EXPLOSION '07
- 日時
- 2007年10月8日(月) 16:30開場 17:00開始
- 会場
- 東京・両国国技館
- 観衆
- 7800
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第8試合 60分1本勝負
IWGPヘビー級選手権試合- (G1 CLIMAX 2007 優勝者)
- (第46代IWGPヘビー級王者)
※棚橋が第47代IWGPヘビー級王者となるレフェリー|レッドシューズ海野
MATCH REPORT
棚橋は、かつて「WRESTLE LAND」で着用していたコスチュームを思わせる、黒色のショートタイツ姿で登場。続いて、王者・永田が入場すると、「今こそ永田裕志」と書かれた横断幕、「永田」と書かれた無数のプラカードが客席に掲げられる。
第6試合で天山を撃破した後藤が本部席に陣取る中、試合開始のゴング。
ダッシュしてきた永田を正面からフラップジャックの構えでキャッチした棚橋は、そのままトップロープ上へと投げ飛ばす。そして、場外で鉄柱を利用した脚攻め。永田ファンからブーイングを浴びながらも、“ブラックタナ”は容赦なく反則攻撃を続ける。
その後も棚橋は、永田の脚を集中攻撃。グラウンド式ドラゴンスクリュー、低空ドロップキックからの足4の字固めで、永田の脚に追い討ちをかける。
永田も体勢をひっくり返して、裏4の字固めで棚橋にダメージを与え、ロープエスケープ。
棚橋がドラゴンスクリューから再び足4の字固めを狙うと、永田は下から顔面を蹴り飛ばして阻止。
エプロンへ逃れた棚橋に、永田はフロントハイキック。これをキャッチされた永田だったが、棚橋の腕を振りほどき、ブレーンバスターの構えから変型のネックブリーカーで棚橋を場外に転落させる。
永田は、ニーリフト2連発、垂直落下式ブレーンバスターで棚橋を場外で大の字にさせる。場外カウント19でリングに生還した棚橋だったが、自力で立ち上がることが出来ない。そんな棚橋へ永田は容赦なく蹴りを入れ、ナガタロックII。
それでも棚橋は力を振り絞って、張り手で応戦。これでスイッチが入った永田は、張り手連打からニーリフト、串刺しフロントハイキック、エクスプロイダーとラッシュ。
しかし、棚橋はカウンターの低空ドロップキックをきっかけに、フライングフォーアーム、フラッシングエルボー、サンセットフリップ、ドラゴンスリーパーからのファイナルカット、ミサイルキックとラッシュし反撃開始。
そして、棚橋はドラゴンスープレックスの構えへ。しかし、クラッチを外した永田はカウンターのフロントハイキック。すると、棚橋がすぐにスリングブレイドでお返しし、両者はダウンする。
エ ルボー&延髄斬り合戦を経て、棚橋はトーキックを放つ。だが、永田はこれを受け止めタイナー。そして、雪崩式フロントスープレックス、垂直落下式ブレーン バスターで棚橋を追い詰める。しかし、棚橋もバックドロップを阻止すると、続いてのブレーンバスターをスクールボーイで切り返し、グラウンドコブラ。連続 して永田にフォールを迫る。
棚橋が裏投げで永田を投げると、試合時間25分経過のアナウンス。ここで勝負に出た棚橋は、スリングブレイド、ジャー マンスープレックスホールドを繰り出すが、永田もナガタロックII、ナガタロックIIIからのリバースナガタロックIIIで応戦。そして、リストクラッチ 式エクスプロイダーでカバーにいくが、棚橋はなんとカウント1でキックアウト! そして、左右の張り手で永田の顔面を張りまくる。
しかし、永田は ハイキック1撃で棚橋を一蹴。ここが勝機と見るや、両手にツバを吹きかけて渾身のミドルキックを放っていく。だが、これをキャッチした棚橋は、延髄斬りを 避けて永田をうつ伏せにダウンさせると、グラウンド式ドラゴンスクリューのリバースバージョンを繰り出し、テキサスクローバーホールド! 新たな引き出しで勝利を一気に引き寄せる。
