新日本プロレスSTRONG SPIRITS Presents NEW JAPAN CUP 2022

日時
2022年3月27日(日)   12:30開場 14:00開始
会場
大阪・大阪城ホール
放送
バナーバナー
観衆
2,987人

第7試合 30分1本勝負
スペシャル8人タッグマッチ

VS

  • オカダ・カズチカ

    結果

  • 藤波辰爾

境界線

レフェリー|マーティー浅見

MATCH REPORT

 第7試合はオカダ・カズチカ&棚橋弘至&小島聡&タイガーマスクが、レジェンドの藤波辰爾(DRADITION)が#STRONGHEARTSのCIMA&T-Hawk&エル・リンダマンの異色カルテットと激突。3.1武道館の『旗揚げ記念日』では、オカダ&棚橋とトリオを結成した藤波が、今回は対角線に立つことに。そのほか興味深いマッチアップが続出する8人タッグとなる。

 まずは#STRONGHEARTSが登場。リンダマンはG-REXのベルトを携えている。続いてガウン姿の藤波が花道を進む。そしてリングに上がると#STRONGHEARTSの面々と握手。オカダ組は一人ずつ入場。オカダはIWGP世界ヘビーのベルトと腰にリングイン。

 藤波が先発を買って出ると、棚橋を制してオカダが登場。開始のゴングが鳴ると、オカダはロックアップで藤波をロープに押し込む。だが、藤波は体勢を入れ替えてクリーンブレイク。
 続いて手四つの体勢からオカダはバックに回ろうとするが、藤波はヘッドロックで捕獲。そしてグラウンドに持ち込んで締め上げる。
 オカダは立ち上がりながら藤波の足を取るが、藤波はハンマーロック。そしてヘッドシザーズを決めるが、オカダは三点倒立から脱出。
 今度は藤波がオカダにフィンガーロックを決め、自軍コーナーに運びCIMAとスイッチ。するとオカダは距離を取り、タイガーと交代。タイガーはCIMAにローキックを連発。だが、CIMAも蹴りを受け止めてヘッドロック。さらにショルダータックルでなぎ倒すが、タイガーもリープフロッグからフライングクロスチョップ。ここから技の読み合いとなり、最後はドロップキックの相打ち。
 次は小島とT-Hawkのマッチアップ。小島はショルダータックル合戦に競り勝つと串刺し攻撃へ。だが、T-Hawkは切り抜けて逆水平チョップをお見舞い。すると小島もチョップで応戦し、激しいチョップ合戦に。競り勝った小島はマシンガンチョップを食らわす。だが、T-Hawkはこらえると、掟破りのマシンガンチョップ。
 しかし、小島は意地のマシンガンチョップでねじ伏せる。そして串刺しエルボーから「いっちゃうぞバカヤロー!」の雄叫びを上げるが、すかさずリンダマンが襲撃。そしてT-Hawkとリンダマンは連携攻撃を狙うも、小島は切り抜けて同士討ちを誘い、T-HawkにDDT。
 続いて小島はブレーンバスターを狙うも、T-Hawkは耐え抜き、逆に小島を投げつける。次は藤波が小島の足を取ってテイクダウン。そして膝にヒップドロップ。続いてCIMAとダブルのレッグスプリットをお見舞い。
 スイッチしたCIMAは小島の左足と腕を捕らえてジャベ。そこから逆片エビ固めに連携するが、小島はロープエスケープ。ならばとCIMAはリンダマンと共にダブルのレッグスプリットを連発。
 スイッチしたリンダマンは小島の膝を蹴り付け、さらにエルボーを落とす。次はT-Hawkが小島に逆水平チョップ。ここから#STRONGHEARTSは小島にトリプルの低空ドロップキック。
 リンダマンは小島にバックドロップを炸裂。さらに串刺し攻撃を狙うも、小島は切り抜けてコジコジカッターを食らわす。
 スイッチした棚橋はリンダマンにフライングフォアアーム。さらにCIMAの足を取り、藤波に視線を送ってからドラゴンスクリュー。 
 そして棚橋はリンダマンをボディスラムで叩きつけ、セカンドロープからサンセットフリップ。続いてスリングブレイドを狙うも、リンダマンはドロップキックをヒット。
 スイッチした藤波は棚橋の顔面に張り手。すると棚橋も張り手をやり返し、スリングブレイドの体勢に。かわした藤波はスリーパーで捕らえ、ドラゴンスリーパーへ。棚橋はキックで切り抜け、藤波に掟破りのドラゴンスクリュー。
 次はオカダが藤波にショートレンジラリアットを狙う。だが、藤波は顔面への張り手で食い止め、ドラゴンスープレックスの体勢に。オカダは回避し、ドロップキックをお見舞い。
 オカダは藤波にレインメーカーを狙うも、藤波はかわしてドラゴンスクリューを炸裂。スイッチしたT-Hawkは、オカダに突進。だが、オカダはリバースネックブリーカーで切り返す。
 続いてオカダはツームストンパイルドライバーを狙うも、T-Hawkは回避。そして逆水平チョップからロープへ。オカダはT-Hawkのラリアットをかわすが、T-Hawkはニーアッパーから逆水平チョップ、そしてウラジゴクで叩きつけてカバー。だが、これはカウント2。
 T-Hawkはオカダを引きずり起こし、ナイトライドを狙う。すると小島がカットに入り、T-Hawkに意地のブレーンバスター。すかさずリンダマンが小島にミサイルキック。だが、棚橋がリンダマンにグラウンド状態でのドラゴンスクリューをお見舞い。
 ここでCIMAが棚橋に延髄斬り。しかし、タイガーがCIMAにカンガルーキック。さらにタイガーは藤波をドロップキックで場外に落とし、CIMAと二人まとめて、トペ・スイシーダを炸裂。
 リング上、T-Hawkはオカダに逆水平チョップを叩き込みロープへ。だが、オカダがカウンターのドロップキック。そして開脚式ツームストンパイルドライバーで叩きつけると、最後はレインメーカーでT-Hawkを撃沈した。

