパンのレスラー全員の前で見せ物にしてやる!』ってお前はそう言ってたが、違うな。逆だよ。見せ物になるのはオマエの方だ! オマエは自分のことをさぞ素晴らしいレスラーだって信じてるだろうけど、オマエ以外の誰もオマエのことを世界最高のレスラーとして見ていない。ファンの中で誰が最高かって議論が上がる度に、名前が上がるのは俺だ。アンチでさえ認めてる。そのことをオマエと世界中にしっかり教えてやる。
そりゃファンの数で競えば俺は負けるだろう。モクスリー、オマエは世界中で名前が知られてる大スターだ。オマエと試合が決まったことでウィル・オスプレイの名に付加価値が付いた。そんな中、ウィル・オスプレイがシカゴ大会でジョン・モクスリーに勝ったら? 俺はさらに有名人になる。モクスリー、俺がオマエを見せ物にしてやるよ。ニュージャパンのベストと闘いたいと挑戦を望んだことを後悔させてやるからな!」
※ヘナーレはノーコメント。
真壁「エンパイア何とかっつったな。……ぶっ殺してやる、コノヤロー!」
後藤「あークソッ! アイツ、善人じゃないのか! 信じてたのによぉ! オーカーン、俺はオマエを信じてたんだぞ! オマエが一番の悪だ! 裏切りやがって。このベルトは絶対に渡さない!」
YOSHI-HASHI「オーカーン、オマエの言う正義、少しだけ見せてもらったよ。どうやらオマエにはあの賞状は必要ないみたいだな。オイ、処すのはオマエじゃない、俺たちだ。次の両国! コブ、そしてオーカーン、オマエらは地獄行きだ。そしてな! あの賞状はな、俺たち2人がもらう。このベルトももらってな!」
※YOHはノーコメント。