永田も王者の意地を見せ、スリングブレイドを強引に受け止めてバックドロップ。しかし、棚橋の勢いは止 められず。永田のキックをキャッチして変型キャプチュード(キャプチュードの構えから放つドライバー系の技)、ドラゴンスープレックス。そして、必殺のハ イフライフロー弾を投下するが、永田は両膝を立てて迎撃。
しかし、棚橋はすぐにトップロープに乗り、ハイフライフローで永田にダイブ。これは惜しくもカウント2に終わる。
棚 橋がトップロープに上ると、永田もコーナーに上がって今宵3度目のハイフライフローを阻止しようとする。すると、棚橋は張り手、ヘッドバットを連打して永 田を強引に落とし、ハイフライフロー! これが見事に炸裂し、永田からようやく3カウントを奪取。約半年前に失ったベルトの奪還に成功した。
試合後、勝利者インタビューを受けた棚橋は「今度こそ、全てをオレが絶対になんとかしてみせます。オレは“スゲェ強い“チャンピオンになります!」と力強いコメント。
そして、「言った方がいいですか? 言った方がいいですか!」とファンに問い、大歓声を浴びると「両国の皆さん、愛していま〜す!」と、決めゼリフを絶叫。王者返り咲きの喜びを“愛”で表現していた。
COMMENT
棚橋「(『新チャンピオ ン、今のお気持ちを聞かせてください』)“セクシー”なチャンピオンです。(『セクシーなチャンピオン、今のお気持ちを?』)ようやく今かと。昔、俺が尊 敬するスコット・ホールという外国人選手が来ていて、『棚橋、お前は新日本のフューチャーだ』って言われたんですよ。今がフューチャーかなと。この今が フューチャーです」
※ここで第6試合で天山を下した後藤が突如乱入。棚橋に宣戦布告した
棚橋「いつでも来い!! せっかくいい気分でコメント出してたのに。(『早くも挑戦者が現れてきて、まさにプロレス界の“中心”ですね』)(後藤は天山に)ボコボコにやられてい て、厚かましいね。でも、若いレスラーは厚かましいくらいがいいですよ。厚かましくないといけない。まぁ俺が1番厚かましいんですけどね。とりあえず、俺 が今1番強ェ! 気に食わないヤツはいつでも来ればいい。俺はいつでも挑戦を受ける。(今後やってみたい相手は?)永田裕志の挑戦も何度でも受けるし、俺の事を気に食わな いヤツは誰でも挑戦して来ればいい。そんな感じです。(『永田選手とは今年3回目のシングルマッチでしたが?』)もう終わった事かな。現時点で俺の方が強 いんだから。俺から言う事は何も無いですよ。(『永田選手に引導を渡すと言っていましたが?』)それはもう、明日からの永田裕志次第じゃないですか。俺が 知っている永田裕志は、スゲェしぶといですよ。まぁ、ちょっと強かったですね」
永田「いやぁ、悔しいな。(『凄まじい闘いでしたが?』) 凄まじい闘いだったからこそ、悔しいですよ! 気力でも負けているつもりはないし、体力的にも俺の方が上回っている。でも、勝利の女神が棚橋の手を挙げる何かがあるんでしょうね。(再戦の可能性につい て)今のチャンピオン(棚橋)の闘いぶりを見てファンが物足りなさを感じた時、今回チャンピオンになった時のように『永田頼むぞ』と、ファンが後押しして くれれば。(棚橋は)今日の経験を大きな糧にして、次から闘って行かないとダメでしょう。永田以外のヤツとやって、それ以上の試合をすれば、俺なんかにお 呼びはかからないでしょう。(ファンのコールは)俺の方が多かったね、ハッキリ言って。時代は永田の闘いぶりを求めていたという事ですよ。ただ、棚橋がそ れを打ち破ったんだから、やっぱり背負うモノが大きいという事です。彼は俺以上の選手になる素質とかを持っているわけだから、それを早く開花させて、ファ ンを安心させないとダメ。新日本のチャンピオンは、どこの団体にも負けない試合をやらなければいけない使命があると思う。それを棚橋ならできると期待し て、頑張ってもらうしかない。(今日は)どこに出しても恥ずかしくない試合をしたという自負はあります。(王座を保持していた間)十分、チャンピオンとし ての責任を果たしたという自負はあります」