 試合後、CIMAとリンダマンはオカダたちを前に悔しさを見せる。そしてリンダマンは一礼してからリングをあとに。T-Hawkはセコンドの鬼塚に担がれて退場。ここでCIMAが藤波にリングに上がるよう促す。
 オカダは藤波に敬意を示すように握手を差し伸べる。続いてタイガー、棚橋、小島も藤波と握手。最後は藤波も含め5人で両手を突き上げると、場内には藤波のテーマ曲が流された。 

COMMENT

オカダ「ま、こうやってね、藤波さんと闘うこともできて、いい思い出っていうよりもね、レスラーとして昔を感じるとができるってのはね、また成長でいたんじゃないかと思います。ま、昨日負けましたけども、プラスに考えて、昨日の負けがあったからこそ、藤波さんと闘えて、また成長できる部分ってのがあると思うんで、よかったと思います。そしてね、GLEATの選手、素晴らしい選手。今日の闘い見てビックリした新日本プロレスのファンの人たちもいると思いますし、ああやってね、他団体のレベルが高くなってくれば僕たちも負けてられないですから、どんどんどんどん、僕に限らずほかの選手のレベルも上がってくるんじゃないかと思いますので。

ま、そうやって、刺激をもらって、切磋琢磨し合って、新日本プロレスを盛り上げていけたらいいなと思います。そして次はもう(『NEW JAPAN CUP』)決勝戦なんで。まぁ優勝して終わりってことはないでしょう。これ(IWGP世界ヘビー級のベルト)懸けてね、また闘うことになると思うんでね。ま、それは絶対あることだと思いますんで、チャンピオンとして次の試合見さしてもらって、またその先の未来にしっかりと待って、目標に向かってやっていきたいと思います」

タイガー「今日はこういうようなね、初代のタイガーマスクの、佐山さんの格好で(試合を)やらせていただいて、相手に藤波さんがいるということでね、勝手に僕だけかもしれないですけど、すごく感慨深かかったなと思います。あと最後に藤波さんにトペを放てたっていうのはね、なんだろう……下剋上みたいな(苦笑)、ドラゴンロケットじゃないけど、そういうのもできたっていうことで、ファンの方も喜んでくれたし、今日のカード、すごく喜んでくれたと思うんですよね。今年(新日本プロレスが)50周年ということで、やはり今日のこの大阪城(ホール)もそうですけど、各地方、大きい大会ありますよね。福岡ドーム(PayPayドーム)もそうだけど、そういうとこでやはりこういう感じで、スペシャルマッチってあったら面白いんじゃないかなぁって、今日やってて思いました。やはり今のこの流れ、新日本プロレスの流れ、当然、大事なんですけども、やはり50周年っていう部分では、こういうノスタルジックというか、こういう試合もあっていいんじゃないかって思いました。ちょっと、会社に提案したいなと思います。今日、やってて楽しかったです」

