メイン（第6試合）の公式戦はIWGP世界ヘビー級王者・鷹木信悟（5勝2敗）とグレート-O-カーン（4勝4敗）がシングル初対決。鷹木は王者として『G1』初優勝を成し遂げるためには、星を落とせない戦いに。。オーカーンは一位通過の道は途絶えたものの、公式戦では好勝負を量産し、大いにその株を上げた。ここで王者に勝利し、次につなげたいところだ。

　鷹木はIWGP世界ヘビーのベルトを携えて入場。左脇腹にはテーピングが見える。

　開始のゴングが鳴ると、オーカーンはリング中央でうしろに手を組んで仁王立ち。鷹木はオーカーンの胸を突き飛ばし、ロックアップで組み合う。
　オーカーンはロープに押し込むと、クリーンブレイクと見せかけてキック。そしてヘッドロックで捕獲するが、鷹木はカニバサミでグラウンドに持ち込む。
　鷹木はヘッドロックのまま立ち上がるが、オーカーンは髪をつかんで切り抜ける。すると今度は鷹木がオーカーンの辮髪をつかんで反撃。
　続くショルダータックル合戦では、オーカーンが優勢に。しかし、鷹木はインサイドワークを用いてオーカーンをショルダータックルでなぎ倒す。さらにエルボードロップの連発からセントーン。そしてスリーパーで捕らえる。
　鷹木はオーカーンをコーナーに詰め、肩を土手っ腹に連発で叩きつけていく。続いて鷹木はバックドロップを狙うも、オーカーンは回避。そして変則的なロープワークから、ショルダータックルで鷹木を吹っ飛ばす。
　鷹木は一旦場外にエスケープ。そしてリングに上がろうとしたタイミングで、オーカーンが襲いかかる。すると鷹木は足をつかんで場外に引きずり込もうとする。だが、オーカーンはアイアンクローで鷹木をエプロンまで引き上げる。そして、一旦ブレイクで離れたと見せかけ、王統流二段蹴りで鷹木を鉄柵に吹っ飛ばす。
　続いてオーカーンは鷹木をハンマースルーで鉄柵に叩きつける。そして背中にハンマーパンチ。鷹木もエルボーで応戦するが、オーカーンはタックルで鷹木を鉄柵に打ち付ける。
　鷹木はカウント17でリングに生還。するとオーカーンは鷹木にコーナーを背負わせ、顔面に足を押し当てる。続いてフライングメイヤーからチンロック。そしてスリーパーでダメージを与えていく。鷹木は足でロープエスケープ。
　するとオーカーンはヒザを鷹木の頭部に押し付ける拷問攻撃。さらにオーカーンは鷹木をハンマースルーでコーナーに叩きつけてから、「よく見とけ！」とアピールし、玉座を決める。
　だが、オーカーンがリングに下りると、鷹木は後頭部にラリアット。ここから両者は逆水平チョップの応酬を繰り広げる。
　オーカーンが優勢となるも、鷹木はダブルチョップ。するとオーカーンはモンゴリアンチョップを連発するが、鷹木もモンゴリアンチョップで反撃。さらにグーパンチを叩き込み、龍魂ラリアットのフェイントからDDTを食らわす。
　続いて鷹木は追走式キチンシンクからショルダータックル。そして串刺しラリアットを決め、「来た、来た、来た～！」と叫び、ブレーンバスターの体勢に。オーカーンがこらえるも、鷹木は力尽くで投げきってみせる。
　鷹木はオーカーンの顔面を踏みつけてから、首筋にエルボーを連発。続くスライディングラリアットは、オーカーンが肩固めで捕獲。
　鷹木は切り抜けるが、オーカーンはカウンターの一本背負い。そして鷹木に追走式の延髄ラリアットから、コーナー最上段に設置して背中にモンゴリアンチョップ。鷹木が宙吊りになると、オーカーンは顔面にスライディングキックをお見舞い。
　すかさずカバーするが、鷹木はカウント2でキックアウト。するとオーカーンは「靴を舐めろ！」と後頭部を押さえつけ、自身の靴に鷹木の顔面を押し付ける。そして挑発するように「拍手～！」と場内を煽る。
　鷹木はゆっくり立ち上がると、オーカーンを一気にコーナーに詰めて左右のハンマーパンチを乱打。
　オーカーンはリング中央に押し戻し、ここから両者は激しいエルボー合戦に突入。鷹木が競り勝つも、オーカーンは地獄突き。そして強烈なエルボーで鷹木をなぎ倒す。
　オーカーンは立ち上がって、鷹木のように「オイ！　オイ！　オイ！　来た、来た、来た～！」と叫び、ロープへ。だが、鷹木は追走式ラリアットからバックドロップを決める。しかし、オーカーンはすぐに立ち上がって王統流二段蹴り。
　すると鷹木も即座に立ち上がりパンピングボンバー。しかし、オーカーンも負けじとバックドロップ。鷹木がなんとか立ち上がり、スライディングラリアットを叩き込んでところで、両者はダウン状態に。
　鷹木は「オイ！　オイ！　オイ！」と気合いを入れて立ち上がると、MADE IN JAPANの体勢に。オーカーンが耐えると、鷹木は熨斗紙を狙う。
　だが、その状態でオーカーンはコーナーにサンドイッチ。そしてバックに回ってベアハッグで締め付けると、そのままコーナーに叩きつける。鷹木は脇腹を押さえ、ひざまずいてしまう。
　するとオーカーンはブレーンバスターの体勢で抱え上げ、トップロープに鷹木の脇腹を叩きつけるラフファイト。
　続いてオーカーンは大空スバル式羊殺しで捕獲。その体勢からバックブリーカーで叩きつけ、大空スバル式羊殺しホロバージョンを決める。
　ここからオーカーンは鷹木を担ぎ上げ、アバランシュホールドを炸裂。鷹木はなんとかカウント2でキックアウト。
　ならばとオーカーンはエリミネーターを狙う。だが、鷹木は飛びつき式の腕ひしぎ逆十字で切り返す。オーカーンがこらえると、鷹木はその体勢でアームブリーカーのように腕を痛めつける。
　オーカーンは気合いを入れ、痛みに耐えて立ち上がるが、鷹木は腕にヘッドバットを連発。そしてショートレンジのパンピングボンバーを連発するが、オーカーンは仁王立ち。
　ならばと鷹木はロープに走るが、オーカーンはカウンターの王統流二段蹴りを狙う。だが、鷹木はその蹴り足を捕らえて一気にMADE IN JAPANを炸裂。しかし、オーカーンはカウント2でキックアウト。
　鷹木は気合いを入れ、オーカーンを引きずり起こす。だが、オーカーンはスキをついてブレーンバスターの体勢で持ち上げ、鷹木を前方に叩きつける。
　ここから両者は膝立ち状態でエルボーの応酬。そして立ち上がると、オーカーンは鷹木の土手っ腹に肩を打ち込む。
　だが、鷹木は左右のエルボーを連発。そしてグーパンチを叩き込むが、オーカーンも王統流正拳突きをヒット。すると鷹木はヘッドバットを炸裂。
　しかし、オーカーンは倒れず、気合いと共に突進。すると鷹木はカウンターのエルボーを炸裂。
　鷹木はオーカーンを引きずり起こし、とどめのラスト・オブ・ザ・ドラゴンを狙う。オーカーンは切り抜け、スリーパーの体勢でアイアンクロー。そしてエリミネーターを狙うが、鷹木は回避。
　続く技の読み合いから、鷹木はパンピングボンバーを狙うも、逆にオーカーンがラリアットでなぎ倒す。そしてオーカーンはエリミネーターの体勢に入るが、鷹木は脱出してドラゴンスープレックス。さらにスライディングエルボーを炸裂。
　オーカーンは必死に立ち上がるも、鷹木は豪快なパンピングボンバーをヒット。しかし、カバーはオーカーンがカウント3寸前ではね返す。
　すると気合いの入れるように脇腹のテーピングを外した鷹木は、ついにラスト・オブ・ザ・ドラゴンを炸裂。オーカーンを沈め、鷹木が6勝目をスコア。首位争いに生き残った。

