新日本プロレス創立35周年TOUR Circuit 2007 NEW JAPAN TRUTH 〜G1 TAG LEAGUE〜

日時: 2007年10月28日(日) 15:30開場　16:00開始
会場: 兵庫・神戸ワールド記念ホール
観衆: 7000

第4試合 20分1本勝負

棚橋弘至
ミラノコレクションA.T.

タイガーマスク
稔

境界線

14分48秒　ドラゴンスープレックスホールド

レフェリー｜タイガー服部

MATCH REPORT

ヘビーとJr.のトップファイターが勢ぞろいした豪華な6人タッグマッチ。稔は入場時、放送席に陣取っていた中邑と握手。
棚橋と後藤のマッチアップで試合開始のゴング。棚橋の張り手で火が点いた後藤は、エルボー連打で押し込む。ロープワークから棚橋がリープフロッグを見せると、後藤は着地した棚橋に張り手を見舞う。続く力比べは序盤、後藤が押し込むも棚橋が挽回する。
棚橋対稔となり、稔が先制のドロップキック。ここでスイッチした永田は、稔の腕を取ってショルダーアームブリーカー。グラウンドでの攻防が流れると、稔は永田をおちょくる敬礼ポーズ。
タイガー対ミラノとなり、ロープワークからタイガーがリープフロッグ、ローキック、脚払いの連続攻撃。だが、ミラノもタイガーを場外に落とし、稔がそこを鉄柱攻撃。リングインしたタイガーにミラノがブレーンバスター、後藤との合体エルボー。さらに後藤がブレーンバスターで続き、ミラノはロープパラダイス＆ドロップキック、稔は対角コーナーで動けなくしたタイガーに側転からの急所蹴り。
押し込まれる時間が続いたタイガーは、突進してきた稔を掴まえてツームストンパイルドライバーで叩きつける。
永田対後藤となり、永田はミドルキック3連打で後藤を倒し、串刺しフロントハイキック、エクスプロイダー。だが、後藤もエルボー合戦からロープへと走る永田を追いかけてラリアット。すると永田は、すぐに立ち上がりエクスプロイダーで反撃。
タッチを受けた棚橋は後藤にエルボースマッシュ、フライングフォーアーム。後藤が立ったままで耐えると、気迫のこもったエルボー合戦、張り手の乱れ打ちとなり、後藤がカウンターラリアットで棚橋をダウンさせる。
そして棚橋にトレイン攻撃を見舞い、後藤がミラノを踏み台にしたニールキック。さらに後藤は牛殺しで追い打ちをかけ、昇天の体勢に。だが、これはタイガーがミサイルキックを浴びせて棚橋を救出。すると、タッチを受けたミラノが棚橋にダイビングボディアタック、エンポリオ・アルマニッシュ。続いてのトラースキックを避けた棚橋はドラゴンスリーパーからのファイナルカット。対するミラノがラリアットをブリッジでかわすと、棚橋は急停止してサンセットフリップを落とし、スリングブレイド。
そしてリング上が乱戦となる中、永田がミラノに垂直落下式ブレーンバスター。タイガーがムーンサルトニープレスで続き、場外にいた後藤にトペスイシーダ。最後は棚橋がドラゴンスープレックスホールドでミラノをピンフォールした。

試合後、「株式会社ヒーローインターナショナル」より勝利者賞のスニーカー１年分を受け取った棚橋は「おい、後藤。いい選手だな、俺の次に。何か言って来い！」とマイクアピール。そして、後藤はマイクを取ると「おい、棚橋、次の（11/11）両国。俺が必ず勝つ！」とIWGPヘビー獲りを明言。そして、リングを降りた後藤は、実況席にいた中邑の前を通り過ぎると、そのまま引き上げて行った。
やがて、両チームの選手がリングから消えると、中邑は実況席を立って、花道から控え室に戻って行った。

COMMENT

タイガー「ミラノ、後藤っていうヘビー級が（相手に）入っていても、俺は怖いものがないし、臆することは1つもない。とにかく、（11/11）両国では、タイガーマスクの強さを示して、（ロン・キリングスを）ブッ潰します」
永田「（棚橋と後藤の）もうちょっと激しい攻防を見たかったね。（IWGPヘビー級）選手権をやる上では物足りなかった。いち傍観者、いちファンとして前哨戦を見ていましたけど、もう少し激しくてもいいんじゃないかなと。これはちょっとした、俺の意地悪な助言って感じですけど」
棚橋「いい感じだな。会場の雰囲気もいい感じだし、後藤もいい感じだし。後藤がスゲェ正統派なんだわ。いいじゃん、新日本の“保守本流”を行けば。ストロングスタイルでしょ。闘魂でしょ。いいじゃん。（チャラチャラしていることは）俺も否定しないッス。でも、そんな俺が登り詰めている。嫌だったら、引きずり落とせばいいよ。今日は後藤に対して、会場の後押しがあった。俺は相変わらず、全く人気がないッスよ。いいじゃん、両国でもこのまま行こうよ。保守本流・正統派と、“イロモノ”棚橋でいいじゃん。ただ、言っておくけど、色んな可能性を探って、新日本を変えられるのは俺しかいない。（後藤の昇天は）中西学、天山がやられているから、警戒していますよ。まぁ、なんとかなるでしょ。俺ですから。（『作戦は？』と聞かれると、頭を指して）全部ここに入っているから。“チャラ男”ですけど、スマートですよ（ニヤリ）。（来場した中邑について）早く帰ってくればいいじゃないですか。面白くなりますよ。やっぱり、主役の周りには、脇を固める選手が何人かいないとダメじゃん。（ファンは）俺を見ておけばいいですよ。今の新日本ですから。よし、今日も“昇天”しに行くかな！」

後藤「（棚橋について）負けているところは何1つないと思っている。次の両国、必ず勝つ！今シリーズ、全体を通して（棚橋を）見てきて、負ける要素はまったくない。これから、リングサイドで見ていた中邑が帰ってくれば、また面白くなりますよ。（中邑について）もちろん闘うか、組むかというのは、向こうの問題もあるし、俺だけの問題じゃないし、その時の状況によって変わるとは思うけどね。どっちであれ、俺にとっても新日本にとっても、面白い展開になると思いますよ。アイツが帰ってくる前に、俺がチャンピオンになる！期待していてください。必ず、必ず勝ちます！」
※稔、ミラノはノーコメント

※テレビ中継の解説者として試合を観ていた中邑のコメント
中邑「（リングサイドで試合を観て）早くリングに戻らなきゃって感じですね。（11/11両国の棚橋vs後藤について）同年代といえば、後藤とは同じ歳なので、やっとこういうポジションまで辿り着いたかなって思います。これでやっと面白くなるかなというところですね。もちろん帰ってきて、トップを走りたいんですけど。（自分は）まずは復帰戦で片付けて、それからでしょう。（『復帰戦の相手が、永田になるかもしれないが？』）両国（8/12 G1 CLIMAX 2007準決勝）の続きが出来たらいいかなと思っていますね。（『今、ファンに改めて言いたい事は？』）あの時点では、体も心も壊れたと思われたでしょう、けど、心は全然壊れていないので、帰ったらまたトップギアに入れてトップを走りたいと思っています」