--トペは藤波選手に狙ってました?
タイガー「藤波さんに狙ってました! たぶんCIMAがね、横で藤波さんを押そうとするのか、なんかこう(トペから)逃げさせようとしたのかもしれないけど、今日、僕自身、もってるスピード速くいったんでね。藤波さんに当たってよかったです」


 
小島「俺みたいな選手は、今日の対戦相手の若くてとても元気のいい選手のエネルギーを全部もらって、また少しずつ成長していく。この歳になっても、このキャリアになっても、まだそうやって若くて元気のいい選手からたくさんのエネルギーをもらってまだ、こうやって生きている。と思ったら、藤波さんみたいなすごい人がいた。俺よりもキャリア20年も上だぞ。キャリア20年も上の人が今日、あんなに元気いっぱいにやってた。もうそれだけで俺はお腹いっぱいだよ。自分自身また、生きるエネルギーをもらいました。#STRONGHEARTS、そして藤波辰爾、ダブルのエネルギーをもらって、また小島聡は大きくなりました。ありがとうございました」

棚橋「(※自然と笑顔がこぼれるようで)ちょっとね、ちょっと冷静じゃいられないっていう……。というのもね、最後、リングでね、ノーサイドになって、『ありがとうございました』って握手したんですよ。そしたら、『棚橋、次はシングルな』……ま、リップサービスっていう部分も大いにありますけども、よしっ……。『NEW JAPAN CUP』、悔しい結果になったけども、最後の最後、最終戦で、気持ちを前に向けるというか、テンション上がる出来事があったんで。これをまた、次のシリーズのエネルギーにね、していきます。あと去年、年末開催の“コンクルソ”が延期延期になってるから。今日、いいの見つけたから。エル・リンダマン。ちょっと“コンクルソ”、招へい選手に……」
 

 
--3.1日本武道館ではタッグを組んだ藤波辰爾選手、今日闘ってみて、改めてすごさや変わった部分、変ってない部分など感じましたか?
棚橋「もう、何だろ……うまく言葉では言い表せないですけど、なんか熟成されたワインのような……僕はあまりワイン飲まないですけど(苦笑)。とにかく、すごかったです」
--では、シングルで50年もののワインを開けないといけないですね。
棚橋「(※笑顔で)うまいこと言いますね。ありがとうございます」

--武道館ではタッグを組んだオカダ選手、棚橋選手。闘ってみた感触はいかがでしたか?
藤波「やっぱり闘うと違うね。この前はパートナーだった。その時すでにもうすでに闘いモードで、いつかやるという部分が自分の気持ちの中にあったけどね、やっぱり肌を合わしてみてやっぱり、結構、重いね。自分がちょっと安定感が弱いのかもしれないけどね。しっかりと……こっちがちょっとテンポが合わなかったのかね。でも、しっかりと、ほんのわずかな時間だけどね、体感できたから。次が楽しみだね。またちょっと、やってみたくなるね、これでね」

--ほかにも小島選手、タイガーマスク選手と懐かしい顔が相手にいました。
藤波「小島と俺は……脚持っただけか? もう意識が棚橋とオカダにいってたんでね。いやぁ、やってみたい。もう1回、これ……今日はタッグだからね、8人タッグか。これ(通常の)タッグだと、もっと手ごたえがあるのかなって感じがするんだけどね。見た目よりも……まぁ棚橋とは前にやってるあれはあったんだけど、実際には(それから)数年たってるし、やっぱり安定感があるね。楽しみ、次が。こっちがどんどんどんどんなんか、彼らによって若返させられるようなね。次は……まだ言わない。シングルとは言わない(笑)。ほんとは言いたいとこだけどね。ちょっとおいときましょう」