鷹木「（※しばらく壁に手をつき背を向けたまま無言。振り向いて）いやあ、オーカーン、オーカーン、あのヤロー、まあ見た目は50（歳）みたいな顔してるけど、30ぐらいだろ？ キャリアも浅いんだろ？ スゲェな。やっぱり、怪物だ。ジェフ・コブだけじゃねえ。あいつも怪物だよ。まあ当初は、満州人だか、モンゴル人だか、日本人だか、訳わかんねえキャラクターだったが、リング上は間違いないな。末恐ろしいよ。必ずあいつは、まだまだ強くなる。だが、オレも負けじと、進化して見せるよ」

 
鷹木「（※立ち上がって）リーグの最終戦は横浜（10.18）で、裕二郎か。オイ、なんで裕二郎が『G1』に出てんだよ？ オレは納得しねいぞ。裕二郎相手に、なんだ、問題ある？ 問題ねえだろ？ なあ。何も問題ないよ。問題あるとしたら、そうなだ、あのセコンドのPIETERの妖艶さか。あれにちょっと戸惑うかもしれねえけど、あとは全然問題ねえよ」
 

鷹木「あとは今日、リング上で言ったように、IWGP世界ヘビー級王者として『G1』を貫く。ああ発言したのは意味があんだよ、深い意味が。まあこのベルトも、できてまだ1年たってない。できた当初は、正直、賛否があった。間違いなく賛否があった。でも、そんなもん言ってもしょうがねえだろ。だったらわかりやすく、手っ取り早く、結果を残すことが大事だろ。だったら、このベルトを持ったまま、『G1』を優勝するよ。そしたらファンも、関係者も、納得すんだろ？ それができるのは、ほかの誰もない。これを持ってる、オレしかいねえだろ……」
 　

　
オーカーン「（※イスを手にふらついた足取りでコメントスペースに入ってきて、それに座る）わかり切っとるわ、ボケ。レスラーはリング上がすべてだ。余がリング外でやってること、そんなもん全部オマケだ、知ってる」
 


　
オーカーン「だが、余はたとえオマケだろうと、手は抜かん主義じゃ。なんでか？　新日本プロレスを、グレート-O-カーンを知らん愚民に、1人でも多くの愚民に知らせるためだ。それができるのは余だけだ。だから好きでもねえプロレスに命はってんだろ！ クソが！ （※座っていたイスを放り投げて）そして、本当に言いてえこと、この『G1』のリングの上で言い切った。まあ、負け犬の遠吠えだ。今はな……」