新日本プロレス創立35周年記念 G1 CLIMAX 2007 〜Winner Take All〜

日時: 2007年8月11日(土) 17:30開場　18:00開始
会場: 東京・両国国技館
観衆: 7800

第8試合 30分1本勝負
G1 CLIMAX Bブロック公式戦

棚橋弘至
越中詩郎

境界線

（2勝1敗2分=6点）
（2勝3敗=4点）

17分04秒　ハイフライフロー→片エビ固め

レフェリー｜レッドシューズ海野

MATCH REPORT

この試合の勝者はBブロックの2位通過が決定。もし、引き分けになった場合、棚橋、越中、矢野が同点で並び、12日の両国大会で2位決定戦が行なわれる。

黒いロングタイツのニューコスチュームで登場した棚橋が、ドロップキックで先制。対する越中はショルダースルーで棚橋を場外に落とし、エプロンで助走をつけたダイビングヒップアタック。
リングに戻り、棚橋のショルダータックルを耐えた越中が、ジャンピングヒップアタックで棚橋を場外に蹴散らす。そして、もう1度エプロンを走ってダイビングヒップアタック。だが、これは棚橋が回避。
棚橋はリングに戻ると、越中をコーナーに押し込み、ケツにトーキック連射。さらに顔面攻撃からスリーパーホールドを極め、越中のお株を奪うヒップアタックを連射する。
「越中」コールの中で棚橋の攻撃は続き、ジャンピングヒップアタック。ところが、受け止めた越中が“本家”ジャンピングヒップアタックで逆転。
ここから越中は、ヒップアタック連射、チンロック、ヘッドバット連射、ショルダースルー、首4の字固め、ギロチンドロップ、ダイビングフットスタンプと、一方的に棚橋を攻め立てる。
さらに越中はリング中央で足4の字固めをガッチリと極め、棚橋に追い討ち。これに対し棚橋は体を180度反転させて抵抗するが、越中は意地でそれをさらにひっくり返す。結局、力のこもった攻防の末、棚橋がロープエスケープ。
ピンチの続いた棚橋は、カウンターのラリアットで反撃に出るが、越中は倒れず。そして、続いて両者が同時に放ったラリアットは相打ちになる。すると棚橋はロープに走り、スリングブレイド一閃。そして、素早くコーナー最上段に上ると、うつぶせ状態の越中のケツめがけてハイフライフロー。
さらに棚橋は、もう1度コーナーに上ってハイフライフロー。だが、越中が両ヒザを立ててガード。
越中は間髪入れずにジャーマンスープレックスを狙うが、切り返した棚橋がジャーマンスープレックスホールドで逆襲。続いて棚橋がドラゴンスープレックスに行くが、クラッチを切った越中が逆にドラゴンスープレックスホールド。
さらに、座った状態の棚橋へ低空ジャンピングヒップアタック。そして、続けてもう1発低空ジャンピングヒップアタックを発射。しかし、かわした棚橋がそのまま越中を押さえ込む。だが、カウントは2。ここで15分経過。
怯まない越中は、ジャパニーズレッグクラッチホールドで棚橋を固めるが、これもカウントは2。さらに越中は “侍”パワーボムで棚橋をマットに叩きつけ、両腕を高々と掲げてフォール。場内が同時にカウントを数えるが、これでも棚橋は沈まない。
それならばと越中は、ダイビングヒップアタックを発射するが、かわした棚橋がダルマ式ジャーマンスープレックスホールド。しかし、越中も意地のキックアウト。すると棚橋は、コーナー最上段からハイフライフローでダイブ。これでついに越中が沈み、棚橋が勝利。決勝トーナメント進出を決めた。

これにより、12日の両国大会での決勝トーナメントは、真壁（Aブロック1位）vs棚橋（Bブロック2位）、中邑（Bブロック1位）vs永田（Aブロック2位）という組み合わせで行なわれることとなった。

COMMENT

棚橋「棚橋弘至、去年屈辱を舐めた予選リーグに見事リベンジ。まぁ、最初から俺の持てる才能が全部出てたら、こんな最終日までもつれ込まなかった。俺以外の他のブロックの選手にいらん気を持たせてしまって、申し訳ないなと。ただ、越中詩郎かぁ、確かに風が吹いてたな。越中詩郎を堪能しました、もう腹一杯。(越中との対戦は)最終日で良かったんじゃないの？全ての星取りも天が決めた事、俺は皆にパワーをもらって、こうして見事決勝リーグ進出。まぁ、言う事は無いですね。(黒のニューコスチュームについて)いや、これも気分で黒いコスチュームを作っていて、どっかで使うかなと。使わなかったら使わなかったで、家にいるおばあちゃんの宝物にすればいいし。まぁ、こうして使う機会が巡ってきて、予想以上に似合う。またこれは棚橋弘至しかないなと。見事、見事過ぎますね。まぁ、基本的に良い人間では無いので、その辺をちょっと考えれば、今日のこの姿というのは遠い将来の話では無いかな。(明日の準決勝について)俺の相手は真壁選手、いいんじゃないですか。デビュー戦の相手だし、思い入れはありますよ。ただ、この間、越中詩郎も言っていたけど、俺の事を“温室育ち”と言ってたが、違うんだな。真壁刀義は、“雑草”かなんか知らないけどさ、こっちは“純粋培養”。その辺の言い方に気をつけてもらって、その違いを見せ付けますよ。俺は俺が勝ち上がれば何も言う事は無いので、結果的にそうなればいいんじゃないですか。(越中について)ホントに風を吹かすとはこういう事なのかなと、この歳でスゲェと思いますよ。ホントにそこには嫌味も何も無くて、いい選手だと思います。よしっ、見事過ぎるな、俺」

※越中はノーコメント