 
--やっぱり藤波さんにとって新日本プロレスのリングは特別なものですか?
藤波「そうですね。やっぱり育ったとこだし、それと時間的には間が開きましたけど、やっぱりいつも新日本のリングに立っても、新日本のリングっていうのはなんとなく、なんていうのか心地いいね」
--いい緊張感に包まれる?
藤波「そうだね、いい緊張感……」
--まだ50周年は続きます。

藤波「あと50年は勘弁してくれよ(苦笑)。でも50年はいかないけど、俺、“生涯現役”ってうたってるからね。それだけにもう1回、納得する試合をやってみたいね。そのためにちょっとね……。でも、よくまたコンディションがここまで、あのヘルニアから復帰して(戻ったね)。立って歩けなかったんだからね。それがここまで。もうちょと、走れるようになったらね。ロープワークできるようになったら、みんなとね」
--オカダ選手が、昔、藤波さんが得意にしてたショートレンジのドロップキックを放ってきましたが……。
藤波「いや、もう気がついたら足がここ(目の前)にあったからね。俺もやってたんだよねぇ……。
--ジュニア時代の藤波さんを見ているようでした。
藤波「俺も今日ねぇ……飛んでみようかなと思ったんだけどね。ジャンプ力がもうちょっと。課題だね」
--タオガーマスク選手のトペも浴びました。
藤波「そう。トペやられたし、ドロップキックで飛ばされるし。昔の俺の専売特許、全部取られた。次、頑張ります。でも、いざ肌を合わしてみるとね、なんか次、自分が燃えるものがね、わいてきたっていうか。そういう意味ではよかったね」

CIMA「いやぁ、おかわり欲しいね」
リンダマン「いやぁ、刺激たっぷりですよ」
CIMA「これはちょっと……藤波さんとタッグを組んで、対戦相手が、昨日に続き、タイガーさん……  タイガーさん、今日なんかコスチューム特別っぽかったし。で、小島さん、オカダ選手、棚橋さん……これ、俺らの人生どないなってんねん?」
リンダマン「ハハハハハ」
CIMA「バグやで、人生のバグ、プラスの。こんなこと……T(-Hawk)がガッチリ最後、オカダさんにレインメーカーいかれたから。これもね、一発いただいとかないと。世界最高峰っていうの、わからんから。まぁリンダマンはまだね、デスペラード選手とも残ってるし。これからおかわりやっぱりもらわんと。Tはちょっと今、しゃべれんかもわからんけど。おかわりもらわなあかんやろ」
リンダマン「いや、もう間違いないですね。最初から途中まで、もうファンの気分だったんですけど、T-Hawkと小島選手の熱いチョップの打ち合い見て、“いや、これ勝負だな”と。俺たちこういうとこで勝負していかなきゃいけないんだなと……」
CIMA「まぁ(体の)サイズは完璧に、われわれちっちゃいけど、やっぱり名前の通り#STRONGHEARTS、これでいくしかないやんか」
リンダマン「もうハートだけ……」

CIMA「もうGLEATするかせんかで、勝負懸けようや。われわれ単純やから。まぁTが今こういう状態やけど、われわれ#STRONGHEARTSは、新日本プロレス……おかわりお願いします」
リンダマン「ごっちゃんです!」
--急に決まったカードでしたけど……。
CIMA「「いや、昨日の夜……」
リンダマン「僕、びっくりしましたよ」
CIMA「僕、今日、ほんとは和歌山に行く予定をしてたんですよね。一応、昨日の大阪城ホール、(2連戦の)初日ってことを聞いてたんで。そしたら夜、もちろんLIDETから連絡いただいたんですけど、ほんとに発表なって“WOW”」
リンダマン「いいのかなぁですよ(苦笑)」
CIMA「いや、これもまた人生ですよ」
--CIMA選手ほどのキャリアからすると、これほどワクワクするカードが組まれることはなくなってきたのでは?
CIMA「藤波さんは(キャリア)半世紀ですけど、僕も四半世紀プロレスやってきてるんですね。で、まぁ、オカダさんとは先週(3.14高松)、シングルマッチ、メインでやらせてもらいましたけど、棚橋さん、小島さんってほんとに初なんですよ。こんなことって………あるんかな? あと15年なって、こんなことあると思う?」
リンダマン「いやいやいや……。もう想像がつかないですよ」
CIMA「あっ、Tがこんな状況やから、早く医務室へ行った方が……」
※T-hawkは大の字になったままコメントを出せず

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